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詩を脈絡なく終りなく引用しつづけるスレ

1 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:41
こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花
ももいろに咲く日はあれど

2 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:43

無の誰でもないものの薔薇

3 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:47
呼雛籬外鶏 籬外草満地 雛飛欲越籬 籬高堕三四
春艸路三叉中に捷径あり我を迎ふ
たんぽゝ花咲り三々五々五々は黄に
三々は白し記得す去年此路よりす


4 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:51
La chair est triste , helas! et j'ai lu tous les livres.
Fuir! la-bas fuir ! Je sens que des oiseaux sont ivres.

5 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:53
>>4

なにやら「ひけらかし君」がきていますね。

6 :吾輩は名無しである:04/07/26 22:55
かにかくに渋民村は恋しかり
おもひでの山
おもひでの川

7 :吾輩は名無しである:04/07/26 23:02
ああ、大和にしあらましかば、
今神無月、
うは葉散り透く神無備の森の小路を、
あかつき露に髪ぬれて、往きこそかよへ、
斑鳩へ。平群のおほ野高草の
黄金の海とゆらゆる日、
塵居の窓のうは白み日ざしの淡に、
いにし代の珍の御経の黄金文字、
百済緒琴に、斎ひ瓮に、彩画の壁に


8 :吾輩は名無しである:04/07/26 23:06
しずかに積んで
石板のようにしずかに積んで
石板のようにしずかに時間の荷を積んで
石板のようにしずかに暗澹たる時間の荷を積んで
たちまちまた崩れ落ちてしまう
不可能な水の
階段


9 :吾輩は名無しである:04/07/26 23:07
誰かヘルダーリンの一番良い一節おねがいします!

10 :吾輩は名無しである:04/07/26 23:57
>>9
おれはヘルダーリン読んでないんであしからず。


ああ、いかにわたしが叫んだとて、いかなる天使が
はるかの高みからそれを聞こう? 天使の列序につらなるひとりが
不意にわたしを抱きしめることがあろうとも、わたしはその
より烈しい存在に焼かれてほろびるであろう。なぜなら美は
怖るべきものの始めにほかならぬのだから。

11 :吾輩は名無しである:04/07/27 01:02
やつめさす
出雲
よせあつめ 縫い合わされた国
出雲
つくられた神がたり
出雲
借りものの まがいものの
出雲よ
さみなしにあわれ

12 :吾輩は名無しである:04/07/27 07:51
ふり灑ぐあまつ光に目の見えぬ黒き蟋蟀を追ひつめにけり

13 :吾輩は名無しである:04/07/27 08:03
海の遠くに島が……、雨に椿の花が堕ちた。鳥籠に春が、春が鳥のゐない鳥籠に。

約束はみんな壊れたね。
海には雲が、ね、雲には地球が、映つてゐるね。
空には階段があるね。

今日記憶の旗が落ちて、大きな川のやうに、私は人と訣れよう。床に私の足跡が、足跡に微かな塵が……、ああ哀れな私よ。
僕は、さあ僕よ、僕は遠い旅に出ようね。


14 :吾輩は名無しである:04/07/27 08:07
さくそはな

15 :吾輩は名無しである:04/07/27 08:13
人の世の
幸不幸は
人と人とが
出逢うことから
はじまる

よき
出逢いを

16 :吾輩は名無しである:04/07/27 19:46
墓のうらに廻る

17 :吾輩は名無しである:04/07/27 20:27
林檎の木に 赤い実の
熟れてゐるのを 私は見た
高い高い空に 鳶が飛び
雲がながれるのを 私は見た
太陽が 樹木のあひだをてらしてゐた

そして 林の中で 一日中
私は うたをうたつてゐた
《ああ 私は生きられる
私は生きられる……
私は よい時をえらんだ》

18 :吾輩は名無しである:04/07/28 00:04
うすむらさきの思い出ばかりはせんなくて

19 :吾輩は名無しである:04/07/28 03:35
暗闇に浮かぶお前の裸体
月の光が窓からお前を照らし しなやかなラインがオレを惑わせる
Hey ギャランドゥー!

20 :吾輩は名無しである:04/07/28 04:52
出でていかば、誰が別れの難からむ。ありしにまさる、今日は悲しも。
            古今和歌集〜詠み人知らず〜



21 :吾輩は名無しである:04/07/28 19:49
Ein Nichts
waren wir, sind wir, werden
wir bleiben, bluehend :
die Nichts-, die
Niemandsrose.

ひとつの無
であった、私たちは、
無である、私たちは、無であり続けるだろう
私たちは、 花さきながら
何でもないものの、
誰でもないものの薔薇。

22 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:29
レモンの木は花咲きくらき林の中に
こがね色したる柑子は枝もたわわに実り
 晴れて青き空よりしづやかに風吹き
ミルテの木はしづかにラウレルの木は高く 
雲にそびえて立てる国を知るや彼方へ
君とともにゆかまし

23 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:32
>>21

既出だ。

24 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:36
来た、来た。
言葉が来た、来た、
夜の間を縫って来た、
輝こうとした、輝こうとした。

灰。
灰、灰。
夜。
夜ーまたー夜。−目へ
行け、濡れた目へ。

25 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:41
>>24

さきほどから・・・・ツェランマニアですか?

俺も好きですが

26 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:43
>>25
いや、別人。ツェランが書き込まれてたから、俺も書いてみただけ。


27 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:44
Herzzeit, es stehn
die Getraumten fur
die Mitternachtsziffer.

Einiges sprach in die Stille, einiges schwieg,
einiges ging seiner Wege.
Verbannt und Verloren
waren daheim.

Ihr Dome.

Ihr Dome ungesehn,
ihr Strome unbelauscht,
ihr Uhren tief in uns.


28 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:45
ヘルダーリンマニアはいないのかな?
ハイデガーの遺言とかの

29 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:54
まずは2チャン用語の源となった詩に敬意を表するべきだ。

1.ここ 曙の湧きでる丘 清陵 目をあげて
  きみとぼく きみとぼく 光と光 涙のなかからも
  きらめかねばならない 若い稲妻 ゆんゆん
  ああ 何のために人間はいるのか
  発信しよう 激しい愛を
  青さのむこう 昼の空の星にまで
  発信 ゆんゆん 発信 ゆんゆん 発信 ゆんゆん 光と光



30 :吾輩は名無しである:04/07/28 22:55
>>29

はいよ

31 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:01
こころの時、
真夜中の数字のために
夢見られたものたちが立つ

幾つかは静寂の中に語り、幾つかは沈黙し
幾つかはそれぞれの道を行った。
故郷では
禁じられ、忘れられたものたち。

ドームよ。

目に見えないドームよ、
聞かれることのない流れよ、
私たちに深くある時計よ。

32 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:07
誰家玉笛暗飛声 散入春風満落城
此夜曲中聞折柳 何人不起故園情

33 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:10
落城→洛城

34 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:25
みな良い詩だのぉ

35 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:30
最近ツェランも飽きてきたな。
変な奴が信奉してるし。

36 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:34
>>35
変な奴って??


籠もよ み籠持ち
堀串もよ み堀串持ち
この丘に 菜摘ます子
家聞かな 名のらさね
そらみつ 大和の国は
おしなべて 吾こそ居れ
しきなべて 吾こそ座せ
吾をこそ 夫とは告らめ
家をも名をも


37 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:43
こころはまた夕闇の園生のふきあげ
音なき音のあゆむひびきに
こころはひとつによりて悲しめども
かなしめどもあるかひなしや
ああこのこころをばなににたとへん。

38 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:51
おかんはたったひとり 峠田のてっぺんでくわにもたれ
空いっぱいに鳴くひばりの声を じーっと聞いているやろで
里のほうで牛が(うろ覚え)

おおきい美しい春がまわってくるたんびに
おかんの年がよるのが目にみえるようでかなしい
おかんがみたい

春ってタイトルで昔小学校の教科書にのってて、好きだった詩。
ほとんどわすれてしまた

39 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:53
おかんはたった一人
峠田のてっぺんで鍬にもたれ
大きな空に
小ちゃなからだを
ぴょっくり浮かして
空いっぱいになく雲雀の声を
ぢっと聞いてゐるやろで

里の方で牛がないたら
ぢっと余韻に耳をかたむけてゐるやろで

大きい 美しい
春がまはつてくるたんびに
おかんの年がよるのが
目に見へるやうで かなしい
おかんがみたい

40 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:56
オトウサンヲキリコロセ
オカアサンヲキリコロセ
ミンナキリコロセ

41 :吾輩は名無しである:04/07/28 23:57
>>39
誰の詩だ??

42 :38:04/07/28 23:57
>>39
まりがとう!そうそうそれだ!なつかすぃ…

43 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:00
『春』坂本遼だよ。

44 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:02
こころは二人の旅びと
されど道づれのたえて物言ふことなければ
わがこころはいつもかくさびしきなり。


45 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:03
終わらすなよ…

46 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:06
>>45
すまん、じゃあまた再開


ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し

47 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:08
子供は笛が欲しかった

48 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:50
白い波が頭へとびかかってくる七月
南方の綺麗な町をすぎる
静かな庭が旅人のために眠っている
薔薇に砂に水
薔薇に霞む心
石に刻まれた髪
石に刻まれた音
石に刻まれた眼は永遠に開く

49 :吾輩は名無しである:04/07/29 00:58
漢皇重色思傾国 御宇多年求不得
楊家有女初長成 養在深閨人未識
天生麗質難自棄 一朝選在君王側
回眸一笑百媚生 六宮粉黛無顔色
春寒賜浴華清池 温泉水滑洗凝脂
侍児扶起嬌無力 始是新承恩沢時
雲鬢花顔金歩揺 芙蓉帳暖度春宵
春宵苦短日高起 従此君王不早朝
承歓侍宴無閑暇 春従春遊夜専夜

50 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:03
ほんとうのことをいうのは
いつもはずかしい。

伊豆の海辺に私の母はねむるが。
少女の日
村人の目を盗んで
母の墓を抱いた。

物心ついたとき
母はうごくことなくそこにいたから
母性というものが何であるか
おぼろげに感じとった。

墓地は村の賑わいより
もっとあやしく賑わっていたから
寺の庭の盆踊りにあやうく背を向けて
ガイコツの踊りを見るところだった。

叔母がきて
すしが出来ている、というから
この世のつきあいに
私はさびしい人数の
さびしい家によばれて行った。

母はどこにもいなかった。

51 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:04
ふいに
ひらく
蓮華
いもうと

血。

52 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:08
やさしくきしみあう
頭蓋骨たち。


水面まで届くまえにもう切手ははがれおちくさぐさの
物影にまぎれてしまう。


ながれてゆくうすい葉

うえの


すけてみえる
真昼。

53 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:10
葡萄の美酒 夜光の杯
飲まんと欲して 琵琶馬上に催す(うながす)
酔つて砂場に伏す 君笑ふことなかれ
古来征戦幾人か帰る

54 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:17
せめてはあたらしき背広を着て
きままなる旅にいでてみん

55 :吾輩は名無しである:04/07/29 01:42
天井に 朱きいろいで
戸の隙を 洩れ入る光
ひなびたる 軍楽の憶ひ
手にてなす なにごともなし。

小鳥らの うたはきこえず
空は今日 はなだ色らし、
うんじてし 人のこころを
諫めする なにものもなし。

樹脂の香に 朝は悩まし
うしなひし さまざまのゆめ、


56 :福田和也:04/07/29 17:25
おまえらツェラン好きならもちろんヘルダリイイイインも読んでるよな?

57 :吾輩は名無しである:04/07/29 21:29
永劫の根に触れ
心の鶉の鳴く
野ばらの乱れ咲く野末
砧の音する村
樵路の横ぎる里
白壁のくづるる町を過ぎ
路傍の寺に立寄り
曼陀羅の織物を拝み
枯れ枝の山のくづれを越え
水茎の長く映る渡しをわたり
草の実のさがる藪を通り
幻影の人は去る
永劫の旅人は帰らず

58 :吾輩は名無しである:04/07/30 01:31
ある日、ホセが会社から家に電話をかけました。

リーン リーン リーン ガチャ

ホセ「もしもし」

ペロ「わん!」

ホセ「おー!ペロ元気か?」

ぺろ「わん!」

ホセ「マリアはいるかい?」

ペロ「わん!」

ホセ「今マリアは一人で居るのかな?」

ペロ「うぅー」

ホセ「ほー誰か友達が来ているのかい?」

ペロ「わん!」

ホセ「女の友達かい?」

ペロ「うぅー」

ホセ「男の友達が来てるんだな。で、マリアは友達と何やってるんだ?」

ペロ「ハァハァハァハァハァ」

59 :吾輩は名無しである:04/07/30 19:41
汽車が山道をゆくとき

60 :吾輩は名無しである:04/07/31 01:12
旅人は待てよ
このかすかな泉に
舌を濡らす前に
考へよ人生の旅人
汝もまた岩間からしみ出た
水霊にすぎない
この考へる水も永劫には流れない
永劫の或時にひからびる
ああかけすが鳴いてやかましい
時々この水の中から
花をかざした幻影の人が出る

61 :吾輩は名無しである:04/07/31 04:14
父上様、三日とろろ美味しゅうございました。干し柿、もちも美味しゅうございました。
敏雄兄、姉上様、おすし美味しゅうございました。
克美兄、姉上様、ブドウ酒、リンゴ美味しゅうございました。
巌兄、姉上様、しそめし、南蛮づけ、美味しゅうございました。
喜久造兄、姉上様、ブドウ液、養命酒、美味しゅうございました。又いつも洗濯ありがとうございました。


62 :吾輩は名無しである:04/07/31 11:19
海のおと
聞えぬ隅に、官立てり。
ひたに明るき
蔀のおもて

63 :62:04/07/31 11:20
官立てりじゃなくて、「宮」立てりだな、たぶん
手持ちに原文がないんでググってみたんだが。

あと句読点はいい加減に入れた(w
誰か正確なのを教えてくれ

64 :吾輩は名無しである:04/07/31 11:22
風立ちぬ、いざ生きめやも。

65 :吾輩は名無しである:04/08/01 21:32
絶対的に現代的

66 :吾輩は名無しである:04/08/01 22:23
旅に病んで夢は枯野を

67 :吾輩は名無しである:04/08/02 20:52
おお季節よ、おお城よ!
どのような魂に傷がないだろうか。

誰も避けて通ることのない、
幸福の魔法の研究、それを僕は続けてきた。

幸福に敬礼を、
ゴールの雄鶏が歌うその度に。


68 :吾輩は名無しである:04/08/03 21:12
駆けめぐる

69 :吾輩は名無しである:04/08/06 22:23
みづいろの窓によりかかりて

70 :吾輩は名無しである:04/08/07 01:46
からまつの林を出でて、
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
からまつのまたそのうへに。

71 :吾輩は名無しである:04/08/10 11:39
暑い日が毎日つづいた。
隣りのお嫁入前のお嬢さんの、
ピアノは毎日聞こえてゐた。
友達はみんな避暑地に出かけ、
僕だけが町に残ってゐた。

72 :吾輩は名無しである:04/08/10 22:17
ヒヤシンス薄紫に咲きにけりはじめて心顫ひそめし日

73 :吾輩は名無しである:04/08/14 01:07
Oui, je viens dans son temple adorer l'Eternel.
Je viens, selon l'usage antique et solennel,
Cerebrer avec vous la fameuse journee
Ou sur le mont Sina la loi nous fut donnee.

74 :吾輩は名無しである:04/08/14 02:00
鐘は理由もなく鳴りわれわれもまた
鐘よ理由もなく鳴れわれわれもまた

75 :吾輩は名無しである:04/08/14 16:55
鐘つながりで。

夜よ来い 鐘よ鳴れ
月日は流れ 僕はとどまる

76 :吾輩は名無しである:04/08/16 20:01
いまははや しんにさびしいぞ

77 :吾輩は名無しである:04/08/16 23:27
ああ、ああ、ああ、ああ。
ああ、ああ、ああ、ああ。

78 :吾輩は名無しである:04/08/16 23:40
地球自轉に沿ひ     苟保地球自公轉
いろはも廻り止まぬ     伊呂波不倦自顯    
あえかの聲おほふ      靈峰齊帶有情聲       
我等を搖する峰居      搖籃育民知情鮮
とよむ瀬情け傳へ      化爲億流濺大洋

ちきうしてんにそひいろはもめくりやまぬあえかのこ
ゑおほふわれらをゆするみねゐとよむせなさけつたへ

Ode to Iroha

As long as the earth keeps its rotation and revolution,
Iroha verse never cease His poetical movement.
Islands` mountains is covered with this heartful recitation
Which,as a cradle,have been cultivate our sentiment.
Now we become numberless stream to pour into oceans`circulation

79 :吾輩は名無しである:04/08/17 13:12
誠実の海―
かつては潮満ち、大地の岸をめぐり、
折り目なす帯の煌きを見せし海。
いまは聞く、暗きとどろき、
荒涼たるこの世の果てに、
裸なる小石の浜に、
夜風とともに
遠ざかりゆく陰鬱な唸り。



だれかホイットマンを頼む。

80 :吾輩は名無しである:04/08/22 15:43
坂の上から見た町は かげろう

81 :吾輩は名無しである:04/08/23 21:24
雲に吸はれし十五の心

82 :ハモン:04/08/25 21:59
「彼女の小さな部屋は花のような赤に染まる」

スウィンバ-ンの詩

83 :吾輩は名無しである:04/08/27 23:25
てふてふが一匹韃靼海峡を

84 :吾輩は名無しである:04/08/28 01:41
いいえ犬は餓ゑているのです子供
 
太陽も海も信ずるに足りない

85 :吾輩は名無しである:04/08/28 21:59
われひとりうれしきことをおもはむ

86 :吾輩は名無しである:04/08/28 22:50
言葉なんかおぼえるんじゃなかった

・・・ちっガイシュツだったか…?

87 :吾輩は名無しである:04/08/30 00:30
「犬のようだ!」と彼はいった。恥辱だけが生き残るように思われた。

88 :吾輩は名無しである:04/08/30 00:42
たたかひは上海に起こり居たりけり鳳仙花紅く散りゐたりけり

89 :吾輩は名無しである:04/08/30 21:01
 その町の、とある本屋の店先で−−私は、やさしい土耳古娘の声を
聞いた。私は、そのひとから赤いきれいな表紙の本をうけとつた。幼い
人たちのうたふやうな。

 また幾たびか私は傘を傾けて、空を見た。一面の灰空ではあつたが、
はかり知れない程高かつた。しづかな雨の日であつた。

誰かれが若い旅人にささやいてゐた。おまへはここで何を見たか。
さう、私は土耳古娘を見た、あれから公園で、あれからうすやみの町の
はづれで。

−−いつの日も、さうしてノヴアリスをひさぎ、リルケを売るのであらう。
さうして一日がをはると、あの夕焼の娘は・・・・・・私の空想はかたい酸い
果実のやうだ。

 私はあの娘にただ燃えつきなかつた蝋燭を用意しよう。旅の思ひ出の
失はれないために。−−夏の終り、古い城のある町で、私は、そのひと
から、この歌の本をうけとつたと、私はまた旅をつづけたと。

90 :吾輩は名無しである:04/08/30 21:07
>>89
誰の詩?

91 :吾輩は名無しである:04/08/30 21:30
  静かな肩には
  声だけがならぶのでない
  声よりも近く
  敵がならぶのだ
  勇敢な男たちが目指す位置は
  その右でも おそらく
  そのひだりでもない
  無防備の空がついに撓み
  正午の弓となる位置で
  君は呼吸し
  かつ挨拶せよ
  君の位置からの それが
  最もすぐれた姿勢である



92 :89:04/08/30 22:20
>>90
旧仮名遣い(=戦前)、この甘ったるさ、
リルケ、ノヴァーリス、、、、と来たら、
東大建築科卒の軽井沢好きの早逝の、あの人でしょう。

93 :吾輩はななしである:04/08/30 22:21
道っちゃん?

94 :89:04/08/30 22:30
道ちゃんのをもう一つ。


 身動きの出来ない程の花のなかで、少年は死んでゐた。その形
のまま柩は町を運ばれて行つた。寒い朝であつた。

<天に行つて よそ見ばかりしてゐる
 天の先生に叱られてばかりゐる

何度もくりかへし葬列はうたつてゐた。
そのはてを、花びらが幾すぢのあたらしい道を引いた。

<かなしみはしづかであれ
 うたのとほくをゆけ



95 :吾輩は名無しである:04/08/30 22:45
意味不明の詩をのっけるな!
ノヴァーリスという単語にたよるな!

96 :吾輩はななしである:04/08/30 22:47
まあ、道っちゃんだから

97 :吾輩は名無しである:04/08/31 01:03
道っちゃんて誰?

98 :吾輩は名無しである:04/09/01 00:22
さ庭べに夏の西日のさしきつつ「忘却」のごと鞦韆は垂る

99 :吾輩は名無しである:04/09/01 21:38
道っちゃんて誰よ?

100 :吾輩は名無しである:04/09/01 23:09
>>99 このお方。
http://www.tachihara.jp/image/ginza.jpg


それは一つの花の名であつた
それは黄いろの淡いあはい花だつた

101 :吾輩は名無しである:04/09/01 23:34
雲がゆく
おれもゆく
アジアのうちにどこか
さびしくてにぎやかで
馬車も食堂も
景色も泥くさいが
ゆったりとしたところはないか
どっしりした男が
五六人
おおきな手をひろげて
話しをする
そんなところはないか
雲よ
むろんおれは貧乏だが
いいじゃないか つれてゆけよ

102 :吾輩は名無しである:04/09/02 01:33
>>100
ありがたう。

103 :吾輩は名無しである:04/09/02 01:47
若ければその瞳も悲しげに
ひとりはなれて砂丘を降りてゆく
傾斜をすべるわが足の指に
くづれし砂はしんしんと落ちきたる。
なにゆゑの若さぞや
この身の影に咲きいづる時無草もうちふるへ
若き日の嘆きは貝殻もてすくふよしもなし。
ひるすぎて空はさあをにすみわたり
海はなみだにしめりたり
しめりたる浪のうちかへす
かの遠き渚に光るはなにの魚ならむ。
若ければひとり浜辺にうち出でて
音もたてず洋紙を切りてもてあそぶ
このやるせなき日のたはむれに
かもめどり涯なき地平をすぎ行けり。

104 :吾輩は名無しである:04/09/03 13:50
秋が来た。
また公園の並木道は、
すっかり落ち葉で蔽はれて、
その上に、わびしい黄色い夕陽は落ちる。

それは泣きやめた女の顔、
ワットマンに描かれた淡彩、
裏ツ側は湿っているのに
表面はサラッと乾いて、

細かな砂粒をうっすらと附け
まるであえかな心でも持っているもののように、
遥かの空に、瞳を送る、

僕はしゃがんで石ころを拾ってみたり、
遠くをみたり、その石ころをちょっと放ったり、
思い出したみたいにまた口笛を吹いたりします

105 :吾輩は名無しである:04/09/05 00:26
>>103
終わらせるもの終わらせてからにしろや。


五月の朝のしののめ
うら若草のもえいづる心まかせに。

106 :吾輩は名無しである:04/09/05 22:25
ぼくの学習ノートに
ぼくの机や木々に
砂に 雪に
ぼくはきみの名を書く

読みおえた全てのページに
空白の全てのページに
石に 血に 紙に 灰に
ぼくはきみの名を書く

金塗りの肖像に
戦士たちの武器に
王たちの冠に
ぼくはきみの名を書く

107 :吾輩は名無しである:04/09/06 20:51
しげる草むらをたづねつつ
なにをほしさに呼ばへるわれぞ

108 :吾輩は名無しである:04/09/07 22:29
自分は一個の人間でありたい。
誰にも利用されない
誰にも頭を下げない
一個の人間でありたい。
他人を利用したり
他人を歪にしたりしない
そのかわり自分も歪にされない
一個の人間でありたい。
自分の最も深い泉から
最も新鮮な
生命の泉を汲み取る
一個の人間でありたい。
誰もが見て
これでこそ人間だと思ふ
一個の人間でありたい。
一個の人間は
一個の人間でいいのではないか。
一個の人間。
独立人同志が
愛しあい、尊敬しあい、力をあわせる。
それは実に美しいことだ。
だが他人を利用して得をしようとするものは、
いかに醜いか。
その醜さを本当に知るものが一個の人間。

109 :吾輩は名無しである:04/09/07 22:42
三好達治は、愛子に惚れる馬鹿男の割りにはいい詩を読むな。
倫理と文学ってどういう関係にあるんだろうな。


110 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:00
愛子タン美人だもん

111 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:15
萩原葉子タンの本を読めば、いかに愛子タンがくだらない人間であったかは
だいたい想像がつく。美人っつーのは、精神的な破綻が大きいもんだとね(w

112 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:22
朔タンも詩人じゃなければ(ry


113 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:29
来客があると後退りするような人ですよ(w
朔タンは。

114 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:31
お知り合いですか?w
スレ違いになってきた?

115 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:35
萩原葉子さんの本にはそう書いてありましたね。
文学的な偉業と、人格的な成熟とは必ずしも一致しないのでしょう。


116 :吾輩は名無しである:04/09/07 23:39
結論出ちゃった

117 :吾輩は名無しである:04/09/11 19:12:50
太陽日より三百六十五倍もくだらない護符

118 :吾輩は名無しである:04/09/13 21:09:23
ゆくゆく葉うらにささくれて
指も真紅にぬれぬれぬ。

119 :吾輩は名無しである:04/09/13 21:14:40
裏を見せ表を見せて散る紅葉

120 :吾輩は名無しである:04/09/13 22:42:02
ようやく十字軍のときが近づく

121 :吾輩は名無しである:04/09/15 00:46:11
仰臥人如唖 黙然見大空
大空雲不動 終日杳相同

122 :吾輩は名無しである:04/09/15 01:07:21
天つ神を地ニ呼ばはり
すさまじく嵐ハ哮る
暗き雲重くたれ罩め
ポセイドーンの月ハ迫る

123 :吾輩は名無しである:04/09/15 13:27:54
向日葵の蘂を見るとき海きえし

124 :吾輩は名無しである:04/09/15 15:02:45
上州は桑原十里桑の實を食うべて口を朱に染めばや

125 :茂吉:04/09/15 22:31:25
くろく散る通草の花のかなしさを稚くてこそおもひそめしか

126 :吾輩は名無しである:04/09/15 22:32:30
それぞれが誰の詩かぐらいは書きなさい。

127 :吾輩は名無しである:04/09/15 22:36:26
なほもひねもすはしりゆく
草むらふかく忘れつる
洋銀の皿をたづねゆ行く。

128 :吾輩は名無しである:04/09/15 22:45:01
太郎の屋根に雪降り積む

129 :茂吉:04/09/15 23:14:36
冬至より幾日過ぎたるころほひか孤独のねむり窗の薄明

130 :吾輩は名無しである:04/09/15 23:20:42
ひさかたの ひかりのどけき春の日にしづこころなく花の散るらむ

131 :吾輩は名無しである:04/09/16 00:30:49
法師蝉しみじみ耳のうしろかな

132 :吾輩は名無しである:04/09/16 00:53:06
それぞれが誰のそれぞれが誰の詩かぐらいは書きなさい。
詩かぐらいは書きなさい。


133 :吾輩は名無しである:04/09/16 00:58:07
ふりむきし顔のひらたく秋の暮

134 :吾輩は名無しである:04/09/16 01:05:48
まつすぐの道に出でけり秋の暮 高野素十

135 :吾輩は名無しである:04/09/16 01:07:04
欲が凝って固まる。
でも僕は笑い続けるよ、死ぬかぎりね。
この世は欲の塊。二人が産まれた時から。
でも僕は笑い続けるよ、死ぬかぎりね。

136 :吾輩は名無しである:04/09/16 01:10:17
ただ遊びたかっただけですよ(w 
泣きたければ泣けば良いし、笑いたければ笑えない良いのでは?

137 :吾輩は名無しである:04/09/16 01:11:49
訂正
笑いたければ笑えば良いのでは? ですね。

138 :吾輩は名無しである:04/09/16 01:15:43
人と関われば澱のようなものが必ず出てきます。
それを見ない振りをしているようで一言言いたくなったのですよ。

139 :吾輩は名無しである:04/09/16 02:57:59
さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、
淡い、それでゐてくつきりとした
影を落としてゐるのでした。

140 :吾輩は名無しである:04/09/16 02:58:08
ルチンデほど敬虔に、美しく
祈っている娘を見たことがない
どのしぐさにも罪への悔いがこもっていて
誰もが犯したい思いに駆られた

141 :吾輩は名無しである:04/09/16 02:59:30
ぼくはたちまち平日の地図を塗りつぶした

142 :東京市に神はゐまさん:04/09/16 03:14:13
雨ふれば沼となり、風吹けば砂漠となる
この都さへ樂園と人は思ふよ。
ペンキ塗の會堂より讃美歌ひびき、
ここになほ神はゐますと告げしらす。
さなり、さなり、かくも悲しきところゆゑ
神はゐまさん。神は悲哀を餌となせば。

143 :茂吉:04/09/16 08:28:57
地下鉄の終点に来てひとりごつまぼろしは死せりこのまぼろし

144 :まさかり:04/09/16 08:47:44

夏の正午
キハダの大木の下を通つて
左へ曲つて
マツバボタンの咲く石垣について
寺の前を過ぎて
小さな坂を右へ下りていつた
苦しむ人々の村を通り
一軒の家から
ディラン・トマスに似ている
若い男が出て来た
私の前を歩いていつた
ランニングを着て下駄をはいて
右へ横切つた
近所の知り合いの家に
立ち寄つた
「ここの衆
まさかりを貸してくんねえか」
永遠

145 :吾輩は名無しである:04/09/16 12:53:09
薔薇よ、おお、きよらかな矛盾よ、
あまたの瞼のしたで、だれの眠りでもないというよろこびよ。

146 :吾輩は名無しである:04/09/16 13:23:05
喫茶店のあの娘も
    まえほどきれいではなくなった
この八月が良くなかった
まえほどいそいそと階段をのぼってこない
そう彼女もやがて中年になる
そしてマフィンを運んできてくれるとき
    振り撒いていった青春の輝きも
もう振り撒かれることはないだろう
    彼女もやがて中年になる

147 :吾輩は名無しである:04/09/16 14:14:08
おとなは死んで行く、
おじさんも、おじいさんも。
でも、ぼくは、ぼくは
いつも、いつも、ここにいる。

148 :吾輩は名無しである:04/09/16 14:33:23
人生はエウリポスの流れのように変わりやすい

149 :茂吉:04/09/17 00:17:15
ふり灑ぐあまつひかりに目の見えぬ黒き?を追ひつめにけり

灑ぐ(そそぐ) ?(いとど)

150 :吾輩は名無しである:04/09/17 00:38:42

燈を紅き街の家より、       いつはりの電話來れば、

(うみべより賣られしその子)   あはただし白木のひのき。



雪の面に低く霧して、        桑の群影ひくなかを、

ああ鈍びし二重のマント、     銅版の紙片を思ふ。

151 :吾輩は名無しである:04/09/17 00:40:46
>150
一聯一行 街 ハ 町 ノ誤リ。

152 :吾輩は名無しである:04/09/17 00:55:50
来むといふも来ぬ時あるを来じといふを来むとは待たじ来じといふものを

来めやとは思ふものからひぐらしの鳴く夕暮は立ち待たれつつ

月夜よし夜よしと人に告げやらばこてふに似たり待たずしもあらず

153 :吾輩は名無しである:04/09/17 01:05:35

天使は這いつくばる風に言う、「汝、沈殿せよ」
そして挿話入りウィスキーの変節の証人たちが
そして良心的天使の愛好家が作曲家に言う、
「そうだそうだ」

154 :吾輩は名無しである:04/09/17 05:06:37
わたしはあさりあさりちゃん
きょうもげんきだ おやつがうまい
くいしんぼうでべんきょうだいすき
おきてるときはごはんごはん
ママもっとほんとのこといって
パパもっといっしょにあそんでよ
せんせいよろしくおねがいします
それでもあさりはおんなのこ
それでもあさりはおんなのこ

155 :吾輩は名無しである:04/09/17 12:21:23

それでも誠之助は死にました、
おお、死にました。

日本人で無かつた誠之助、
立派な氣ちがひの誠之助、
有ることか、無いことか、
神様を最初に無視した誠之助、
大逆無道の誠之助。

ほんにまあ、皆さん、いい氣味な、
その誠之助は死にました。

誠之助と誠之助の一味が死んだので、
忠良な日本人は之から氣樂に寢られます。
おめでたう。

156 :吾輩は名無しである:04/09/17 17:34:58
主なき 弥陀の御名にぞ 生れける となへすてたる 跡の一声

157 :吾輩は名無しである:04/09/17 17:43:36
赤い根のところ南無妙菠薐草(ほうれんそう)

158 :吾輩は名無しである:04/09/17 18:17:23

感情はすでに鑛物質となつた
またならねばならなかつた
氷結した湖水で
するどく絶叫するスケーターの歌
それが呻きであらうとも
それをきけ――
森の死木の下には自殺行爲もあつた
彼は笑つてゐるかのやうだつた
彼は彼自身の神だといふ
笑ふべき象徴を示した
この怖るべきエゴイスト
雨にうたれろ霜に濡れろ
地はかくして不拔のものとなつたのだ
掠奪されたばかりの小さな村に
白痴になつた十二の少女が
美しいほどの神聖な目をしてゐた
まるで太陽のやうだつた
まるで太陽のやうだつた

159 :茂吉:04/09/17 20:38:53
まかがよふ真夏なぎさに寄る波の遠白波の走るたまゆら

まかがよふ昼のなぎさに燃ゆる火の澄み透るまのいろの寂しさ

160 :吾輩は名無しである:04/09/17 21:02:53
夜になると、私はいつも君を待ってイエメンの方を見る
君はスーヘイルの星、スーヘイルはイエメンにのぼる

161 :茂吉:04/09/17 22:35:27
ゴオガンの自画像みればみちのくに山蚕殺ししその日おもほゆ

山蚕(やまこ)

162 :茂吉:04/09/17 22:37:06
最上川の上空にして残れるはいまだうつくしき虹の断片

163 :吾輩は名無しである:04/09/17 22:55:17
青麦は微風に揺れて居る。
おお青麦はベニスの街を立てる。

164 :吾輩は名無しである:04/09/18 01:12:18





凧きのふの空のありどころ




愁ひつつ丘をのぼれば花茨

165 :吾輩は名無しである:04/09/18 01:41:39
一行の雁や端山に月を印す



秋ひとり琴柱はずれて寝ぬ夜かな

166 :茂吉:04/09/18 08:56:12
光もて囚人の瞳てらしたりこの囚人を観ざるべからず

めん鶏ら砂あび居たれひつそりと剃刀研人は過ぎ行きにけり

剃刀研人(かみそりとぎ)


>>164
陽炎や名もしらぬ虫の白き飛ぶ

167 :茂吉:04/09/18 09:01:35
>>164 ×丘を ○丘に


われ等にありては「写生」彼にありては「意志の放出」「写生」の語は善し

168 :吾輩は名無しである:04/09/18 09:08:23



戀さまざま願の糸も白きより

169 :吾輩は名無しである:04/09/18 09:10:04
>>167 thx.

170 :吾輩は名無しである:04/09/18 09:14:24



愁ひつつ岡にのぼれば花いばら


.

171 :茂吉:04/09/18 09:21:41
暁の薄明に死をおもふことあり除外例なき死といへるもの

茫々としたるこころの中にゐてゆくへも知らぬ遠のこがらし

おぼろなるわれの意識を悲しみぬあかつきがたの地震ふるふころ

遠(とほ) 地震(なゐ)


>>170
花茨故郷の道に似たるかな

172 :吾輩は名無しである:04/09/18 09:38:32
ぼくはきみに石の言葉で話す
(緑色の音節で答えてくれ給え)
ぼくはきみに雪の言葉で話す
(蜜蜂の扇で答えてくれ給え)
ぼくはきみに水の言葉で話す
(稲妻のカヌーで答えてくれ給え)
ぼくはきみに血の言葉で話す
(鳥たちの塔で答えてくれ給え)

173 :吾輩は名無しである:04/09/18 09:53:39
>>171


たんぽぽのわすれ花あり路の霜



.

174 :吾輩は名無しである:04/09/18 14:44:03
たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ

175 :吾輩は名無しである:04/09/18 17:25:47
風渡る浅茅が末の露にだに宿りも果てぬ宵の稲妻

          有家



金剛の露ひとつぶや石の上
          茅舎

176 :吾輩は名無しである:04/09/18 23:13:07

神神は石であると言われるだろう
落とされた石が地面で音を立てるのだろうか
ほうり投げられた砂利がなるのだろうか
すべての言葉を語る石に言葉で語らせよ

                       1933

177 :茂吉:04/09/19 09:10:42
南方を恋ひておもへばイタリアのCampagnaの野に罌粟の花ちる

Campagna(カムパニヤ) 罌粟(けし)

178 :記憶の海:04/09/19 09:51:14

髪の毛をふりみだし、胸をひろげて狂女が漂つてゐる。
白い言葉の群が薄暗い海の上でくだける。
破れた手風琴、
白い馬と、黒い馬が泡だてながら荒々しくそのうへを駈けてわたる。

179 :吾輩は名無しである:04/09/19 10:01:23
からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ

からたちのとげはいたいよ
青い青い針のとげだよ

からたちは畑(はた)の垣根よ
いつもいつもとおる道だよ

からたちも秋はみのるよ
まろいまろい金のたまだよ

からたちのそばで泣いたよ
みんなみんなやさしかったよ

からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ

180 :有明:04/09/19 10:15:45

わがむねのをぐらさいとひ、
はなやげる君がそのふへ、
あくがれてましぐらに來つ、――
そも、たれと賭けて、きそへる。

さないひそ、あはれ人々。
さていかに、目ざしし園は、
色も香もきえてあとなし。

われはわが手をばこまぬき、
きその夢たづねわびつつ、
ひとしれず、ひとりたたずみ、
かげもなき魂をしよばふ。

夢なれば夢を生きむよ、
しかあれどこころより欲る。
よみがへれ、昨のあだゆめ。

.

181 :吾輩は名無しである:04/09/19 21:45:45
及ばざりき、たぐいなき麗日も。
さらば、われには許せ、
佳人の忘れ難きを。
野に出ずれば重い更に切なり。
一日園の中にて情け厚きを
示さんとて、われに寄りしが。
今日なお感あらたにして
わが心変わらず佳人のもとにあり。

182 :吾輩は名無しである:04/09/19 22:21:31

我のゆく路、
菊を捧げてあゆむ路、
いつしん供養、
にくしんに血をしたたらすの路、
肉さかな、きやべつの路、
邪淫の路、
電車軌道のみちもせに、
犬、畜生をして純銀たらしむる、
疾患せんちめんたる夕ぐれの路、
ああ、素つぱだかの聖者の路。


.

183 :吾輩は名無しである:04/09/20 03:53:01
大通りを横切ろうとして、馬車を避けるために少し足を早めたはずみに、私の後光がとれて砕石を敷いた舗道の泥の中に落ちた。


幸い私にはそれを拾い上げる時間があった。しかし、これは悪い前兆だという不吉な考えが一瞬後に私の心に滑り込んできた。その時以来、この考えは私に付きまとって離れず、終日少しの休息をも私に与えなかった。

184 :吾輩は名無しである:04/09/20 04:10:18
雷雨のあとの大気がもつ、すばらしい説得力!

185 :吾輩は名無しである:04/09/20 12:07:37


妻も子も寺で物くふ野分かな


.

186 :吾輩は名無しである:04/09/20 14:12:33
ものみなの饐ゆるがごとき空恋ひて鳴かねばならぬ蝉のこゑ聞こゆ

赤茄子の腐れてゐたるところより幾程もなき歩みなりけり

饐ゆ(すゆ) 赤茄子(あかなす)

187 :吾輩は名無しである:04/09/20 14:32:39

わたしはうやうやしく
いつものやうに感謝をささげて
すうぷの椀をとりあげました
みると
その中におちて
蠅が一ぴき死んでゐるではありませんか
おお神様
じやうだんではありません


.

188 :茂吉:04/09/20 14:39:44
わが母を焼かねばならぬ火を持てり天つ空には見るものもなし

>>186

189 :吾輩は名無しである:04/09/20 15:08:07
いつかそこで彼は一人のふとったお人好しを紹介してね
その男が言ったのだ
それが実にすてきでしてな
スミルナでも ナポリでも チュニジアでも
だがちくしょう そいつはどこなのだ
おれがシナにいた最後の時
八 九年まえのことなんだが
柱時計が鳴るたびにツキがきて
カードが五枚揃ったものだ

190 :吾輩は名無しである:04/09/20 15:17:52
朝顔や百たび訪はば母死なむ
         耕衣


父母の亡き裏口開いて枯木山
         龍太

191 :吾輩は名無しである:04/09/20 15:45:58

もう少し待っていてくれ ぼくが行って
ぼくらをおさえている寒さを叩き割るのを。

雲よ おまえの生もまたぼくのそれと同じく危ういものだ。

(ぼくらの家の中にはひとつの断崖があった。
だからこそぼくらは出発し、そしてここに居を定めたのだ。)

.

192 :吾輩は名無しである:04/09/21 03:30:10
月澄めば四面の浮き雲空に消えてみ山がくれに行く嵐かな
         秀能


愛蔵す東籬の詩あり菊枕

         久女

193 :吾輩は名無しである:04/09/21 12:49:10

青光を斫取して楚辭を寫す
膩香  春粉  Kく離離たり
無情も恨あり  何人か見む
露に壓せられ煙に啼く千万枝


.

194 :茂吉:04/09/21 14:08:28
吹く風は断えざるものかたまゆらも形常なき沙漠の上の雪

冬ふけて真澄の果てのなかりける空にひたりて馬の行く見ゆ

まどかなる天をかぎりて蒙古野のきらへる涯に陽はおちむとす

195 :吾輩は名無しである:04/09/21 14:32:11

昨夜、嚢ノ螢ヲ放ツ。

一半ハ墻ヲ踰エテ去ル。

愛シク見ル二、三ノ星。

未ダ幽竹ノ處ヲ離レズ。


.

196 :吾輩は名無しである:04/09/22 15:04:47
秋風にあへず散りぬるもみぢ葉の行くヘ定めぬ我ぞ悲しき
     よみ人しらず



水底の岩に落つく木の葉かな
         丈草

197 :吾輩は名無しである:04/09/22 18:42:50

「真夜中すこし前、船着場の近くで。
乱れた髪の女が君を追ってきても気にするな。
それは蒼空だ。君は蒼空を怖れることはない。
樹の中に大きなブロンドの壷があるだろう。
色の溶け合った村の鐘楼が
君の目印になるだろう。機会をとらえろ、
忘れるな。羊歯の若芽を空に噴き上げている褐色の間歇泉が
君に挨拶する。」


.

198 :茂吉:04/09/23 02:21:50
あが母の吾を生ましけむうらわかきかなしき力おもはざらめや

吾(あ)

199 :吾輩は名無しである:04/09/23 03:28:42

父 母 の こ と の み お も ふ 秋 の く れ

.

200 :吾輩は名無しである:04/09/23 11:34:13

黒い七面鳥が 東の方で尾をひろげる
するとその美しい尖端が 白い夜明けになる

.

201 ::04/09/23 22:02:34

薔薇の冠の春。窓飾の秋。

暗い土が、疎な星を一つづつ感動させる冬。
おお、
北欧の曠土を行き來る灰色雲。
これからは、永遠界の風や波の記録。

.

202 :吾輩は名無しである:04/09/24 23:01:55

イギリスの嬢さん達が長い行列をして町を通る。
二人づつ並んで、引っこ抜いた編笠苔のやうに、
黒い外套を着て通る。尤夏になると、
其上に紫の帯を締めてゐる。
夜は一人づつ床に寝るのだ。
中には一度一しよに寝たいやうな、
美しいのが交つてゐる。だが皆ひどく小さい。
黒い頭巾を被つた姿がひどく小さい。
一ダアス位一しよに可哀がらなくては駄目らしい。

.

203 :茂吉:04/09/25 00:45:37
隣室に人は死ねどもひたぶるに帚ぐさの実食ひたかりけり

帚ぐさ(ははきぐさ)

204 :吾輩は名無しである:04/09/25 00:52:13
鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉

客僧の二階下り來る野分哉

205 :茂吉:04/09/25 15:44:04
ひろき葉は樹にひるがへり光りつつかくろひにつつしづ心なけれ

みちのくの母のいのちを一目見んん一目みんとぞただにいそげる

母が目を一目をみんと急ぎたるわが額のへに汗いでにけり

うちひさす都の夜にともる灯のあかきを見つつこころ落ちゐず

灯あかき都をいでてゆくすがた姿かりそめの旅と人見るらんか

206 :茂吉:04/09/25 15:47:30
はるばると薬をもちて来しわれを目守りたまへりわれは子なれば

寄り添へる吾を目守りて言ひたまふ何かいひたまふわれは子なれば

山いづる太陽光を拝みたりをだまきの花咲きつづきたり

死に近き母に添寝のしんしんと遠田のかはづ天に聞ゆる

死に近き母が目に寄りをだまきの花咲きたりといひにけるかな

目守り(まもり)

207 :茂吉:04/09/25 15:53:11
春なればひかり流れてうらがなし今は野のべに蟆子も生れしか

死に近き母が額をさすりつつ涙ながれて居たりけるかな

母が目をしまし離れ来て目守りたりあな悲しもよ蚕のねむり

我が母よ死にたまひゆく我が母よ我を生まし乳足らひし母よ

のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり

蟆子(ぶと) 生れし(あれし) 離れ(かれ)

208 :茂吉:04/09/25 15:56:16
いのちある人あつまりて我が母のいのち死行くを見たり死ゆくを

ひとり来て蚕のへやに立ちたれば我が寂しさは極まりにけり

楢若葉てりひるがへるうつつなに山蚕は青く生れぬ山蚕は

葬り道すかんぽの華ほほけつつ葬り道べに散りにけらずや

我が母を焼かねばならぬ火を持てり天つ空には見るものもなし

山蚕(やまこ)

209 :茂吉:04/09/25 16:00:41
星のゐる夜ぞらのもとに赤赤とははそはの母は燃えゆきにけり

はふり火を守りこよひは更けにけり今夜の天のいつくしきかも

灰のなかに母をひろへり朝日子ののぼるがなかに母をひろへり

うらうらと天に雲雀は啼きのほぼり雪斑らなる山に雲ゐず

かぎろひの春なりければ木の芽みな吹き出づる山べ行きゆくわれよ

山ゆゑに笹竹の子を食ひにけりははそはの母よははそはの母よ

210 ::04/09/25 16:38:42
                       尾形龜之助

私は菊を一株買つて庭に植ゑた               sic

人が來て
「つまらない……」と言ひさうなので
いそいで植ゑた                         sic

今日もしみじみ十一月が晴れてゐる

.

211 :吾輩は名無しである:04/09/25 16:59:52
みんなへたくそねーー。読む気がおきないわね。

212 :吾輩は名無しである:04/09/25 20:51:50
閉じこめた高原がどんな風景だったかを
思い出そうとして
霧は
ときどき自分自身を取りはらってみる

213 :吾輩は名無しである:04/09/25 21:51:23

この世の快さをわたしは味わった、
青春の時は、ああ、なんと早く! なんと早く! 過ぎ去ったことか、
四月と五月と七月は遠い、
わたしはもはや無に等しく、もはや生きたくはない!


                        Fr. Chr. Hoelderlin

.

214 :吾輩は名無しである:04/09/25 23:16:02
緑が平坦な遠方から見えはじめるとき、
ひろやかな昼は人間にさまざまな形象で明るい、
夕べの光が薄明へとかたむき、
微光が昼のひびきをやさしく和らげるまでは。



しばしば世界の内面は雲につつまれ、閉ざされる、
人間の思いは疑念に充ち、とどこおる、
壮麗な自然はかれの日々を明るくし、
遥かには疑念の黒い問いがたたずんでいる。

     スカルダネリ

215 :吾輩は名無しである:04/09/26 00:49:57

「誰が聖人であるか」
と、私は、その古ぼけた骨董店の軒先に立つて訊ねた。
すると、奥の方の塵まみれの戸棚の上に載つてゐた青い木の竜が答へた――
「まづ三皇、五帝、堯舜である。武王や周公や伯夷や、伊尹太公望孔子なんかはこの部には入らない」

.

216 :吾輩は名無しである:04/09/27 01:19:11

 博物の先生が私に云つた。「君、あのKといふ奴は
變なことを云ふ奴だよ。蠅は何處に居るつてきいたら、
菓子箱の中の菓子と一緒にまぢつて居るつて答へた
よ」

217 ::04/09/28 02:11:44

落葉は驚易く又惚惚と沈思してゐる。
落葉は傷いた紅鶸のごとくいぢらしく呼吸してゐる。

落葉は今一度青空へかへらうと思つてゐる。
落葉は今一度青空へかへらうと思つてゐる。

.

218 :茂吉:04/09/28 20:37:00
しづかなる亡ぶるものの心にてひぐらし一つみじかく鳴けり

219 :茂吉:04/09/28 20:38:07
近よりてわれは目守らむ白玉の牡丹の花のその自在心

220 :吾輩は名無しである:04/09/28 20:51:05

いとたかき人とならまし、
うつくしき人とならまし、
のちの世に慕はるる人とならまし。
人によきことをなさまし、
世のために血も流さまし、
くるしみをおのれ一人にとりておかまし。

.

221 :吾輩は名無しである:04/09/30 01:49:48

船 頭 の 棹 取 ら れ た る 野 分 哉

.

222 :吾輩は名無しである:04/09/30 15:04:11
白雲 幽石を抱き

緑篠 清漣に媚ぶ


223 :やよひのうた:04/09/30 20:37:43

あはれいかに、かくおもしろき、
あはれいかに、かくおもしろき、
名にしおふ、春のやよひは、
いろいろの、小草もえ出て、
さまさまの、花も咲きそひ、
木々は皆、若葉さしつつ、
のとかなる、風吹きわたり、
あけまきの、うたふ末野の、
ひつじさへ、たかくなくなり、
あはれいかに、かくおもしろき、
あはれいかに、かくおもしろき、
春のやよひは、

                     文政六年 中島広足譯

.

224 :吾輩は名無しである:04/10/01 09:36:31

限 り あ る 命 の ひ ま や 秋 の 暮


.

225 :茂吉:04/10/02 19:07:19
道のべに蓖麻の花咲きたりしこと何か罪ふかき感じのごとく

蓖麻(ひま)

226 :波郷:04/10/02 23:14:16

い つ ま で も 父 母 遠 し 新 小 豆

.

227 :吾輩は名無しである:04/10/02 23:17:55
ふるさとは とおくにありて おもうもの

228 :吾輩は名無しである:04/10/02 23:51:03

美しい葉つぱが垂れかさなり
私のこはい顏を紫の陰影で深める
秋だな
と私はうなづいて寒さに顫へた

樹々は私を囲んで居た
秋さ
と彼等はこたへた
金色の葉つぱをざわざわさせて

それはお前たちばかりが知つた事かと
私は樹々の下をくぐり拔けて
明るい空の真下まで行つた

翡翠の樣な空がまた
秋さと言つた。

.

229 :茂吉:04/10/04 00:28:21
かりがねも既にわたらずあまの原かぎりも知らに雪ふりみだる

最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかも

230 :吾輩は名無しである:04/10/04 00:49:39

こぎやめたぼくの櫂から滴が落ちる、
滴はゆるゆると深い水におちる。

・・・・・・・・・・・・・・

水底の青の中から「昨日」が呼ぶ、
「光の中にはまだ私の妹たちが殘つてゐるのでせうか。」
.

231 :吾輩は名無しである:04/10/04 23:40:12
潤ほひあれよ真珠玉
幽かに煙れわがいのち

232 :吾輩は名無しである:04/10/05 01:27:04

風はすべての鳥を燃した
砂礫のあひだに錆びた草花は悶え
石炭は跳ねた
風それは發狂せる無數の手であつた

溺死者は廣場を通過した
そして屋根の上で生が猿轡を嵌められたとき
夜は最後の咳をした

.

233 :折口 学:04/10/05 22:03:05

ごっくん ごっくん 水を飲む


234 :吾輩は名無しである:04/10/05 23:49:55

こころにひまなく詠嘆は流れいづ、
その流れいづる日のせきがたく、
やよひも櫻の芽をふくみ、
土によめなはさけびたり。

235 :波郷:04/10/07 00:15:46
人を恋ふ野分の彼方此方かな

236 :茂吉:04/10/07 08:23:21
五月はじめの夜はみじかく夢二つばかり見てしまへばはやもあかとき

水すまし流にむかひさかのぼる汝がいきほひよ微かなれども


237 :吾輩は名無しである:04/10/07 09:03:34

まひる利根川のほとりを歩めば、
二人歩めばしばなくつぐみ、
つぐみの鳴くに感じたるわが友のしんじつは尚深けれども、
いまもわが身の身うちよりもえいづる、
永日の嘆きはいやさらにときがたし、
まことに故郷の春はさびしく、
ここらへて山際の雪消ゆるを見ず。

.

238 :折口 学:04/10/07 20:31:51

ミンナ ゲンキカ

と、書いたのです。


239 :吾輩は名無しである:04/10/07 20:53:27
恋魚の身こそ哀しけれ、

いちにちいすにもたれつゝ、

ひくゝかなづるまんどりん、

夕ぐれどきにかみいづる、

柴草の根はうす甘く、

せんなや出窓の菫さへ、

光り光りてたえがたし。

240 :吾輩は名無しである:04/10/07 21:06:13

我等利根川の岸邊に立てば、
さらさらと洋紙は水にすべり落ち、
いろあかき魚のひとむれ、
しねりつつ友が手に泳ぐを見たり。

           *魚 : いさな

.

241 :吾輩は名無しである:04/10/08 14:48:01
鉄鉢の中へも霰

242 :吾輩は名無しである:04/10/08 17:58:22

雨あられのやうに深淵に見舞はれる
内面の天國に僕たちを誕生させてください
おお ひとつの眩暈が白熱した指で
僕たちを貫くのです

.

243 :吾輩は名無しである:04/10/08 21:57:26
神よこの国の詩人を頼み給ふ勿れ
彼等はすべて戯作者の子なり
狭斜を為して文筆となすに
藝術の高きを望むべきや
われ彼等の為めに祝はん
柔和なる詩人
女子の如き詩人
幸なる哉わが父祖の国は
卿等によつて平和なり


244 :吾輩は名無しである:04/10/08 22:13:09

鐘は上野か淺草か
  白きを見れば夜ぞ更くる
「姑蘇城外寒山寺」
  數ふる指も寐つ起きつ
首縊らんか鳰の海
  ぶら下がらぬぞうらみなる
身をば投げんか鷲の峰
  もぐり込まぬぞ恨なる
小楊枝むづと手に執て
  喉笛美事に掻切れば
ちよいと痛めど血は出でず  
  死するも命別儀なし
天地玄黄千字文
  無理心中は止むべきぞ

.

245 :吾輩は名無しである:04/10/09 11:04:39
神さま わたしの妻となります女性が
どうか つつましく おとなしく
心やさしい わたしの友となってくれる人でありますように
わたしたちは 手をとりあって ねむることができますように
そのくびにかかった メダイユのついた 銀いろのくさりは
乳房のあいだに ちょっとかくれて見えますように
そのからだは 夏のおわりごろ ねむっているすももの実よりも
もっとすべっこく もっとあたたかく 金いろでありますように
心の中には いつも やさしい純真さを もちつづけていて
抱きあっているあいだも そっと笑ったり なにも言わずにいられる人でありますように
花がねむっているとき 蜜蜂が見はりをするように
つよい人となって わたしのたましいの見はりをしてくれますように
わたしが死ぬ日には わたしの目をとじてくれ
あの 息のつまるような苦しみが こみあげてくるときには
わたしの枕べで 手をくみあわせ ひざまづいて 祈ってくれますように
ただ ただ そのように 祈ってくれるばかりでありますように

246 :吾輩は名無しである:04/10/09 19:44:32

銀と銅の二輪車が――
鋼と銀の舳先が――
泡を打ち、――
茨の株を根こそぎにする。
荒野の海流と、
引潮の広大な轍が、
円を描いて流れてゆく、東の方へ、
森の列柱の方へ、――
突堤の幹の方へ、
その角に光の渦巻きが衝突する。

.

247 :吾輩は名無しである:04/10/11 23:47:35

讀みさしの舶來の本の
手ざわりあらき紙の上に、
あやまちて零したる葡萄酒の
なかなかに浸みてゆかぬかなしみ。

.

248 :吾輩は名無しである:04/10/12 00:36:38
・・・・・
・・・・・・・
(十二個の)赤い実だ

249 :吾輩は名無しである:04/10/12 00:55:49


地蜂
おやじ
の怒りにもかかわらず
梅の実をぬすんでたべたこともあつたわ。

.

250 :吾輩は名無しである:04/10/13 07:10:05

浅間山空の左手に眠りけり

251 :茂吉:04/10/14 08:17:16
長崎の昼しづかなる唐寺やおもひいづれば白きさるすべりのはな

252 :吾輩は名無しである:04/10/14 10:16:44

ぼくらは諸君の敵ではない
ぼくらは諸君に広大で異様な領域をあげたいのだ
そこでは花開く神秘が摘もうとする誰にでもあたえられるのだ
そこにはかつて見られた色彩の更に新しい火の数々がある
レアリテをあたえてやらねばならぬ
量ることのできない千の幻影がある
ぼくらは善を ものみなが沈黙する広大な領域を開発したい
そこにはまた追いたてることもひき戻すことも可能な時間がある
ぼくらに同情してほしい 無限と未来の国境で
たえず闘っているぼくらに
同情してほしい ぼくらの誤謬にぼくらの罪に

.

253 :吾輩は名無しである:04/10/14 11:43:52
土くれは動かないが
血は放浪者
息は長持ちする器だ
起て!若者よ
旅が終われば眠る時間はたっぷりとある

254 :吾輩は名無しである:04/10/14 23:22:21

山 は 暮 て 野 は 黄 昏 の 薄 哉

.

255 :吾輩は名無しである:04/10/15 11:29:11

ほら激しい季節 夏がやって来た
春のようにぼくの青春も死んだ
おお太陽よ 今こそ燃える理性の時だ
   ぼくは待っている
いつでもそれを追うために ただそれだけを愛せるように
理性が高貴で優しいかたちを帯びるのを
それはやってきてぼくをひきつける 磁石が鉄をひくように
   それは魅惑的な姿をしている
   すてきな赤毛の女のように

.

256 :吾輩は名無しである:04/10/15 12:49:26
猫投げるくらいがなによ本気だして怒りゃハミガキしぼりきるわよ

257 :吾輩は名無しである:04/10/16 14:53:13

彼女の髪は金色で
消えない美しい稲妻さながら
それも凋れるティーローズのうちに
孔雀のように華やぐ炎のよう

.

258 :吾輩は名無しである:04/10/19 09:10:20

鴻 の 巣 の 網 代 に か か る 野 分 か な

.

259 :吾輩は名無しである:04/10/22 20:16:27

地平のない王国へ向けて
リズミカルに這って行く。

.

260 :吾輩は名無しである:04/10/22 22:49:16

きっぱりと冬が来た


261 :吾輩は名無しである:04/10/23 06:54:28

だが 笑ってくれ 笑ってくれ このぼくを
至る所の人々 とりわけここの人々よ
なぜなら諸君に言い難い多くのことがあるのだから
諸君がぼくに言わせない多くのことがあるのだから
ぼくを憫れんでくれたまえ

.

262 :吾輩は名無しである:04/10/27 01:38:12
舌の裏では小銭の味がするようだ

263 :吾輩は名無しである:04/10/27 04:14:48
金のない奴ぁ俺んとこに来い
俺もないけど心配すんな
見ろよ
青い空
白い雲
そのうちなんとかなるだろう

保育園のときに、この歌をドラマのエンディング曲で聴いて感動した
家から遠い保育園に通っていたので、友達は一人もいなくて、絵本ばかり読んでいた
そんな時期にこの歌を聴いて、本当に元気付けられた

264 :カルナック:04/10/27 11:11:15

涯しない虚無のほとりにある海、
それは虚無と溶け合っている、

空をもっとよく知ろうとして、
砂浜を、岩たちをよく知ろうとして、

それらのものたちをもっとよく抱きとろうとして。

.

265 :イギ− ◆od0qY8Ss/. :04/10/27 15:23:21
256 :吾輩は名無しである :04/10/15 12:49:26
猫投げるくらいがなによ本気だして怒りゃハミガキしぼりきるわよ

これすごいな。

266 :吾輩は名無しである:04/10/30 21:48:32

ぼくはきみを待っている スペクトルの塩とともに
移り気な水の反照のなかで
アカシアの不幸の中で
亀裂の沈黙の中で
亀裂はなによりも気どり屋だ それはきみにほほえんだ
雲が奇蹟にほほえむように
液体が子供たちにほほえむように
線が点にほほえむように

.

267 :吾輩は名無しである:04/11/03 02:00:42
コノサカヅキヲ受ケテクレ

ドウゾナミナミツガシテオクレ

ハナニアラシノタトヘモアルゾ

「サヨナラ」ダケガ人生ダ

.

268 :吾輩は名無しである:04/11/09 14:42:20
みじかびの きゃぷりてとれば すぎちょびれ
すぎかきすらの はっぱふみふみ

269 :吾輩は名無しである:04/11/10 23:12:23
>>269
イースタンユース?

270 :吾輩は名無しである:04/11/10 23:13:58
>>267
イースタンユース?
上のは間違え。

271 :吾輩は名無しである:04/11/10 23:45:30

舌の裏では小銭の味がするようだ

.

272 :弧高の鬼才 ◆auSqARo302 :04/11/10 23:57:55
この明るさの中へ

 ひとつの素朴な琴を置けば

  秋の美しさに耐えかね

  
   琴はしずかに鳴りいだすだろう


               (改行は俺オリジナル 

273 :弧高の鬼才 ◆auSqARo302 :04/11/11 00:14:28


三十
段二十
目段一十
さ目段段九
まで目目段八
人翼でで目段七
生の訪哲で目段六
さよれ学ぼで目段五
まうるしくみで目段四
みに秋自はず神で目段三
ん両を省淋えさ何で目段二
な手むししがまを初に目段一
さひか感く立がし恋腰に目段
よろえ傷な上見ただかみに目
なげよしっるてのっけずぼに
らてうてたとたかたてえく夏
                    


             写すのたいへんだったΣ(゚Д゚)

274 :弧高の鬼才 ◆auSqARo302 :04/11/11 00:16:14
しかも、階段みたいになってないじゃん!!!!






      (予想通り計画通り警告どおり)

275 :吾輩は名無しである:04/11/11 00:29:36
おしっこを飲むとかそういうのじゃないのまみが貴方を好きな気持は

276 :吾輩は名無しである:04/11/11 00:31:01
桟橋で愛し合ってもかまわないがんこな汚れにザブがあるから

277 :吾輩は名無しである:04/11/11 00:32:12
体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ雪のことかよ

278 :吾輩は名無しである:04/11/12 22:44:34
リュベッカー・シュワイツ横断競争の報告
「走者たちは毎日十時間ずつ練習している
彼らは100メートルに約マイナス十四時間を要する
先頭の一群は今朝すでに
1919年に消え去った!」

279 :吾輩は名無しである:04/11/12 22:46:55
コラージュ批判ができないために、
コラージュを道化的に揶揄するスレッドね。
そういえば、たんなる情報としての知の集積を
コラージュしているだけで文が書けてしまうというのは、
掲示板の特性だったかも。

280 :吾輩は名無しである:04/11/13 12:09:17
わが色欲いまだ微かに残るころ渋谷の駅にさしかかりけり

地下鉄の終点に来てひとりごつまぼろしは死せりこのまぼろし

281 :茂吉:04/11/13 12:15:13
くろく散る通草の花のかなしさを稚くてこそ思ひそめしか

通草(あけび)

>>280

282 :Johannes Baader:04/11/13 19:25:49

フィフィ、どうして君はヘアトニックに赤のプリンではなく緑のプリンを入れるのか。

.

283 :吾輩は名無しである:04/11/18 14:25:26
鶏頭の十四五本もありぬべし

284 :吾輩は名無しである:04/11/18 16:49:15
芯まで赤い林檎が食べたいとか

285 :吾輩は名無しである:04/11/18 17:42:36
キングギドラは弱音を吐かん 光線を吐く

286 :吾輩は名無しである:04/11/19 22:11:44
糸瓜咲て痰のつまりし仏かな

痰一斗糸瓜の水もまにあはず

おととひの糸瓜の水も取らざりき


287 :Richard Huelsenbeck:04/11/19 22:44:30

にこやかな顔をして郵便受けを通って上がって行った紳士を見たか
ウムバ ウムバ 両手を組んだワラジムシを見たか
行列はもう三日も続く まだ心は羽ばたかない
そう そう 先生 これが彼等の祖母がインディアンの仲間になった日なのだ

.

288 :Ph. Soupault:04/11/19 22:53:54

太陽は鳥のように
あらゆる記念碑の上にとまる

.

289 :吾輩は名無しである:04/11/20 21:32:33
>>256
今後一ヶ月は思い出し笑いが続きそうだ

290 :茂吉:04/11/23 21:31:14
死なねばならぬ命まもりて看護婦はしろき火かかぐ狂院のよるに

赤光の中に浮びて棺ひとつ行き遥けかり野は涯ならん

自殺せる狂者をあかき火に葬りにんげんの世に戦きにけり

291 :R.Huelsenbeck :04/11/24 07:13:16

昔、苦労の四十余年の歳月が来る前に、船長は家の庭で遊んでいた。そこで母親が
「ははあ」と言った。船長も「ははあ」と言った。こうして夜があり、朝があり、最初の日
ができた。

.

292 :吾輩は名無しである:04/11/30 00:32:02
萩原の今ゐる二階家から本郷動坂あたりの町家の屋根が見え、
木立を透いて赤い色の三角形の支那風の傍が、いつも行くご
とに閃めいて見えた。このごろ木立の若葉が茂り合つたので
風でも吹いて樹や茎が動かないとその赤色の旗が見られなか
つた。
「惜しいことをしたね。」
しかし萩原はわたしのこの言葉にも例によつて無関心な顔貌
をした。

293 :Ed. Jabes:04/11/30 01:54:36

 あんなにも多くの書物、死産した傑作が、
一冊の未完の本のなかに横たわっている。

.

294 :Hans Arp:04/11/30 01:58:28

きらめく天使たちは軸を回った

.

295 :吾輩は名無しである:04/12/01 11:46:21
誰もいない 誰もいないのに
木々たちは揺れて かぶりを振る

296 :吾輩は名無しである:04/12/01 12:04:03

夢もなく到達された空もない。
ひび割れのいくつか。

.

297 :吾輩は名無しである:04/12/01 15:04:05
ttp://book3.2ch.net/test/read.cgi/poem/1101136552/

298 :吾輩は名無しである:04/12/02 07:17:10
十二月また来れり。

299 :吾輩は名無しである:04/12/02 21:06:52

ココには高原の植物が生育し
日向に快適の思想はあたたまる。
.

300 :吾輩は名無しである:04/12/02 21:12:21

 ネ申 は 死 ん だ

301 :吾輩は名無しである:04/12/02 21:22:50
誰かが わたしのなかで 咳をしている
冬の木のようにさびしくて まっすぐな人が ひとり 立っている

302 :吾輩は名無しである:04/12/02 21:32:34

蝙蝠と霜と物の種子とはわたしの自由。
.

303 :吾輩は名無しである:04/12/03 20:38:47
わたしは どなたかが零した血の一滴
タルレ タルレ チンダルレ すべての山河に満ち溢れるチンダルレ

304 :吾輩は名無しである:04/12/03 21:08:28

浴罷檀郎捫弄處
露華凉沁紫葡萄

.

305 :吾輩は名無しである:04/12/03 22:40:13
哀しみも ぐっと押さえ込んだら 蒸発もするだろう
縮小される すべてのものが 

306 :吾輩は名無しである:04/12/04 00:57:50

銀座の裏に赤い花を置き忘れて来た
緑のトランクはわたしの歓びを入れたまま
ステエシヨンに置いてある。

.

307 :吾輩は名無しである:04/12/05 16:47:04
若き程は(´∀`),諸事につけて,身をたて,
大きなる道をも成じ,能をもつき,學問をもせんと,
行末久しくあらます事ども心にはかけながら,

世を長閑に思ひて打ちおこたりつゝ,
まづさしあたりたる目の前の事にのみまぎれて,月日を送れば,
ことごとなす事なくして身は老いぬ(´Д`).

終に物の上手にもならず.思ひしやうに身をももたず,
悔ゆれども取返さるゝ齡ならねば,

走りて坂を下る輪の如くに衰へゆく...

308 :吾輩は名無しである:04/12/05 21:33:02
わたくしといふ現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合対)

309 :吾輩は名無しである:04/12/06 14:20:17

誰れにも告げないで夜空に放つた赤い風船は
今何處に流れてゐるだらうか
(あれが一番私を知つてゐたのに)

.

310 :吾輩は名無しである:04/12/06 14:21:18

誰れにも告げないで夜空に放つた赤い風船は
今何處に流れてゐるだらうか
(あれが一番私を知つてゐたのに)

.

311 :吾輩は名無しである:04/12/06 14:22:25

誰れにも告げないで夜空に放つた赤い風船は
今何處に流れてゐるだらうか
(あれが一番私を知つてゐたのに)

.

312 :吾輩は名無しである:04/12/06 14:54:22
鯖不調?

313 :吾輩は名無しである:04/12/08 01:53:17
(これは壊れますか?)
(壊れます)
(これは壊れますか?)
(壊れます)
(これはどうですか?)
(壊れません)

314 :吾輩は名無しである:04/12/08 15:15:13
すみません。知識のある方にお尋ねしたいのですが、
リルケの
「芸術作品に、人を助けることができよう
などと、期待することはむしろ思いあがりというも
のでしょう。しかし一つの芸術作品が自らの中に持
ち、それを外へ用いようとしない人間的なものの緊
張、つまり芸術作品の内面的な強度が、外延的にな
ろうとしないで、ただ単にそこに存在することによ
って、あたかもそれが努力であり、要求であり、求
愛であり、求愛−魂を奪い去るような求愛であり、
激動であり、招請であるかのような錯覚を起こさせ
るのは、これこそ芸術というものの良心(その職分
ではなく)であります。」
というのは何の本に書か
れているのでしょうか?教えてくださる親切な方い
ませんか。


315 :吾輩は名無しである:04/12/08 18:55:15
スレタイも読めないボケは死すべし。

316 :吾輩は名無しである:04/12/11 16:34:58

門 を 出 て 故 人 に 逢 ぬ 秋 の く れ

.

317 :吾輩は名無しである:04/12/11 17:43:10
君あしたに去りぬ
ゆうべの心千々に何ぞ遥かなる。

君を思うて岡の辺に行きつ遊ぶ。
岡の辺なんぞかく悲しき。

蕪村

318 :吾輩は名無しである:04/12/11 17:45:08
私は侘しくて、紅い林檎を買つた。

319 :李箱 :04/12/11 18:07:47

芯まで赤い林檎が食べたいとか
.

320 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:14:02
そして私はいつかどこかから来てこの芝生の上に立っていた。

なすべき事はすべて私の細胞が記憶していた。

だから私は人間の形をし、幸せについて語りさえしたのだ。

321 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:27:41

精神病院の鉄格子の窓から
私は片方の黒い靴下を棄てた
乳を出した狂女が向ひの窓でそれを見てゐたが、
乳をもいで私に投げつけた。
.

322 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:36:54
留年だ

あ〜留年だ

留年だ

323 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:41:06
金欠だ

あ〜金欠だ

金欠だ

324 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:44:19
だめでせう
とまりませんな

325 :吾輩は名無しである:04/12/11 18:49:16
やめられない

とまらない

カルビー、カッパエビセン♪

326 :吾輩は名無しである:04/12/11 22:05:37
思えば遠くに着たもんだ

327 :吾輩は名無しである:04/12/12 04:33:30
言の葉をもてあそびたる罰なりや 夢見る頃をすぎてまた夢




328 :吾輩は名無しである:04/12/12 05:48:50
なんで、詩は売れないの?

329 :吾輩は名無しである:04/12/12 08:37:48
>>328
いいものがないから

330 :吾輩は名無しである:04/12/12 20:15:34
>329
違う。日本における詩の時代的な役割が終わったから。

331 :吾輩は名無しである:04/12/12 22:40:15
>>330
詩そのものに何で役割があるんだろう。

労働してるわけか。詩的だね


332 :吾輩は名無しである:04/12/13 23:49:59
かくまでも黒くかなしき色やあるわが思ふひとの春のまなざし

病める児はハモニカを吹き夜に入りぬもろこし畑の黄なる月の出

333 :吾輩は名無しである:04/12/13 23:51:35
>>330
かつて時代の日本において、「詩」に一体どのような役割があったのか
マジレス烈しくきぼんぬ

334 :吾輩は名無しである:04/12/14 00:01:01
月の出にはまだ間があるらしかつた

335 :吾輩は名無しである:04/12/14 12:58:27

そうだとも。精神病院にはまさしく将来性があった。そこで過ごすひと冬が丸損になる
なんて、とても考えられないことだった。

.

336 :吾輩は名無しである:04/12/16 20:54:40
UN COUP DE DES

JAMAIS

N'ABOLIRA


LE HAZARD




337 :吾輩は名無しである:04/12/18 07:39:08
おたがいがおたがいをしらない
深い山里の谷間に はるかな はるかな昔から
音もなく 雪がふりしきり ふりつもる

338 :吾輩は名無しである:04/12/19 02:43:23

遠い国には沢山の人が死に…
また政庁に推寄せる女壮士のさけび声…
海には信天翁の疫病…
あ、大工の家では洋燈が落ち、
大工の妻が跳び上る。
.

339 :吾輩は名無しである:04/12/28 00:09:44
我が背子がい立たせりけむ

340 :吾輩は名無しである:04/12/28 23:01:06

大空いちめん蒼の森
森はいちめん緑の空。

.

341 :吾輩は名無しである:05/01/03 02:40:44


 あなたの白い腕が私の地平線のすべてだった

342 :吾輩は名無しである:05/01/03 12:16:29

新年來り
門松は白く光れり。
道路みな霜に凍りて
冬の凛烈たる寒気の中
地球はその週暦を新たにするか。

.

343 :吾輩は名無しである:05/01/03 13:21:29
エリーゼのために

弱いリフレイン
流れるように緩やかに
強いリフレイン
冷たいひとしずく
暖かい変調
終わる

それは紅い唇


344 :弧高の鬼才 ◆auSqARo302 :05/01/03 14:01:01
「蛸」

天へ向かって墨汁を吐きながら
愛するものの生血をを啜り
そうしてデリシャスに感じている
この不人情な怪物は僕だ





345 :弧高の鬼才 ◆auSqARo302 :05/01/03 14:08:19
愛する女と一緒に日を送るよりは、愛する女のために死ぬ方がたやすい。


346 :吾輩は名無しである:05/01/03 18:36:05
http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/K/kanba_m.html
樺 美智子 墓誌

「最後に」

誰かが私を笑っている
向うでも こっちでも
私をあざ笑っている
でもかまわないさ
私は自分の道を行く
笑っている連中もやはり
各々の道を行くだろう
よく云うじゃないか
「最後に笑うものが
最もよく笑うものだ」と
でも私は
いつまでも笑わないだろう
いつまでも笑えないだろう
それでいいのだ
ただ許されるものなら
最後に
人知れずほほえみたいものだ

1956年 美智子作


347 :吾輩は名無しである:05/01/04 15:32:36
枯葉が、ソプラノの響きのように、宇宙へ飛んでゆく。


348 :吾輩は名無しである:05/01/09 12:12:28
...
ひさしびさしにふうたくのすがたしずかなれば
ひとりなるわがみのかげをあゆまするいしのうへ
あかざのつえになるひまで
ゆめとしりせばさめざらましを
むかしのひとのそでのかぞする
よわにやきみがひとりこえなむ
そのきさらぎのもちづきのころ
ゆうべをあきとなにおもひけむ
さびしさのはてなむくにぞけふもたびゆく
ふるさとのやまはありがたきかな
とほくきこゆるはるのしほのね
からまつにからまつのかぜ
けぶれるごとくにみえ
しののめきたるまへ

349 :吾輩は名無しである:05/03/04 16:46:31
目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき

350 :吾輩は名無しである:05/03/05 00:49:24
明け方に雪そっくりな虫が降り誰にも区別がつかないのです

351 :吾輩は名無しである:05/03/06 19:28:25
ぼく じき じいさんになる!

352 :吾輩は名無しである:05/03/18 00:36:52
一片の土塊もケイコバードやジャムだよ。

353 :吾輩は名無しである:2005/05/07(土) 15:20:42
愛する者よ死に候え

354 :吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 02:13:33
けふふるゆきのいやしけよごと

355 :吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 04:36:45
夢の中では、光ることと喋ることは同じこと。お会いしましょう

356 :G.B.:2005/07/14(木) 02:29:12
アダムは夢からさめたときイヴに出会った。
女性がかくも美しいのは、そのためである。

357 :吾輩は名無しである:2005/08/01(月) 05:58:47
慌しく夢から醒めたときに、緑色の軌跡と雨露があり
あの蝦蟇蛙の踏んだ葉に、飛び乗りたゐのである

358 :吾輩は名無しである:2005/08/10(水) 23:38:21
Love・ジャウジ通信http://www5a.biglobe.ne.jp/~ge999/「俺のはだかは美しい」より


なぜ、君は見つめるの?
俺のはだかを見たいから?
そんなにはだかを見たいなら、見せてあげるよ君のため。
あー美しい、あー美しい、俺のはだかは美しい。

なぜ、君は震えてる?
俺のはだかが見えるから?
そんなにはだかを望むなら、包んであげるよ君だけを。
あー美しい、あー美しい、俺のはだかは美しい。

なぜ、君は笑顔なの?
俺のはだかに触れたから?
そんなに俺と居たいなら、俺は踊るよ君のため。
あー美しい、あー美しい、俺のはだかは美しい。


359 :吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 22:44:32
むかしおぼえはなかりけむ人の親
こいに容赦はなきことや

360 :吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 23:09:22
我等恋と怠惰を歌わん
これより他行うべきこと無し
あまたの国を知らざりしにはあらねども
暮らすべきところ他に無し
青春の薔薇(そうび)、葉は悲しみに枯れるとも
ままよ愛すべき女我にあり
----エズラ パウンドより

361 :利根川のほとり:2005/09/03(土) 07:08:54
きのうまた身を投げんと思ひて
利根川のほとりをさまよいしが
水の流れはやくして
わがなげきせきとむるすべもなければ
おめおめと生きながらえて
今日もまた河原に来り石投げてあそびくらしつ。
きのふけふ
ある甲斐もなきわが身をばかくばかりいとしと思ふうれしさ
たれかわ殺すとするものぞ
抱きしめて抱きしめてこそ泣くべかりけれ。

362 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 07:54:49
一の谷の 軍(いくさ)破れ
討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ
暁(あかつき)寒き 須磨の嵐に
聞こえしはこれか 青葉の笛

更くる夜半(よわ)に 門(かど)を敲(たた)き
わが師に託せし 言の葉(ことのは)あわれ
今わの際(きわ)まで 持ちし箙(えびら)に
残れるは「花や 今宵(こよい)」の歌


363 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 07:58:41
1.
ここはお国を何百里(なんびゃくり)
離れて遠き満洲(まんしゅう)の
赤い夕日に照らされて
友は野末(のずえ)の石の下

2.
思えばかなし昨日(きのう)まで
真先(まっさき)かけて突進し
敵を散々(さんざん)懲(こ)らしたる
勇士はここに眠れるか

3.
ああ戦(たたかい)の最中(さいちゅう)に
隣りに居(お)ったこの友の
俄(にわ)かにはたと倒れしを
我はおもわず駈け寄って


364 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 07:59:31
4.
軍律きびしい中なれど
これが見捨てて置かりょうか
「しっかりせよ」と抱き起し
仮繃帯(かりほうたい)も弾丸(たま)の中

5.
折から起る突貫(とっかん)に
友はようよう顔あげて
「お国の為だかまわずに
後(おく)れてくれな」と目に涙

6.
あとに心は残れども
残しちゃならぬこの体(からだ)
「それじゃ行くよ」と別れたが
永(なが)の別れとなったのか

365 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 08:00:16
7.
戦(たたかい)すんで日が暮れて
さがしにもどる心では
どうぞ生きて居てくれよ
ものなと言えと願(ねご)うたに

8.
空(むな)しく冷えて魂(たましい)は
故郷(くに)へ帰ったポケットに
時計ばかりがコチコチと
動いて居るのも情(なさけ)なや

9.
思えば去年船出して
お国が見えずなった時
玄海灘(げんかいなだ)で手を握り
名を名乗ったが始めにて

366 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 08:01:01
10.
それより後(のち)は一本の
煙草(たばこ)も二人わけてのみ
ついた手紙も見せ合(お)うて
身の上ばなしくりかえし

11.
肩を抱いては口ぐせに
どうせ命(いのち)はないものよ
死んだら骨(こつ)を頼むぞと
言いかわしたる二人仲(ふたりなか)

12.
思いもよらず我一人
不思議に命ながらえて
赤い夕日の満洲に
友の塚穴(つかあな)掘ろうとは

367 :吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 08:48:18
>>366

おお、「戦友」だ。スゲぇ。

368 :吾輩は名無しである:2005/09/22(木) 23:52:30
その生活の数々の矛盾を融和し
感謝して それを象徴のうちに捉えるものならば
騒々しい人たちを邸宅から追いやって
別の祝宴を開くだろう そして穏やかな宵
彼が迎え入れる あなたはその賓人だ

あなたは彼の孤独の相手
彼の独白の静かな中心だ
そしてあなたを巡って引かれた全ての円が
彼のために時の外に圏を描いている

369 :吾輩は名無しである:2005/09/23(金) 11:56:16
戦友の続ききぼんぬ。14番まであるんだけど。

370 :吾輩は名無しである:2005/10/07(金) 08:01:18
13.
くまなく晴れた月今宵
心しみじみ筆とって
友の最期(さいご)をこまごまと
親御(おやご)へ送るこの手紙

14.
筆の運びはつたないが
行燈(あんど)のかげで親達の
読まるる心おもいやり
思わずおとす一雫(ひとしずく)


371 :吾輩は名無しである:2005/10/07(金) 08:08:27
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html
泣けて涙も枯れ果てる


372 :吾輩は名無しである:2005/10/08(土) 14:32:11
>>370
さんくす。

373 :吾輩は名無しである:2005/10/10(月) 16:24:50
がちょうのおばはん
歩いてみとうなって
空をとびよってん
粋なおっさんの背中に乗って

374 :吾輩は名無しである:2005/10/11(火) 11:06:00
思ひ川絶えず流るる水の泡の
うたかた人に逢はで消えめや

375 :吾輩は名無しである:2005/10/12(水) 11:31:36
>>333
丸谷才一の説だが、明治維新以前は詩歌に限らず全ての芸術は「共同体」としての
日本社会に共有されている「暗黙のルール」に支配されていたわけで、芸術の革新っていうのは
あくまでもその範囲内から生まれてきたわけ。
例えば、芭蕉の俳諧は古今・新古今以来受け継がれてきた美学を町人階級の独特の「諧謔」による
新視点から再構築していることに意味があるわけ。
つまり、詩歌っていうのは文字通り日本社会の「共有財産」だったわけで、知識人階級はそれを
知っていて「当たり前」だったわけだよ。それが明治維新以降の個人主義の導入で「共同体の芸術」は
古臭いということになって古典が忘れ去られていったわけ。

376 :吾輩は名無しである:2005/10/12(水) 11:37:45
>>374の伊勢(という女流歌人)の歌も、「水の泡」「思ひ川」「うたかた」に
ついて詠むなら「必ず」踏まえておかなければいけなかったわけで、それができない奴は
共同体に対する「はぐれ者」としてみなされたわけだよ。


つまり、詩歌の性格が「共同体のもの」から「個人のもの」に変質したことが大きいんだよ。
実際のところ、個人の力なんて限界がありまくりな訳だし、「個人」の本場のヨーロッパ文学でも
実は数々の「共同体ルール」としての「伝統」が生きているわけなのに。
(だからフランスの詩をはじめとする現代文学はあんなに元気なわけで)

377 :吾輩は名無しである:2005/10/14(金) 11:52:04
「昭和平成の言文一致文体の成立は谷川俊太郎の存在が大きい」って
谷川スレであったけど、そうなのかな?

378 :吾輩は名無しである:2005/10/14(金) 13:43:52
竹、竹、竹が生え。

379 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 15:17:02
あげ

380 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 16:57:07
姉は血を吐く、妹は火吐く、可愛いトミノは宝玉を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。
鞭で叩くはトミノの姉か、鞭の朱総が気にかかる。
叩けや叩けやれ叩かずとても、無間地獄はひとつみち。
暗い地獄へ案内をたのむ、金の羊に、鶯に。
皮の嚢にゃいくらほど入れよ、無間地獄の旅支度。
春が来て候 林に谿に、くらい地獄谷七曲り。
籠にや鶯、車にゃ羊、可愛いトミノの眼にや涙。
啼けよ、鶯、林の雨に妹恋しと声かぎり。
啼けば反響が地獄にひびき、狐牡丹の花がさく。
地獄七山七谿めぐる、可愛いトミノのひとり旅。
地獄ござらばもて来てたもれ、針の御山の留針を。
赤い留針だてにはささぬ、可愛いトミノのめじるしに。

381 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 19:25:52
寺山修司みたいだな。
(元ネタがわからないで失礼)

382 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 19:52:26
>>381
鋭いね。
>>380は西條八十の詩なんだけど、それを寺山修司が改作して「田園に死す」の
劇中歌に使ってる。

383 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 19:52:57
>>380
ネット上を飛び交ってる不幸の手紙
音読すると災いが起こると噂の…orz


384 :381:2005/11/17(木) 20:27:24
>>382
『青春歌集』読んだからね。
ああいう鮮烈なイメージといえば寺山、って気がするよ。

385 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:46:06
>384
383だけど、ネットでコピペされてるってホントだよ。
声に出さなきゃいいらしい。ケドきもい

386 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:47:29
感性は個人個人のものだろうが、
文学板であの詩が「きもい」じゃ困る(忠告だよ)。

387 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:51:22
は〜い。でも、不幸の手紙だよ、コピペしろとか書いてるの見た。ちょっときもくない?

388 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:53:02
まあ冗談はその辺で。
原始仏教的な世界観と地獄絵図の極彩色が混ざった独特の世界は
寺山が気に入るのもむべなるかな、と思うけど。

389 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:53:59
>>380の詩「トミノの地獄」だけど…
>>383を見て何のことかと思って検索したら、たしかに呪いの詩扱いされてた。
でも、デマだと思うなぁ。
自分はもう何年も前に音読したことあるけど死んでないしねw

390 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 20:59:24
>>389
でしょでしょ、良かった証明してくれて。死んでなくて良かったね!

391 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 21:00:25
「雲の幅に暮れ行く土地よ誰のためわれに不毛の詩は生まるるや」
                            寺山修司

この歌にわざわざ「」が付いてる件

392 :吾輩は名無しである:2005/11/17(木) 21:44:12
その歌が生まれた「瞬間」を強調したかったんじゃないの。
短歌も俳句も「思い出」で作るところはあるし。

393 :吾輩は名無しである:2005/11/18(金) 08:30:27
或いは逆に、括弧に入れることで距離感を置いているか。

394 :吾輩は名無しである:2005/11/18(金) 08:57:03
台詞だってことを強調して肉声の響きを持たせたかったとか。

395 :吾輩は名無しである:2005/12/08(木) 19:22:10
葛の花踏みしだかれて色あたらしこの山道を行きし人あり 釈迢空


396 :吾輩は名無しである:2005/12/25(日) 20:45:47
照りもせず曇りも果てぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなし 大江千里

397 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/05(木) 20:01:14
アメリカ
おれはのぞきこむ、おまえの眼だ
おれはのぞきこむ、おまえの死角だ
アメリカ


398 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 16:15:46
詩作を理解せんとほっするものは
詩の国に行かざるべからず
詩人を理解せんと欲するものは
詩人の国に行かざるべからず

ゲーテ 高橋健二訳 新潮文庫

399 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 16:18:47
ざるべからずってことは二重否定?

400 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 17:06:44
いかないようにしないといけない。

401 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 17:58:04
行かねばならない

402 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 20:35:57
行かずにはいられない

403 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 20:53:09
先生、佐藤君がイッてます。

404 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/18(水) 20:56:10
ーーーーーーーーーー糸冬 了ーーーーーーーーーーー

405 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/21(土) 12:21:33
春の夜の夢の浮橋とだえして峰に分かるる横雲の空 藤原定家

406 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/29(日) 13:09:05
矢野目源一訳、ヴィヨン『兜屋小町長恨歌』

あだなりと名にこそ立てれ 具足屋の小町と人に呼ばれしを
あはれうつろふ花の色 昔を今になすよしも
泣く泣くかこつ繰言に いとど思ひぞ出ださるる
うつれば替る飛鳥川 寄る年波に見る影も
なき生恥をさらしつつ 明日をば誰も頼まぬに
存うる(ながらうる)こそ悲しけれ(以下省略)

賛否両論が巻き起こりそうだが、オレは好きだな。

407 :名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/09(木) 02:26:32
万有引力とは
ひき合う孤独の力である

宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う

宇宙はどんどん膨んでゆく
それ故みんなは不安である

408 :吾輩は名無しである:2006/03/10(金) 14:40:33
生きていることは
よく聞こえないものを聞くことだ
よく見えないものを見ることだ
よく食べられないものを食うことだ
最大なエックスに向って走るだけだ
存在は宿命だ
シンボルは悲劇だ
「あらどうしましょう」

409 :吾輩は名無しである:2006/03/17(金) 00:08:05
街にトカゲが出てくる
青い背中光らせて
どこかへ行くわけじゃなく
うごめきたまっている

どうしてこんなにトカゲばかりなんだ?
ライ麦もようのシャツで怒りながら歩いてる

きみが空を指させば突然イナホの雨
ハリボテのビルがくしゃくしゃとくずれて落ちる
落ちる
落ちる!

410 :吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 00:05:54
冬の日雲がそれそもののように垂れ下がって
地面すれすれに流れている街がいい
いしやすながかわいていて
電柱のタアルの根もとだけ浮かんでいる街がいい
見えないそらで旗がパタパタ鳴るのがいい
十字路でそっぽ向いた犬に出偶う街
あるいて行くと門がみんな喪章のように閉じていて
うしろへうしろへ瞬きもせず旋ってゆく街がいい
町かどを曲がったすぐ向こうにときどき
神さまがいそうな気がすることがあって
行ってみると少し雲が高くなっていたりする街がいい
ひとつだけ聞こえる音がふたつもみっつも聞えている街
ぼくをみているけれどその眼のみえない街がいい
にんげんどもは家の中で死んだようになって祈りを捧げ
電柱だの建物だの塀だの樹だのがまるでにんげんのような街がいい

411 :曽禰好忠:2006/05/13(土) 22:53:17

由良の門を渡る舟人かぢを絶えゆくへもしらぬ恋のみちかな


412 :René Char:2006/05/29(月) 22:32:41
Le temps vu à travers l'image est un temps perdu de vue.
L'être et le temps sont bien différents.
L'image scintille éternelle,quand elle a dépassé l'être et le temps.

413 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/05/29(月) 22:55:04
富永太カ「大腦は厨房である」(後半)

彼女は大腦の棚の下をそゝくさとゆきゝして
幾品かの食品をとりおろす。
さて 片隅の大鍋をとつて
もの倦げに黄いろな焰の上にかける……

彼女はこの退屈な文火の上で
誰のためにあやしげな煮込みをつくらうといふのか。
彼女は知らない。
けれども、それが彼女の退屈な
しかし唯一の仕事である。

大腦はうす暗い。
頭蓋は燻つてゐる。
彼女は――眼球は愚かなのである。

414 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/05/29(月) 23:15:58

あかあかや あかあかあかや あかあかや  あかあかあかあかや あかあかや月

(高信(編)『明惠上人歌集』所収)

415 :吾輩は名無しである:2006/05/30(火) 02:11:16
サキノハカ

416 :吾輩は名無しである:2006/05/30(火) 02:36:56
『からだの中に』谷川俊太郎

からだの中に
深いさけびがあり
口はそれ故に噤まれる

からだの中に
明けることのない夜があり
眼はそれ故にみはられる

からだの中に
ころがってゆく石があり
足はそれ故に立ちどまる

からだの中に
閉じられた回路があり
心はそれ故にひらかれる

からだの中に
いかなる比喩も語れぬものがあり
言葉はそれ故に記される

からだの中に
ああからだの中に
私をあなたにむすぶ地と肉があり

人はそれ故にこんなにも
ひとりひと


417 : :2006/07/12(水) 02:46:04


418 :吾輩は名無しである:2006/07/28(金) 02:00:50
To see a world in a grain of sand,
And heaven in a wild flower.
Hold infinity in the palm of your hand,
And eternity in an hour.

一粒沙子 一個世界
一朶野花 一個天堂
在你掌裡 就是無限
永恒消融 一個時辰

419 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/08/05(土) 07:47:18
Catullus, Gaius Valerius. Carmina. XLVIII. 1c BCE.

Mellitos oculos tuos, Iuuenti,
si quis me sinat usque basiare,
usque ad milia basiem trecenta
nec numquam uidear satur futurus,
non si densior aridis aristis
sit nostrae seges osculationis.
  —————————————————————————————
カトゥルス『カルミナ』第48歌.呉茂一訳.1973年.

蜜みたやうな 可愛い君の眼に、 / ユウェンティウスよ、
もし誰かがわたしに いつまでも / 接吻(くちづけ)さしてくれるなら、
万を三十たびまでもくちづけ、
そいでもけつして私には 心ゆくとは / いへなからうもの、
このわたしらの 接吻の / 畑(はた)の穫り入れが、
乾きみのつた 麦の穂の / 数より多くなかつたならば。

420 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/08/06(日) 07:33:01
Louÿs, Pierre. « Conseils à un Amant. » Les Chansons de Bilitis. 1894.

Si tu veux être aimé d'une femme, ô jeune ami, quelle qu'elle soit, ne lui dis pas que tu la veux,
mais fais qu'elle te voie tous les jours, puis disparais, pour revenir.

Si elle t'adresse la parole, sois amoureux sans empressement. Elle viendra d'elle-même à toi.
Sache alors la prendre de force, le jour où elle entend se donner.

Quand tu la recevras dans ton lit, néglige ton propre plaisir.
Les mains d'une femme amoureuse sont tremblantes et sans caresses. Dispense-les d'être zélées.

Mais toi, ne prends pas de repos. Prolonge les baisers à perte d'haleine.
Ne la laisse pas dormir, même si elle t'en prie.
Baise toujours la partie de son corps vers laquelle elle tourne les yeux.
  —————————————————————————————
ピエール・ルイス「戀人への助言」『ビリティスの歌』鈴木信太カ訳.1954年.

若人(わかうど)よ、女の愛が得たければ、相手が誰であらうとも、お前の方から言ひ寄るな。
毎日毎日、その女(ひと)と顏を合せて、それから暫く身を隱し、もう一度還って來て御覽。

その時言葉をかけられたなら、急がず慌てず 戀をおし。女の方からのぼせて來る。
さうなつたなら 力づく、女が肉体(からだ)を任さうと思つたその日に、奪ひとるのよ。

女を臥床(ふしど)に迎へる時は、あんた自身の快樂は、犠牲にしなさい。
戀する女は 手が震へ、愛撫も出來ない。だから、勤めに勵むのは、免しておやり。

けれどあんたは、一刻も 休んではならぬ。ながながと息の切れるまで接吻し、
女が眠いと訴へても、眠らせぬやうにしなさい。
女が肉体(からだ)に眼をやつたなら、必ず其處に 接吻しなさい。

421 :吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 13:08:37
眠らうとして目をば閉ぢると
真ッ暗なグランドの上に
その日昼みた野球のナインの
ユニホームばかりほのかに白く――

ナインは各々守備位置にあり
狡(ずる)さうなピッチャは相も変らず
お調子者のセカンドは
相も変らぬお調子ぶりの

扨(さて)、待つてゐるヒットは出なく
やれやれと思つてゐると
ナインも打者も悉(ことごと)く消え
人ッ子一人ゐはしないグランドは

忽(たちま)ち暑い真昼(ひる)のグランド
グランド繞(めぐ)るポプラ竝木(なみき)は
蒼々として葉をひるがへし
ひときはつづく蝉しぐれ
やれやれと思つてゐるうち……眠(ね)た

422 :吾輩は名無しである:2006/08/08(火) 20:35:58
青じろい骸骨星座のよあけがた
凍えた泥の亂反射をわたり
店さきにひとつ置かれた
提婆のかめをぬすんだもの
にはかにもその長く黒い脚をやめ
二つの耳に二つの手をあて
電線のオルゴールを聴く

423 :吾輩は名無しである:2006/09/04(月) 13:51:38
黒く巨きな松倉山のこつちに
一点のダアリア複合体
その電燈の企画なら
じつに九月の宝石である
その電燈の献策者に
わたくしは青い蕃茄を贈る
どんなにこれらのぬれたみちや
クレオソートを塗つたばかりのらんかんや
電線も二本にせものの虚無のなかから光つてゐるし
風景が深く透明にされたかわからない

424 :ヴェルレーヌ:2006/09/06(水) 12:31:51
常によく見る夢ながら あやし懐かし身にぞ染む
かつても知らぬひとなれど 思われ思うかのひとよ
夢見るたびのいついつも 同じと見れば異なりて
また異ならぬ思いびと わが心根や悟りてし

わが心根を悟りてし かのひとの眼に胸のうち
ああ かのひとにのみ内証の 秘めたる事ぞなかりける
蒼ざめ顔のわが額 しとどの汗を拭い去り
涼しくなさむ術あるは 玉の涙のかのひとよ

栗色髪のひとなるか 赤毛のひとか 金髪か
名をだに知らね ただ思う 朗ら細音のうまし名は
うつせみの世をとく去りし 昔の人の呼び名かと

つくづく見入る眼差しは 匠が彫りし像の眼か
澄みて離れて落ちいたる その音声のすずしさに
無言の声の懐かしき 恋しき節の鳴り響く

425 :ボードレール:2006/09/06(水) 13:06:23
時こそ今は水枝さす こぬれに花のふるう頃
花は薫じて追い風に 不断の香の炉に似たり
匂いも音も夕空に とうとうたらり とうたらり
ワルツの舞の哀れさよ 疲れ倦みたる くるめきよ

花は薫じて追い風に 不断の香の炉に似たり
傷に悩める胸もどき ヴィオロン楽の清掻きや
ワルツの舞の哀れさよ 疲れ倦みたる くるめきよ
神輿の台をさながらの 雲悲しみて艶だちぬ

傷に悩める胸もどき ヴィオロン楽の清掻きや
闇の涅槃に痛ましく 悩まされたる優ごころ
神輿の台をさながらの 雲悲しみて艶だちぬ
日や落ち入りて溺るるは こごる昨夜の血潮雲

闇の涅槃に痛ましく 悩まされたる優ごころ
光の過去のあとかたを とめて集むる憐れさよ
日や落ち入りて溺るるは こごる昨夜の血潮雲
君が名残りのただ在るは 光り輝く聖体盒

426 :シェークスピア:2006/09/06(水) 13:21:38
つばめも来ぬに水仙花
大寒小寒 三月の
風にもめげぬ凜々しさよ

またはジュノーのまぶたより
ヴィーナス神の息よりも
なお臈たくもありながら
すみれの色のおぼつかな

照る日の神も仰ぎえで
嫁ぎもせぬに散りはつる
色蒼ざめし桜草
これも乙女の習いかや

それにひきかえ九輪草
編笠さゆり気がつよい
百合もいろいろあるなかに
いちはつ草のよけれども
ああ 今は無し しょんがいな

427 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 17:39:44
にくいあん畜生は紺屋のおろく
猫をかかえて夕日の浜を
知らぬ顔して、しゃなしゃなと

にくいあん畜生は筑前しぼり
華奢な指さき濃青に染めて
金の指輪も、ちらちらと

にくいあん畜生は薄情な眼つき
黒い前掛け毛繻子かセルか
博多帯しめ、からころと

にくいあん畜生とかかえた猫と
赤い入日にふとつまされて
潟に陥って死ねばよい

ホンニ、ホンニ……

428 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 17:55:40
スロージン

           S.ヒーニィ                

ネズ実のなる澄みきった季節が
くすんで冬になった
彼女はスローの実にジンを注いで
ガラス瓶を封印した

その瓶の蓋を回して開けると
静かな草叢を掻き乱したような香りが
貯蔵室に立ち込めて
獏の鼻を刺激した

それを注ぐと
香りは鋭い刃となり
ベテルギウス星のように
燃え立った

斑にくすんで
青黒く艶々した
スローの実を浮かべた君に乾杯
ぴりっとして頼もしい


        Away from it All

429 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 18:01:01
>獏の鼻を刺激した
訂正
僕の鼻を刺激した

わりーわりー^^

430 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 18:24:28
獏の鼻の方が詩的かも

431 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 19:48:45
  声 曲 (モノノネ)    
        
                  ガブリエレ・ダンスンチオ

われはきく、よもすがら、わが胸の上に、君眠る時、

吾は聴く、夜の静寂(シヅケサ)に、滴(シタタリ)の落つるを将(ハタ)、落つるを。

常にかつ近み、かつ澄み、絶間なく落つるをきく、

夜もすがら、君眠る時、君眠る時、われひとりして。
ー上田敏訳ーーー

432 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 20:59:18
>>430
きみぃ〜っ
笑わせないでくれ給え

433 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 21:14:42
>>431ん〜素敵!

434 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 21:22:51
    黒海より

              イヴォ・アンドリッチ

おーい。おーい。風よ、わが三月の希望よ。
神が忘却によって魂を癒し、春をもって大地を再生させたまうかぎり、生きている人間は、春
にも取り戻せないほどたくさんのものを失うことはないし、いつまでも不幸でありつづけること
もない。

435 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 21:36:30
フォークナー全集1
に収められている彼の詩を引用できる人はいないか?
本屋で立ち読みした僕は
これは強烈なルクスに満たされていて
驚いたものだよ
プリーズ

436 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 22:03:59
はねる髪の毛
     きんぽうげの針
            すみれ
たんぽぽ
そしてひどいいじめっこの雛菊
すばらしい、野原を通り抜ける
すこしだけ悲しそうな目をして
またやってくる
花をつみながら

437 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 22:16:59
るるるるるるる

438 :吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 22:26:50
蝶のやうな私の郷愁!
蝶はいくつか籬(まがき)を越え、午後の街角に海を見る…。
私は壁に海を聴く…。私は本を閉ぢる。
私は壁に凭れる。隣の部屋で二時が打つ。
「海、遠い海よ!と私は紙にしたためる。
僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。」

439 :吾輩は名無しである:2006/09/22(金) 14:53:47
ありし日の君のその頬は菫いろで
くちびるの色は白
君のおへその蜘蛛の巣から
はるばるきこえてくる
それはむかしの子守唄
君のなげだした両もものおくに
なにがあってもどうでもいい

440 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/09/26(火) 08:14:15
Eluard, Paul. Les Fleurs. 1921.

J'ai quinze ans, je me prends par la main. Conviction d'être jeune avec les avantages d'être très caressant.
Je n'ai pas quinze ans. Du temps passé, un incomparable silence est né. Je rêve de ce beau, de ce joli monde de perles et d'herbes volées.
Je suis dans tous mes états. Ne me prenez pas, laissez-moi.

Mes yeux et la fatigue doivent avoir la couleur de mes mains. Quelle grimace au soleil, mère Confiance, pour n'obtenir que la pluie.
Je t'assure qu'il y a aussi clair que cette histoire d'amour: si je meurs, je ne te connais plus.
  —————————————————————————————
エリュアール「花」窪田般彌訳。

ぼくは十五才、ぼくは自分の手をにぎる。大変可愛(かわい)がられていることの、優越感をともなった若さの確信。
ぼくは十五才でない。過ぎた年月から、無比の静けさが生れてくる。ぼくは夢みる、あの美しさを、盗まれた真珠(しんじゅ)と小草の、あの快(こころ)よい世界を。
いまぼくは、いろんな状態のなかにいる。ぼくにかまってくれるな。放っておいてくれ。

ぼくの眼と疲労とは、ぼくの手の色をしているに違いない。何という顰(しか)めっ面(つら)をするのだろう、信頼の母、太陽に向って。そうしてみても、ただ雨を呼ぶだけなのに。
ぼくはお前に断言できる、この愛の物語と同じほど、はっきりしたことがある、もし、ぼくが死んでしまえば、もうお前を知ることもなかろうと。

441 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/09/26(火) 09:53:11
Vergilius Maro, Publius. Ecloga (Bucolica). II. 37 BCE. 66–73.

Aspice, aratra iugo referunt suspensa iuvenci
et sol crescentis decedens duplicat umbras.
me tamen urit amor; quis enim modus adsit amori?
a, Corydon, Corydon, quae te dementia cepit!
semiputata tibi frondosa vitis in ulmo.
quin tu aliquid saltem potius, quorum indiget usus,
viminibus mollique paras detexere iunco?
invenies alium, si te hic fastidit, Alexin.
  —————————————————————————————
ウェルギリウス『牧歌』第二歌、河津千代訳、66–73行。

ごらん、牡牛が軛に犂を掛けて、家へ帰ってゆくのが見える。
西に傾いた太陽は、影の長さを倍にのばした。それなのに、
愛はぼくの胸を焦がしている。愛に分別はないからだ。
ああ、コリュドン、コリュドン、何という狂気に取りつかれたのだ?
おまえの葡萄は刈りかけのまま、葉の繁った楡に巻きついている。
いや、それよりも、なぜ必要な何かを作ろうとはしないのか?
少くとも、しなやかな柳と藺草(いぐさ)で、籠を編むことはできるだろうに。
おまえは別のアレクシスに出会うだろう、もしこのアレクシスがお前を嫌うなら。

442 :吾輩は名無しである:2006/09/28(木) 00:26:43
マギーとミリーとモリーとメイは砂浜に行きました
マギーは歌う貝殻を見つけました
それは甘く、嫌なことを忘れさせてくれました
ミリーは打ち寄せられたヒトデを助けてやりました
それは五本の指のようでした
モリーはおそろしいものに追いかけられていました
それは泡をふきながらななめに走っていました
メイはなめらかな丸い石を家に持ち帰りました
それは世界のように小さく孤独のように巨大でした
なぜならばわたしたちはいつも失う(あなたやわたしのように)
そしてわたしたちが海で見つけるのはいつも自分自身なのだ

443 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/10/19(木) 06:05:34
Jammes, Francis. « Élégie Quatorzième. » Le Deuil des Primevères. 1901.
—Mon amour, disais–tu. —Mon amour, répondais–je.
—Il neige, disais–tu. Je répondais: Il neige.

—Encore, disais-tu. —Encore, répondais–je.
—Comme ça, disais–tu. —Comme ça, te disais–je.

Plus tard, tu dis: Je t'aime. Et moi: Moi, plus encore...
—Le bel Été finit, me dis–tu. —C'est l'Automne,

répondis–je. Et nos mots n'étaient plus si pareils.
Un jour enfin tu dis: O ami, que je t'aime...

(C'était par un déclin pompeux du vaste Automne.)
Et je te répondis: Répète–moi... encore...
  —————————————————————————————
ジャム「哀歌 第十四」『桜草の喪』堀口大學訳。

――戀人よ。」とお前が云つた、/――戀人よ。」と僕が答へた。
――雪がふつてゐる。」とお前が云つた、/――雪がふつてゐる。」と僕が答へた。

――もつと、もつと。」とお前が云つた、/――もつと、もつと。」と僕が答へた。
――こんなに、こんなに。」とお前が云つた、/――こんなに、こんなに。」と僕が答へた。

その後、お前が云つた/――あんたが好きだわ。」//すると僕が答へた/――僕はもつとお前が好きだ。」と。
――夏ももう終りね。」とお前が云つた、/もう秋だ。」と僕が答へた。

ここまで來ると僕等の言葉は、/たいして似てはゐなかつた。
最後にお前が云つた/――戀人よ、あんたが好きだわ……」と、

いかめしい秋の/大袈裟な夕日をあびて。
すると僕が答へた/――も一度言つてごらん……。」と。

444 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/10/19(木) 06:06:28
Barbey d'Aurevilly, Jules–Amédée. Le Cid Campeador.

Un soir, dans la Sierra, passait Campeador.
Sur sa cuirasse d'or le soleil mirait l'or
Des derniers flamboiements d'une soirée ardente,
Et doublait du héros la splendeur flamboyante !
Il n'était qu'or partout, du cimier aux talons,
L'or des cuissards froissait l'or des caparaçons,
Des rubis grenadins faisaient feu sur son casque,
Mais ses yeux en faisaient plus encore sous son masque...
Superbe, et de loisir, il allait sans pareil,
Et n'ayant rien à battre, il battait le soleil !

...
  —————————————————————————————
バルベー・ドールヴィイ「シッド・カンペアドル」齋藤磯雄訳。

シエラの里(さと)を、さるゆふべ、カムペアドオル通りけり。
その黄金(わうごん)の甲冑(かつちう)に、暑きひと日の夕映(ゆふばえ)の
きららに燃ゆる金色(こんじき)を、沈みゆく陽(ひ)は照り添へて、
いや耀(かがよ)へる英雄の燃ゆるがごとき壯麗や。
兜(かぶと)よりして踵(くびす)まで、全身ただこれ、黄金(わうごん)なり。
黄金(きん)の錣(しころ)は鏗錚(かうさう)と觸るるや黄金(きん)の馬飾(うまかざり)。
兜の上にグラナダの紅玉(こうぎよく)あまた火と燃ゆれ、
假面のかげに雙(さう)の眼(まみ)、なほ炯炯(けいけい)と煌(きら)めけり。
昂然(かふぜん)として、また、悠悠、たぐひもあらぬ、騎馬の人、
打破るものなきままに、「太陽」をこそ打破れ。

……

445 :吾輩は名無しである:2006/11/03(金) 02:03:58
>>442
>>マギーとミリーとモリーとメイ
これって誰の詩ですか?

446 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/11/15(水) 04:34:07
Yeats, William Butler. "Aedh tells of a Valley full of Lovers." The Wind Among the Reeds. 1899.

I DREAMED that I stood in a valley, and amid sighs,
For happy lovers passed two by two where I stood;
And I dreamed my lost love came stealthily out of the wood
With her cloud–pale eyelids falling on dream–dimmed eyes:
I cried in my dream ‘O women bid the young men lay
‘Their heads on your knees, and drown their eyes with your hair,
‘Or remembering hers they will find no other face fair
‘Till all the valleys of the world have been withered away.’
  —————————————————————————————
W・B・イェイツ「恋人のあまた居る谿を語る」『葦間の風』尾島庄太郎訳。

わたしは夢みた、谿あいにたたずまい、嘆息(ためいき)に囲まれたのを、――
わたしの立つところを、二人ずつ、幸多き恋人同志がゆきすぎたので。
わたしはまた夢みた、亡(うしな)われたるわたしの恋人が、密(ひそ)かに森蔭をぬけ
夢かすむ眼(まなこ)に垂れる、天雲(あまぐも)に似て蒼白(ほのじろ)き目蓋(まぶた)して現われたのを。
ゆめみの中に、わたしは呼ばわった、「おお、貴女(きみ)たちよ、
若人たちの頭を、貴女(おんみ)らの柔膝(やわひざ)に置かせ、/貴女(おんみ)たちの髪をもて、若人の眼(まなこ)を蔽いたまえ。
さもなくば、若人たちは、妖精の女(おみな)の面(おも)をゆめみつつ/ほかにうるわしの面(おもて)を見ないであろう、
うつし世の谿々なべて消えはてるまで。」

447 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/11/15(水) 04:35:59
Supervielle, Jules. « La Mer Secrète. » La Fable du Monde. 1938.

Quand nul ne la regarde,
La mer n'est plus la mer,
Elle est ce que nous sommes
Lorsque nul ne nous voit.
Elle a d'autres poissons,
D'autres vagues aussi.
C'est la mer pour la mer
Et pour ceux qui en rêvent,
Comme je fais ici.
  —————————————————————————————
シュペルヴィエル「秘められた海」『世界の寓話』三野博司訳。

だれにも見られていないとき、
海はもう海ではなくなる、
海は、だれにも見られていないときの
ぼくらのようになる。
その海には別の魚たちが泳ぎ回り、
別の波もまたうちよせる。
それは海のための海
そして、ここでぼくがしているように
海を夢見る者たちの海だ。

448 :吾輩は名無しである:2006/11/18(土) 16:26:39
宮沢賢治「屈折率」

七つ森のこつちのひとつが
水の中よりもつと明るく
またたいへん巨きひのに
わたくしはでこぼこ凍ったみちをふみ
このでこぼこの雪をふみ
向こうの縮れた亜鉛の雲へ
陰気な郵便脚夫のやうに
(またアラツデイン 洋燈とり)
急がなければならないのか


449 :吾輩は名無しである:2006/12/03(日) 13:09:33
おまへこそ髪を刈れ
そんな髪をしてゐるから
そんなことも考へるのだ

450 :吾輩は名無しである:2006/12/03(日) 13:10:32
これは変はりますか
変はります
これは変はりますか
変はります
これは変はりますか
変はりません

451 :吾輩は名無しである:2006/12/04(月) 02:28:59
ぷぷ 思いっきりばからしいロマンチックな詩がみたいな!!

452 :吾輩は名無しである:2006/12/04(月) 04:38:53
堕落とは何か。
仮にそれが、一元が二元になったことだとするならば、
堕落したのは、神だということになる。
言いかえれば、創造とは神の堕落ではあるまいか。
                  ――ボードレール

453 :吾輩は名無しである:2006/12/05(火) 03:40:17
Par l'espace sans fin des soltitudes nues, Ce gouffre inerte,sourd, vide, au neant pareil,Sahil,temoin supreme, et lugubre soleil Qui fait la mer plus morne et plus noires les nues, Couve d'un oeil sanglant l'universel sommeil 不条理主義は高路派

454 :吾輩は名無しである:2006/12/07(木) 23:20:07
諸国の天女は漁夫や猟人を夫として
いつも忘れ得ず想つてゐる、
底なき天を翔けた日を。

人の世のたつきのあはれないとなみ
やすむひまなきあした夕べに
わが忘れぬ喜びを人は知らない。
井の水を汲めばその中に
天の光がしたたつてゐる
花咲けば花の中に
かの日の天の着物がそよぐ。
雨と風とがささやくあこがれ
我が子に唄へばそらんじて
何を意味するとか思ふのだらう。

せめてぬるめる春の波間に
或る日はかづきつ嘆かへば
涙はからき潮にまじり
空ははるかに金のひかり

あゝ遠い山々を過ぎゆく雲に
わが分身の乗りゆく姿
さあれかの水蒸気みどりの方へ
いつの日か去る日もあらば
いかに嘆かんわが人々は

きづなは地にあこがれは空に
うつくしい樹木にみちた岸辺や谷間で
いつか年月のまにまに
冬過ぎ春来て諸国の天女も老いる。

455 :吾輩は名無しである:2006/12/08(金) 00:10:15
河また河と 渡り行くに 我手の覚え失せたり

456 :吾輩は名無しである:2006/12/08(金) 20:41:49
『A Red, Red Rose 』 Robert Burns

My love is like a red, red rose
That's newly sprung in June:
My love is like the melody
That's sweetly played in tune.

As fair art thou, my bonnie lass,
So deep in love am I:
And I will love thee still, my dear,
Till all the seas gang dry.

Till all the seas gang dry my dear,
And the rocks melt with the sun:
And I will love thee still, my dear,
While the sands of life shall run.

And fare thee well, my only love,
And fare thee well a while!
And I will come again, my love,
Though it were ten thousand mile.

457 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/12/23(土) 02:06:46
Swinburne, Algernon Charles. "Dolores (Notre–Dame des Sept Douleurs)." vs. 137–144. Poems and Ballads. 1866.

All thine the new wine of desire,
The fruit of four lips as they clung
Till the hair and the eyelids took fire,
The foam of a serpentine tongue,
The froth of the serpents of pleasure,
More salt than the foam of the sea,
Now felt as a flame, now at leisure
As wine shed for me.
  —————————————————————————————
スウィンバーン「ドロレス」第137–144行、『詩とバラッド』江藤潔訳。

これなべて君が情欲の新酒
リプス四枚相摩し接し
ヘアとまつ毛の燃え立ち醸(かも)せしもの。
蛇の舌先ちょろりと出でて
快楽(けらく)の唾液(つば)は塩からく
海の水泡(みなわ)にまさりけり。
炎と思えば、今はまた
ワインの如くこぼれ出ず!

458 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/12/23(土) 02:14:10
Michaux, Henri. « La Paresse. » La Nuit Remue. 1934.

L'âme adore nager.

Pour nager on s'étend sur le ventre.
L'âme se déboîte et s'en va. Elle s'en va en nageant.
(Si votre äme s'en va quand vous êtes debout, ou assis,
ou les genoux ployés, ou les coudes, pour chaque position corporelle différente
l'âme partira dans une démarche et une forme différentes,
c'est ce que j'établirai plus tard.)

On parle souvent de voler. Ce n'est pas le cas. C'est nager qu'elle fait.
Et elle nage comme les serpents et les anguilles, jamais autrement.

Quantité de personnes ont ainsi une âme qui adore nager. [...]
  —————————————————————————————
ミショー「怠惰」『夜は動く』窪田般彌訳。

魂は泳ぐのが大好きだ。

泳ぐために、人はうつ伏せになって体をのばす。
魂は脱れて逃げ出す。泳ぎながら逃げ出す。
(もし君たちが立っていたり、坐っていたり、
膝か肱を曲げているときに魂が逃げ出すなら、あれこれ異なる姿勢に応じて、
魂は異なった物腰と様子をしながら出ていくだろう。
このことは、また後に明らかにしよう。)

人はしばしば、魂が飛ぶ話をする。が、そうではないのだ。魂がするのは泳ぎだ。
それは蛇や鰻のように泳ぐ。決して別な泳ぎ方はしない。

このように、多くの人たちは泳ぎの大好きな魂を持っている。[……]

459 :吾輩は名無しである:2007/02/08(木) 22:11:48
散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ

浮世をば今こそ渡れ武士の 名を高松の苔に残して

460 :吾輩は名無しである:2007/02/24(土) 23:53:29
この ひとわたりすぎさつた時のにほひは
うらさびれた奥庭のなかにちらばふ影
そのあしあともなく うしなはれる
まどろみの ねむりの花

461 :吾輩は名無しである:2007/02/26(月) 11:14:31
おまえは誰ちいさなわたし
(5歳か、6歳)
高い窓から顔をのぞかせている
11月の日暮れの金色
(そしてこう感じている
もし一日に夜がこなくてはいけないのだとしたら
それは美しいものだろう)

462 :かまきりりゅうじ:2007/02/26(月) 12:37:21
おう 夏だぜ
おれは元気だぜ
(みたいな詩あったよね?)

463 :吾輩は名無しである:2007/02/27(火) 13:13:35
(そうだっけ?)

464 :吾輩は名無しである:2007/03/02(金) 21:29:37
あなたは ひかりのなかに さうらうとしてよろめく花、
あなたは はてしなくくもりゆく こゑのなかの ひとつの魚、
こころを したたらし、
ことばを おぼろに けはひして、
あをく かろがろと ゆめをかさねる。
あなたは みづのうえに うかび ながれつつ
ゆふぐれの とほいしづけさをよぶ。
あなたは すがたのない うみのともしび、
あなたは たえまなく うまれでる 生涯の花しべ、
あなたは みえ、
あなたは かくれ、
あなたは よろよろとして わたしの心のなかに 咲きにほふ。

みづいろの あをいまぼろしの あゆみくるとき、
わたしは そこともなく ただよひ、
ふかぶかとして ゆめにおぼれる。

ふりしきる さざめゆきのやうに
わたしのこころは ながれ ながれて、
ほのぼのと 死のくちびるのうへに たはむれる。

あなたは みちもなくゆきかふ むらむらとしたかげ、
かげは にほやかに もつれ、
かげは やさしく ふきみだれる。

465 :吾輩は名無しである:2007/03/04(日) 01:43:26
すべての無知は知ることへ滑り落ちていく
そしてまた無知へのろのろとのぼっていく
けれども冬は永遠ではなく、雪でさえ溶ける

466 :吾輩は名無しである:2007/03/18(日) 21:35:19
僅かのもので満足し、沢山あれば陽気にし、
悲しみ心配に出会った時には、
愚図つく奴を叩き出す、
よい酒の杯と、古いスコットランドの歌をもて。

時には思案に暮れるけど、
人は軍人、世は戦争。
楽しみ笑うは私の資本、
自由は絶対無上の王位。

十二ヶ月の苦しみが私の運命であろうとも、
楽しい一夜の歓楽は其を癒して余りあり。
斯くて旅路の嬉しい終りに辿り着いたる其の日には、
誰が一体通った道の事なんかをば考える。

盲目の機会よ、躓け、よろめけ、
来るなら来い、行くなら行け、えゝどうなりと勝手にせ。
安楽も来い、苦労も来い、楽しみ苦痛皆んな来い、
私の最悪の言葉というのは――「喜び迎え又迎える!」のだ。


467 :吾輩は名無しである:2007/03/19(月) 00:40:41
(=゚ω゚)ノいよぅぼくだよ。
出てきたよ。
えぼがへるだよ。
ぼくだよ。
びっくりしなくってもいいよ。

やりきれんな。
真っ青だな。
匂ひがきんきんするな。
ほっ雲だな。

468 :吾輩は名無しである:2007/03/19(月) 22:18:01
春ははや寒からぬ温気をもたらし、
はや彼岸ごろの空あれのけはひも
和やかな西の微風にしづまつていく。
出でたたうよ、カトゥルス、フリュギアの野山も
燃えわたるニーケアの饒かな畑も後へに、
世に聞えたアシアの国の大邑さしてとんでゆかうよ。
心ははや今もふるへときめいて遊行をおもひ、
脚もはやその翹望にうれしくはりきってゐる。
さらば、道づれの愉しい集ひの人らよ、
はるか家郷をおなじく出でたつたわれわれを
八ちまたの道はとりどりにまたつれかえすのだ。

469 :吾輩は名無しである:2007/03/21(水) 02:41:57
春と聞かねば 知らでありしを
聞けばせかるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か

470 :吾輩は名無しである:2007/03/22(木) 22:53:18
弥生ついたち、はつ燕、
海のあなたの静けき国の
便もてきぬ、うれしき文を。
春のはつ花、にほひを尋むる
あゝ、よろこびのつばくらめ。
黒と白との染分縞は
春の心の舞姿。

弥生来にけり、如月は
風もろともに、けふ去りぬ。
栗鼠の毛衣脱ぎすてて、
綾子羽ぶたへ今様に、
春の川瀬をかちわたり、
しなだるゝ枝の森わけて、
舞ひつ、歌ひつ、足速の
恋慕の人ぞむれ遊ぶ。
岡に摘む花、菫ぐさ、
草は香りぬ、君ゆゑに、
素足の「春」の君ゆゑに。


471 :吾輩は名無しである:2007/03/23(金) 00:17:18
ケルルン クック
ケルルン クック

472 :吾輩は名無しである:2007/03/23(金) 22:03:05
かすかなれども愛らしき
ものの音、胸を吹き過ぎぬ。
ひびけ、かそけき春のうた。
ひびけ、霞めるおちかたへ。

花咲き初むるかの家に
ひびきつたえよ、春のうた。
かの家に咲く佳き薔薇に
わが挨拶をことづてよ。

473 :吾輩は名無しである:2007/03/24(土) 00:56:59
春(わたしたちのすべての夜が昼になる)ああ、春!
すべての美しい鳥は空の中心へ飛び込んでいく
すべての小さな魚は海の心をのぼっていく
(すべての山は踊っている、踊っている)

474 :吾輩は名無しである:2007/03/24(土) 22:35:55
きさらぎ弥生春のさかり
草と水との色はみどり
枝をたわめて薔薇をつめば
うれしき人が息の香ぞする

475 :吾輩は名無しである:2007/03/25(日) 00:13:43
いま、翼の生えた自我たちがやさしく歌う
あちこちの雪の亡霊がおののく間に
くらくらして 地球は彼女の輝く心から眠りをふるい落とす
いま、あらゆる場所に希望という驚きの趣

いま、冬は終わった(わたしとあなたのために、いとしい人よ!)
人生の星が跳ねまわる 目もくらむような青

476 :吾輩は名無しである:2007/03/25(日) 22:32:42
挿頭に編むは白すみれ、編むはやさしい水仙の花。
桃金嬢に添へて 編むはまたほがらに笑う百合の花。
編むはまたもや かはいいサフラン、紫の風信子花に
なほも加えて 編みたすは、恋の身方の花のうばら。
薫る華鬘のヘーリオドーラが鬢のあたりに、
掛けまとわれて その垂髪へ花を添ふべく。

477 :吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 00:25:51
春 ふしだらな季節
汚れた足と泥だらけのペチコート
唇は眠たげで、瞳は夢にまみれている
びしょ濡れの体
クロッカスのベッドに運ばれて
しゃがれた声で歌うとき
草は地球のてっぺんまでのぼっていき
木々をぴりぴりさせる

478 :吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 04:38:42
最後の二行だけはいいな

479 :吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 22:06:41
ああ、春は遠くからけぶつて来る、
ぽつくりふくらんだ柳の芽のしたに、
やさしいくちびるをさしよせ、
をとめのくちづけを吸いこみたさに、
春は遠くからごむ輪のくるまにのつて来る。
ぼんやりした景色のなかで、
白いくるまやさんの足はいそげども、
ゆくゆく車輪がさかさにまわり、
しだいに梶棒が地面をはなれ出し、
おまけにお客さまの腰がへんにふらふらとして、
これではとてもあぶなさうなと、
とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする。

480 :吾輩は名無しである:2007/03/27(火) 01:23:45
春は窓の手みたいなものだ おそらく
注意深く 動かしていく
新しいのと古いものとをいったりきたり
人々が見つめているあいだに 注意深く
動かしていく おそらく 
並べていく
ここに花の欠片
あそこにほんのすこしのそよ風
そしてなにひとつ壊さずに

481 :吾輩は名無しである:2007/03/27(火) 22:27:10
ああ春はわれらの呼吸をふかくし
春はわれらの心をふかくする
ながいながい冬の日の不如意の後で
堅い氷をおし破って帰つてくる春の日は
われらの心をのびのびと
今日の烟った野山の間へ
天の一方へ解き放つ
まだ歌うたふ日ではない小鳥たちも
枯木のままの枝の間で
なんと活発な羽ばたきをすることだらう
われらみな芝生の上で
われらみなめいめいの夢をみながら
われらの心もまた
やがて明日は歌うたふ前の羽ばたきをしよう

482 :吾輩は名無しである:2007/03/28(水) 01:12:45
小女子よ
時なすごしそ
菫を摘むは 春にこそ
ら ら ら りれっと ら り ろん らん ら
ら ら ら りれっと ら り ろん らん ら

483 :吾輩は名無しである:2007/03/28(水) 22:24:48
からりはたはた織る機は
仏蘭西機か、高機か、
ふつととだえたその窓に
守宮吸ひつき、日は赤し、
明り障子の沈丁花。

484 :吾輩は名無しである:2007/03/29(木) 03:38:50
川面に春の光りはまぶしく溢れ。
そよ風が吹けば光りたちの鬼ごつこ葦の葉のささやき。
行行子は鳴く。
行行子の舌にも春のひかり。

土堤の下のうまごやしの原に。
自分の顔は両掌のなかに。
ふりそそぐ春の光りに却つて物憂く。
眺めてゐた。

485 :吾輩は名無しである:2007/03/29(木) 22:24:00
とてもはや、蜜の咽喉の、
ほれぼれとする声音の乙女どち、
もう足腰がよう利かぬわえ、
やれ、ほんに雄翡翠にもなりたや、
かう、波の秀の、華をかすめ、
雌翡翠らと群れ飛び交はし、
恐れごころもつゆ知らぬげな、
潮紫の春の鳥とも。

486 :吾輩は名無しである:2007/03/30(金) 01:58:03
かわいいかわいいこまどりよ
とても緑の葉の下で
幸せな花
おまえがむせび泣くのを聞いている、むせび泣くのを
かわいいかわいいこまどりよ
わたしの胸のそばへ

487 :吾輩は名無しである:2007/03/30(金) 22:21:16
春くれば
宮いの園にさく花の
ももの花の
花はずかしき
サロメが舞いをみたまえ

なないろの
ななえのきぬをきて舞えば や
夕立しぶくカルメルの峯にかかる虹の
いつのかけ橋うちこゆる紅鶴の べに鶴の
たおの翼の
金砂をちらすごとくなり

白妙の
ひとえの衣をぬげば や
なまめくもろただむき
ガリラヤの海こぐ舟の
かじにおどろく游魚の
藻の花がくれ
ひらめくにさもにたり
君よ
なんぞ柔き愛の網をもってそをとらえざる

488 :吾輩は名無しである:2007/03/31(土) 02:30:40
下りて来い、下りて来い、
昨日も今日も
木犀の林の中に
吊つてゐる
黄金の梯子
瑪瑙の梯子。

下りて来い、待つてゐるのに
嘴の紅く爛れた小鳥よ
疫病んだ鸚哥よ
老いた眼の白孔雀よ。

489 :吾輩は名無しである:2007/03/31(土) 22:24:54
唄を忘れた 金糸雀は
後の山に 棄てましょか
いえ いえ それはなりませぬ

唄を忘れた 金糸雀は
背戸の小薮に 埋けましょか
いえ いえ それはなりませぬ

唄を忘れた 金糸雀は
柳の鞭で ぶちましょか
いえ いえ それはかわいそう

唄を忘れた 金糸雀は
象牙の船に 銀の櫂
月夜の海に 浮べれば
忘れた唄を おもいだす

490 :吾輩は名無しである:2007/04/01(日) 01:38:04
ながい塀にそうて、
月夜のはてがある。

ながい塀のむかうにあるものは、もはや、風景ではない。
それは、この世のさけめである。

塩。
干潟のうへの
かよわい星くづ。

491 :吾輩は名無しである:2007/04/01(日) 22:24:27
君の心は 奇らかの貴なる風景、
假面假装の人の群、窈窕として行き通ひ、
竪琴をゆし按じつつ 踊りつつ さはさりながら
奇怪の衣裳の下に 仄仄と心悲しく、

誇りかの戀 意のままのありのすさびを
盤渉の調にのせて 口遊み 口遊めども、
人世の快樂に涵る風情なく
歌の聲 月の光に 入り亂れ、

悲しく美しき月魂の光 和みて、
樹樹に 小鳥の夢まどか、
噴上げの水 恍惚と咽び泣き、
大理石の像の央に 水の煙の姿たをやか。

492 :吾輩は名無しである:2007/04/02(月) 01:42:23
白き月かげ 森に照り
枝に 声あり 葉ずれして

おお、愛人よ聴きたまえ。
そこひなき鏡となりて 池水は映すかな
枝に来て風の泣く 黒き柳の姿をば
夢見んいざや二人して。

やさしくも深き心の なごやかさ
月の光に照り映ゆる 空より降ると 見ゆるかな
ああ、この良夜を如何せん。

493 :吾輩は名無しである:2007/04/02(月) 22:27:37
歌の翼にきみを乗せ
遠つくにの
ガンギスの野に連れ行かん、
われは知る、いとも愛ぐしき辺りをば。

紅き花さく園ありて
静かなる月影そこに照りわたり、
あまたの蓮花きみを待つ、
そのはらからを待つごとく。

菫は笑まいさざめきて
星々の高き光をうち見上げ
薔薇はひそかに物語る、
いとかぐわしき物がたり。

性の良き、心の賢き羚羊は
傍えを走り、ものの音にふと聴き入りて立ちどまる。
遙かに遠きものの音は
畏き河の波のおと。

かしこに行きて、椰子の葉の
翳にわれらは憩うべし。
愛と憩いを共に飲み
こよなき幸を夢に見ん。

494 :吾輩は名無しである:2007/04/03(火) 01:46:57
はい はたのしい国
もしも は冬のよう
(わたしのすてきな人)
一年をひらいてみましょう

どっちも はとても移り気
(どっちかの、ではなくて)
わたしのたいせつな人
菫の花があらわれたら
愛情は理由よりも深い季節に
わたしのいとしい人
(わたしたちのいる場所は四月)

495 :吾輩は名無しである:2007/04/03(火) 23:10:23
おまへは とほくから わたしにはなしかける、
この うすあかりに、
この そよともしない風のながれの淵に。
こひびとよ、
おまへは ゆめのやうに わたしにはなしかける、
しなだれた花のつぼみのやうに
にほひのふかい ほのかなことばを、
ながれぼしのやうに きらめくことばを。
こひびとよ、
おまへは いつも ゆれながら、
ゆふぐれのうすあかりに
わたしとともに ささめきかはす。

496 :吾輩は名無しである:2007/04/04(水) 02:28:35
どこからか、動悸をうってくる。
それが君なのか。それとも
大気のゆらぎで感じ取る
片すみで、君はおののいているのか。

とらえようとすればのがれる
まなざしのふかさに、君は住むか。
そのまなざしをあやつる
みえないこころのなかにいるのか。

497 :吾輩は名無しである:2007/04/04(水) 22:29:06
日なたには いつものやうに しづかな影が
こまかい模様を編んでゐた 淡く しかしはつきりと
花びらと 枝と 梢と――何もかも……
すべては そして かなしげに うつら うつらしてゐた
           
私は待ちうけてゐた 一心に 私は
見つめてゐた 山の向うの また
山の向うの空をみたしてゐるきらきらする青を
ながされて行く浮雲を 煙を……

古い小川はまたうたつてゐた 小鳥も
たのしくさへづつてゐた きく人もゐないのに
風と風とはささやきかはしてゐた かすかな言葉を

ああ 不思議な四月よ! 私は 心もはりさけるほど
待ちうけてゐた 私の日々を優しくするひとを
私は 見つめてゐた……風と 影とを……


498 :吾輩は名無しである:2007/04/05(木) 01:53:57
小川のあらゆるささやきを 岩窟のあらゆる水滴を
ふるえながら かよわい腕で わたしは神へと返すのだ

そしてわたしたちは讃える 輪舞をば

風が向きを変える度毎に
それは招きであった 驚きだった
すべての深い発見が 再びわたしを幼な児にした

そしてわたしは感じたのだ わたしは知っていると
おお わたしは知っている わたしは理解している
もろもろの名の本質と理解とを
成熟の内部には休らっているのだ 原初の種子が

ただ限りなく倍加して

499 :吾輩は名無しである:2007/04/05(木) 22:52:23
清浄に 緩やかに 蹈む
きみの歩み、わが沈默の子どもらは、
聲もなく また 冷やかに
わが凝念の臥床に 進む。

神さびし影よ、純粋なる人よ、
捕はれしきみの歩みの 快さ。
神々よ……わが解きほぐす賚は
なべて その素足に乗りて來迎す。

若し、きみが脣をさし伸べ、
わが想念の住人を
宥めむために、接吻の
糧を與ふる意ありとも、

在るごとき在らざるごとき優しさよ、
愛情の業を 急ぐなかれ、
そは、きみ待ちて 生きしわれゆゑ、
わが心は きみの歩みに過ぎざりしゆゑ。

500 :吾輩は名無しである:2007/04/06(金) 02:23:38
恋はいちばんに軽い熱病だ
わたしのなやみの凡てを去ってくれる
脣の色をした石榴水
見てゐるだけでわたしは酔ふ

501 :吾輩は名無しである:2007/04/06(金) 23:19:20
戀はパリの色
そこはかとうれしきほのほ
道のかみ手に生る。

底深き青空に
ささげられたる街燈の灯、
灰色の霧にかこまれし
黄金いろの火とやいはまし

いささかはうれしきほのほ。

戀はパリの色。


502 :吾輩は名無しである:2007/04/07(土) 00:35:51
脆く不誠実で鮮明な記憶の通りにそって
愚か者のように歌いながら、酔っ払いのようにささやきながら
わたしの心にやってくる
(ある角で突然に)わたしの心の背の高い警官に出会う
                      目覚める
眠ってはいない、どこか他の場所で
いまは閉じてしまったわたしたちの夢がはじまった
だけど、月日は彼の人生を忘れ去られた囚人として終わらせる

"Ici?" "Ah non,mon cheri;il fait trop froid"
彼らは行ってしまった、この庭にそって
雨と葉っぱを運んできた風を動かして、空気を恐怖で満たして
そして甘美な中断(半分ささやきながら、半分歌いながら

いつも笑顔の chevaux de bois ゆり動かす)

あなたがパリにいたとき、わたしたちはここで会っていた

503 :吾輩は名無しである:2007/04/07(土) 22:21:08
嘗てわれ夢みたり、荒き恋の炎を、
麗しき巻髪を、てんにん花を、薫り良きもくせいそうを。
甘き唇と苦き言葉を、
仄暗き歌の悲しき節を。

その夢の色褪せて消え失せしより既に久し、
夢の中なるいと懐かしき姿さえ消え行きぬ。
残れるはただ歌のみ。その往日愛の思いに燃えてやわらかく
わが歌いける歌屑のみ。

歌よ、孤児となりて残れるわが歌よ。今も鳴り漂いて
わがために消えて久しきかの夢の愛しき姿を探ねゆけ。
おんみその姿にめぐり遭う日もあらば
わが挨拶を告げよかし、
その幻のみすがたに、われは今、わが幻の歌を送らん。


504 :吾輩は名無しである:2007/04/08(日) 02:53:58
すべてがどうやって始まったか覚えている?
快速帆船とピンク色の電飾の木
地平線の夜明けの光 橋のきざはし
記憶の屋根の上には通りの灯り
そこにわたしはいて、春がきて
春の雨の曲を演奏していた
あなたの名前の中にあるメロディ
夜はこれまでよりもずっと憂鬱になってやってくる
ピンクの尼僧は前よりもずっと悲しそうに歌う
彼女は時々ありえないようなことを歌う
月が16階の床を反射しているみたいに
愛はもう終わってしまった
紙とピンでは治せない
月がうそをついても

505 :吾輩は名無しである:2007/04/08(日) 22:21:32
接吻! 愛撫の園の立葵!
「愛の女神」がとけそうな天使めく声に
恋びとたちのためにと歌う鼻歌の
歯列の鍵を弾き鳴らす激しい伴奏、接吻よ!

鳴り高く甘い接吻、神ほども尊い接吻!
類ない逸楽、最高の酩酊!
そなたに礼す! 愛すべきそなたの酒杯に口当てて
人は尽きせぬ幸福に酔う。

ライン・ワインのように、音楽のように
そなたは慰め、そなたは落ち着かす、
そしらぬ顔で憂いは消える、そなたの赤いひだの間に……。
ゲーテやシェークスピアなら多分立派な詩を書くだろうが

パリの哀れな吟遊子、自分には
児戯に類するこのような詩の花束しか贈れない、
おお、接吻よ、祝福されてあれ、僕の愛する誰やらの
強情な唇に降りて来て、にっこり笑ってみせてくれ。

506 :吾輩は名無しである:2007/04/09(月) 02:01:13
真珠をころがすような声は、
わたしの暗い暗い奥のほうまで染みとおり
そしてよくととのった詩のようにわたしに充ちて
媚薬のようにわたしを悦ばせてくれる。

どれほどひどい苦痛も眠らせ
どのような恍惚も含んでいて
いつまでも続きそうな内緒話を
一語もいわずに聞かせてくれる声。

わたしの心は申し分ないヴァイオリン。
これを奏でてこの弓ほどに
もっともはげしくふるえる弦を
これより高らかに歌わせる弓はない。

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