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【ドン】ミゲル・デ・セルバンテス【キホーテ】

1 :サンチョ:2006/04/25(火) 03:57:56
ミゲル・デ・セルバンテス(1547〜1616)

小説の起源といわれる大作『ドン・キホーテ』の作者
また『模範小説集』で読める短編も非常に魅力的。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%B9

2 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 04:06:12
短編が好き。
『セルバンテス短編集』(岩波文庫)の「愚かな物好きの話」、「ガラスの学士」とか

3 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 04:11:06
「私こそスペイン語で短編を書いた最初の作家である」


4 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 05:11:07
原作を漫画化した、「がんばりナイト ドンキホーテ」という本を持ってる
お馬鹿なタイトル

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4050031361/qid=1145907350/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl15/503-9214622-9954350

5 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 06:53:45
>小説の起源といわれる

カンタベリー物語(14世紀)は小説じゃないのか?

6 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 08:27:46
ヨーロッパでは17世紀「小説」は、「小話」と長編の散文との間の、
短い物語のジャンルとして考えられていた(現在の短編小説にあたる)。
セルバンテスの『模範小説集 』は短篇の物語集であるが、それまでの散文形式にとらわれない、「新しい物語叙述」を創り出した。
同作家が書いた『"ドン・キホーテ"』は作者の世界観を表現しながら、
登場人物たちの成長や葛藤、心理の変化など、「個」に主眼においた近代的な作品であった。
よって彼をもって「近代小説の祖」とする人もいる。
また同様の理由で、デフォーの『ロビンソン・クルーソー』も「近代小説の祖」といわれる。

7 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 08:54:28
過去ログ墓場を漁ってみたら、かなり前にスレッドあったんだね。
100レスくらいで終わってた…。
あんま読んだ人いないのかな?

とりあえず前スレから転載
http://www.kufs.ac.jp/toshokan/coll/colfra14.htm
http://www.asahi-net.or.jp/ ̄wf3r-sg/nt2cervantes.html

8 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 13:46:43
>>5
もっと遡れば、古代ギリシア・ラテン文学の有名な小説だけでも次のようなものがある。

ペトローニウス 『サテュリコーン』 ローマ.1世紀.
 (国原吉之助訳.岩波文庫.1991年.) ――古代ラテン文学。デカダンス小説。
セネカ 『アポコロキュントーシス』 ローマ.1世紀.
 (国原吉之助訳.岩波文庫.1991年.) ――古代ラテン文学。短編諷刺小説。
ルーキアーノス『本当の話』 ギリシア.2世紀.
 (呉茂一他訳.ちくま文庫他.1989年.) ――古代ギリシア文学。短編諷刺小説。
ロンゴス 『ダフニスとクロエー』 ギリシア.2-3世紀.
 (松平千秋訳.岩波文庫.1987年.) ――古代ギリシア文学。恋愛小説。
ムーサイオス 『ヘーローとレアンドロス』 ギリシア.5世紀.
 (中務哲郎訳.岩波文庫.2004年.) ――古代ギリシア文学。恋愛小説。

すべて読んだことがあるものだけに絞ったが、これらも普通に小説だと思う。
しかしまあ、「小説」の定義がまず必要になるだろうがね。

9 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 14:10:41
『起源の小説と小説の起源』 マルト・ロベール

10 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 15:14:48
>あんま読んだ人いないのかな?

短編やなんかは日本で人気があるほうだと思わないが、
いくらなんでも『ドン・キホーテ』くらいはほとんどの奴が読んだことあるだろ。
好みや評価は別としても。
たしか岩波少年文庫などの子供向けのシリーズにすら入っていたように思うし。

11 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 18:26:35
『ドン・キホーテ』の文庫は
筑摩より岩波のほうが、やや好みなのだが
皆はどう?

12 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 18:37:42
岩波かなー。ちくまのは古い感じ。

13 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 19:14:51
『ペルシーレスとシヒスムンダの苦難』もよろしく!

14 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 21:34:51
最近初めて読んだけど(岩波の前編)かなり面白かった。
有名な風車の話って「無知は怖い」って話として
聞かされてた覚えがあったんだけど
ぜんぜんちがうんだね。
ちゃんと読んでみるもんだ。
いま後編を読んでる。

15 :吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 23:32:52
『贋作ドンキホーテ』(ちくま文庫)もよろしく!!
あっ、品切れか?

16 :【 比較的入手しやすい邦訳書 01 】:2006/04/25(火) 23:55:27
(* 印は版元品切の模様。)

La Galatea. 1585.
 『ラ・ガラテア / パルナソ山への旅』本田誠二訳. 行路社. 1999年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4875343183/

El Ingenioso Hidalgo Don Quixote de La Mancha. (Don Quijote.) 1605.
 『ドン・キホーテ 前篇』全3冊. 会田由(訳). ちくま文庫. 1987年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480021418/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480021426/
 『ドン・キホーテ 前篇』全3冊. 牛島信明(訳). 岩波文庫. 2001年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272110/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272129/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272161/

Novelas Ejemplares. 1613.
 『模範小説集』牛島信明(訳). 国書刊行会. 1993年.
    La Gitanilla 「ジプシー娘」
    Rinconete y Cortadillo 「リンコネーテとコルタディーリョ」
    El Licenciado Vidriera 「ガラスの学士」
    La Fuerza de la Sangre 「血の呼び声」
    El Celoso Extreme~no 「やきもちやきのエストレマドゥーラ人」
    La Ilustre Fregona 「麗しき皿洗い娘」
    Novela del Casamiento Enga~noso 「偽装結婚」
    El Di'alogo de los Perros 「犬の会話」
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4336035563/
* 『セルバンテス短篇集』牛島信明(訳). 岩波文庫. 1988年.
    「やきもちやきのエストレマドゥーラ人」
    「愚かな物好きの話」
    「ガラスの学士」
    「麗しき皿洗い娘」
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400327217X/

17 :【 比較的入手しやすい邦訳書 02 】:2006/04/25(火) 23:56:16
Segunda Parte del Ingenioso Caballero Don Quijote de La Mancha. 1615.
* 『ドン・キホーテ 後篇』全2冊. 会田由(訳). ちくま文庫. 1987年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480021434/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480021442/
 『ドン・キホーテ 後篇』全3冊. 牛島信明(訳). 岩波文庫. 2001年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272145/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272153/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272161/

Los Trabajos de Persiles y Segismunda, Historia Septentrional. 1615.
* 『ペルシーレス』全2冊. 荻内勝之(訳). ちくま文庫. 1994年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480029001/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448002901X/

Alonso Fern'andez de Avellaneda. El Ingenioso Hidalgo Don Quijote de La Mancha. 1614.
* アベリャネーダ『贋作ドン・キホーテ』全2冊. 岩根圀和(訳). ちくま文庫. 1999年.
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480035273/
  - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480035281/

18 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 00:12:17
>>16
『ドン・キホーテ 前篇』全3冊. 牛島信明(訳). 岩波文庫. 2001年.
の第三分冊目の URL に誤記がありました。お詫びして下記のとおり訂正いたします。

                記

誤) - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272161/
正) - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003272137/

19 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 00:29:39
>>1
スレ建てお疲れさまです。
長生き良スレを目指しましょう。
>>16-18
おつかれGJ.

ドンキホーテは冒頭の、お暇な読者よ、の一行で名作決定だ。

20 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 03:27:14
「贋作ドン・キホーテ」読んでみたいけど、古本すごい値段ついてるんだなあ…

21 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 08:39:20
模範小説集も高いね。新品で5000円って

22 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 10:29:41
鈍器に興味を持ったらこれもおすすめ

カルロス・フェンテス
「セルバンテスまたは読みの批判」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4891762624/qid=1146014493/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/503-9214622-9954350

23 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 12:29:14
↑こういうおすすめ嬉しいです。
ドン・キホーテ論っていくつかあると思うけど
他におすすめありますか?
ナボコフのはどうなの?

24 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 14:41:05
>>23
ごめん、ナボコフのは読んでないので対応出来ません。
絶版みたいだけど、こんなのもあります

「反・ドン・キホーテ論―セルバンテスの方法を求めて」
牛島信明
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4335950233/503-9214622-9954

25 :吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 14:45:20
あ、絶版じゃなくて品切れってだけか。失礼

26 :吾輩は名無しである:2006/04/27(木) 18:46:00
ドン・キホーテで一番いい翻訳はどれ?
新潮社のを読んでみようと思うんだけど

27 :吾輩は名無しである:2006/04/27(木) 19:17:44
『ドン・キホーテ』 荻内勝之(訳). 新潮社. 2005年.
 - http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105044028/
は未読です。
荻内勝之氏は東京経済大学教授で、ちくま文庫版『ペルシーレス』の訳者でもあります。
読みやすいというレビューもある一方で、下記のような個人評も見られます。ご参考までに。

  > 荻内訳についてはこの前も書いたが、訳注が全くない
  > 荻内訳は「超訳」的だなあと僕が感じる

  "荻内勝之訳ドン・キホーテ". 徒然なるままに. 13 Mar. 2006. goo ブログ. 26 Apr. 2006.
  < http://blog.goo.ne.jp/tokio257/e/65539f56aa73da617c4ea8f1358da88d >

あくまで個人的な好みですが、超訳的なものや訳注が全くないものは受けつけません。

もし各種の翻訳全てお持ちの方がいれば、同一部分を少し比較引用してくださると、
>>26 さんをはじめ、他の未読の方にとっても購入時の参考にもなるかもしれませんね。

28 :吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 16:19:48
雁作ってのは面白いの?
知らなかったからググってみたけど、別の作者が無断で書いたものなんでしょ

29 :吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 16:48:00
アベリャネーダ『贋作ドン・キホーテ』全2冊. 岩根圀和(訳). ちくま文庫. 1999年. [品切]

訳者による「あとがき」より

> 当時は剽窃の意識の薄い時代のことだから先に世に出たアベリャネーダの『ドン・キホーテ』は、
> 作者の異なる別の『ドン・キホーテ』後編であるに過ぎないのかも知れない。
> アベリャネーダ自身も「ある物語が複数の作者を有することは別段目新しいことではないのですから、
> この後編が別の作者の筆から生まれることにどうかおどろかないで戴きたい」と序文に述べているとおりである。

> アベリャネーダの発想の貧弱さと文章の拙さ、そしてドン・キホーテ主従の単一化された行動パターンの繰り返しにはたしかに読者を辟易させるものがある。
> セルバンテスのドン・キホーテの狂気には、なるほど騎士道小説を読み過ぎればそのような妄想も起こるかも知れないと思わせる部分があった。
> それがドン・キホーテを憎めない好人物にしているひとつの要素となっているように思える。
> ところがアベリャネーダのドン・キホーテは、相手がローランに見えたり、ブラミダン・デ・タハユンケとなったり、
> その場その場で脈略もなく歴史上の英雄に変貌する乱脈ぶりはグロテスクでさえある。

# 訳者の評はこのように厳しいですが、本編の読者にはこの風変わりなドン・キホーテもそれなりに楽しめるのではないでしょうか。

30 :吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 17:16:15
>>29
丁寧なレスありがとう。

> それがドン・キホーテを憎めない好人物にしているひとつの要素となっているように思える。
> ところがアベリャネーダのドン・キホーテは、相手がローランに見えたり、ブラミダン・デ・タハユンケとなったり、
> その場その場で脈略もなく歴史上の英雄に変貌する乱脈ぶりはグロテスクでさえある。

けっこう惹かれます。
でも、一般書店ではもう手に入らないんだね残念。
復刊しないかなあ。

31 :吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 17:24:11
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=25722
復刊ドットコムみたら、リクエストに挙がってた。
ただ、4票って…道のりは険しそう

32 :吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 18:10:05
>>29 >>30
正直にいって、先年の復刊書目実績を見ても、
ちくま文庫での復刊はちょっと難しいかも知れませんね。
俗説ですが、例の復刊ドットコムに載ると古書相場が上がってしまうらしいです。
適正売価での購入は、街の古書店をまめにチェックしているうちに遭遇する
ということのほうが期待したほうが良さそうです。

33 :32:2006/04/28(金) 18:11:45
アンカーミスです。失礼しました。
正: >>30 >>31

34 :吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 07:33:44
ナボコフ「ドン・キホーテ講義」も復刊希望。
古書の値段高杉

35 :吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 07:59:04
>>26
岩波のがいいと思うのだが...

36 :吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 12:18:16
こんなドン・キホーテのパロディ(?)小説もあるんだね。

キャッシー・アッカー『ドン・キホーテ』

時は現代、英国人女性ドン・キホーテ(66歳)は堕胎により発狂、
喋る犬セント・シメオンをお供に果敢に世界へと出撃する。
自伝、幻覚、歴史、ルポ、テクストの引用が網の目のように入り組み、
お得意の〈剽窃〉がいかんなく発揮されている。
マゾヒスティックな愛のなかに性の神話の復権を語った長編小説。


37 :EL MANCO DE LEPANTO:2006/05/02(火) 03:30:43
『ドン・キホーテはわたしひとりのために生れ、わたしはドン・キホーテのために生れた。
彼は行ってみせ、わたしは書いてみせた。二人だけが合って一つになれるのだ。』
後年、セルバンテスはこう語ったそうです。
以前岩波文庫ででていた永田ェ定訳のドン・キホーテがよかったです。
今日的ではありませんが。
『ドン・キホーテはセルバンテスの日沒 ―柔く嚴かな日沒― である。』


38 :吾輩は名無しである:2006/05/02(火) 14:42:55
おひまな読者よ。わたしの知能が生み出した息子ともいうべきこの書が、
想像しうる限り、もっとも美しく、愉快で、気のきいたものであれかしと
著者のわたしが念頭していることは、いまさら誓わなくても信じていただけよう。
しかしわたしもまた、蟹は甲羅に似せて穴を掘るという自然の法に逆らうことはできなかった。
(岩波書店  牛島信明 訳)


閑暇な読者よ、予がこの書物を、己が知能の子として、想像しうるかぎり、
およそ美しい、高雅な、巧緻なものであれかしと願っていることは、
いまさらとりたてて誓わないでも、お信じくださるところであろう。
とはいえ、自然の法(のり)、あらゆる物は己に似たものしか生まぬという、
この自然の法には、ついに予もまた逆らうことができなかったのである。
(筑摩書房   合田由 訳)



39 :吾輩は名無しである:2006/05/02(火) 14:43:30
それほど昔のことではない、その名は思い出せないが、ラ・マンチャ地方のある村に、
槍掛けに槍をかけ、古びた盾を飾り、やせ馬と足の速い猟犬をそろえた型どおりの郷士が住んでいた。
羊肉よりは牛肉の多く入った煮込み、たいていの夜に出される挽き肉の玉ねぎあえ、
金曜日のレンズ豆、土曜日の塩豚と卵のいためもの、そして日曜日に添えられる小鳩といった
ところが通常の食事で、彼の実入りの四分の三はこれで消えた。

……(中略)……

ところで、知っておいてもらいたいのは、上述の郷士が暇さえあれば
(もっとも一年中たいてい暇だったが)、
われを忘れて、むさぼるように騎士道物語を読みふけったあげく、
ついには狩りに出ることはおろか、畑や田畑を管理することもほとんど完全に忘れてしまった、
ということである。こうした好奇心がこうじて読書がやみつきになった郷士は、こともあろうに、
読みたい騎士道物語を買うために何ファネーガもの畑地を売りはらい、
その種の本で手に入るものをすべて買いこんだ。
(岩波  牛島信明 訳)

40 :吾輩は名無しである:2006/05/02(火) 14:44:12
名は思い出したくないが、ラ・マンチャのさる村に、さほど前のことでもない、
槍かけに槍、古びた盾、痩せた馬に、足早の猟犬をそろえた、型のごとき一人の郷士が住んでいた。
昼は羊肉よりも牛肉を余分につかった煮込み、たいがいの晩は昼の残り肉に玉ねぎを刻みこんだからしあえ、
土曜日には塩豚の卵あえ、金曜日にはランテーハ、日曜日になると小鳩の一皿ぐらいは添えて、
これで収入の四分の三が費えた。

……(中略)……

ところでご存じねがいたいことは、上に述べたこの郷士が、いつも暇さえあれば
(もっとも一年のうちの大部分が暇な時間であったが)、
たいへんな熱中ぶりでむさぼるごとく騎士道物語を読みふけったあまり、
狩猟の楽しみも、はては畑仕事のさしずさえことごとく忘れ去ってしまった。
しまいにはその道の好奇心と気違い沙汰がこうじて、読みたい騎士道物語を
買うために幾アネーガという畑地を売り払ってしまった。
こやって、手に入るかぎりのそういう書物をことごとく己が家に持ち込んできたのであるが……
(筑摩   合田由 訳)

41 :吾輩は名無しである:2006/05/02(火) 16:13:40
Desocupado lector: sin juramento me podras creer que quisiera que este libro,
como hijo del entendimiento, fuera el mas hermoso,
el mas gallardo y mas discreto que pudiera imaginarse.
Pero no he podido yo contravenir al orden de naturaleza;
que en ella cada cosa engendra su semejante. [...]

(Cervantes. "Prologo". El Ingenioso Hidalgo Don Quixote de La Mancha. 1605.)

42 :吾輩は名無しである:2006/05/02(火) 16:14:23
En un lugar de la Mancha, de cuyo nombre no quiero acordarme,
no ha mucho tiempo que vivia un hidalgo de los de lanza en astillero,
adarga antigua, rocin flaco y galgo corredor.
Una olla de algo mas vaca que carnero, salpicon las mas noches,
duelos y quebrantos los sabados, lantejas los viernes,
algun palomino de anadidura los domingos, consumian las tres partes de su hacienda. [...]

Es, pues, de saber que este sobredicho hidalgo, los ratos que estaba ocioso,
que eran los mas del ano, se daba a leer libros de caballerias,
con tanta aficion y gusto, que olvido casi de todo punto el ejercicio de la caza,
y aun la administracion de su hacienda.
Y llego a tanto su curiosidad y desatino en esto, que vendio muchas hanegas
de tierra de sembradura para comprar libros de caballerias en que leer, y asi,
llevo a su casa todos cuantos pudo haber dellos; [...]

(Cervantes. "Capitulo I". El Ingenioso Hidalgo Don Quixote de La Mancha. 1605.)

43 :吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 08:08:39
なかなかレスがつかないなあ

ドン・キホーテのスレッドだよ〜 みんなおいで〜
本読み過ぎて狂っちゃた男のはなしだよ。
他人事じゃないよ。

44 :吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 11:02:10
そのドン・キホーテが耽読した騎士道物語なんだけど、どんなものなんだろう?
読んだことある人います?
翻訳されているのかな?
『ラサリーリョ・ド・トルメスの生涯』は違うよね。

45 :吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 11:32:25
おお人が来てくれたw 嬉しい。
でも、騎士道物語は読んだことないんだよなあ。

作中には、
「あらゆるこの種の本(騎士道物語)の中で、あの名高いフェリシヤーノ・ 
 デ・シルバの作ったものほど彼(ドン・キホーテ)の嗜好に投じた作品はなかった」
とありますね。

で、いちおう訳注によると

「フェリシヤーノ・デ・シルバ(1492?〜1558?)は当時人気のあった作家で
 『リスアルテ・デ・グレシア』『アマディーヌス・デ・グレシア』そのた多くの
 騎士道小説を書いている…」

46 :吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 18:38:25
ドン・キホーテの著者ピエール・ベルナール
のスレはここですか?

47 :吾輩は名無しである ◆z.b08QDtkM :2006/05/13(土) 19:27:50
 それを言うなら「ベルナール」じゃなくて「メナール」じゃないんですか?
似た名前でのかたで、例の 《 Paul et Virginie 》 を書いた Bernardin de Saint-Pierre ってかたもいましたけど、
Jorge Luis Borges さんが論文のなかで Quixote の作者として扱っているのは、 Pierre Menard さんですよねw

To be, in the twentieth century, a popular novelist of the seventeenth seemed to him a diminution.
To be, in some way, Cervantes and reach the Quixote seemed less arduous to him
--and, consequently, less interesting--than to go on being Pierre Menard
and reach the Quixote through the experiences of Pierre Menard.
 (Jorge Luis Borges, Pierre Menard, Autor del Quijote. tr. J. E. Irby. 1939.)

Borgesさんは、Menard さんとやらを高く買いすぎなんじゃないですかねw

48 :吾輩は名無しである:2006/05/15(月) 12:30:12
セルバンテススレできてるのか
模範小説集もペルシーレスも前読んだことある
あと贋作も


新潮社から新訳出てるみたいなので今度読んでみる

49 :吾輩は名無しである:2006/05/15(月) 12:32:35
ペルシーレスどうでしたか?

50 :吾輩は名無しである:2006/05/20(土) 16:58:37
質問です
このスレ見てドンキホーテを読んでみたいと思ったのですが、どなたの訳が読みやすいでしょうか?

51 :AmiLaLa ◆V0C09R5Pg. :2006/05/21(日) 07:44:17
>>50
>>38-42 : 岩波文庫とちくま文庫の訳文の比較(附・原文)
>>11-12 : 岩波文庫とちくま文庫の訳文について
>>26-27 : 新潮社の訳文について

52 :吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 13:38:02
>>51
いつもなら、スレに一通り目を通して疑問が解決しなければ質問していたのですが、今回はちゃんと目を通してなかったです

今後は気を付けます
明日辺りに岩波のドンキホーテを買いたいと思います
親切にありがとうございました

53 :吾輩は名無しである:2006/05/23(火) 14:36:35
>>52
読んだら感想かいてね。
ってそれまでスレ生き残ってるかわからんが…

54 :吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 07:55:29
十分な勢いでレス伸びてるよ。
長い作品だし、ゆっくり行きましょう。

55 :吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 16:24:00
今新潮社の読んでる途中
読みやすいんだけどちょっとはしょってる印象だな


56 :吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 19:47:20
>>55
もしよろしければ
>>38-42の補足として
新潮社の同じ箇所(序文と1の頭)を
引用していただけませんでしょうか。

57 :吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 02:52:14
この本も面白そうだね


笑いの騎士団 スペインユーモア文学傑作選
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4560071136/249-8389716-9335522

名高い悪者小説や『ドン・キホーテ』の伝統をもつスペインは、
ユーモア文学の潮流もお国柄豊かで多彩である。
《奇知》に富む人間観察やボッカチオ風の古典を含め、
人間や社会に対する鋭い批判精神とペーソスに溢れ、
巧みなストーリーを展開した近・現代の傑作が勢揃いする、楽しいユーモア短篇集。


58 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/05/26(金) 06:16:52
>>57
かなり通好みのアンソロジーみたいだね。
ボッカッチョふうってとこが、飛び切り陽当たりが良さそうで気に入ったよ。情報まいどありぃ。
わたしが読んだことある作家は、それらのなかでは情けないことにケベードだけだよ。

そういえば「笑いの騎士団」っていうので思い出したから書くけど、『アマディス』系の騎士道物語では、
モンタルボ Montalvo の『アマディス・デ・ガウラ』 Amadís de Gaula (Amadis of Gaul) っていうのならば、以前読んだことがある。ざっとだけどね。
モンテーニュが「『アマディス』は少年時代の興味をひきとめるだけの力もなかった」とか『エセー』で扱き下ろしていたから、逆に気になって挑戦してみたんだ。
まあたしかに、ごく一般の大人の読み物としては、彼がいうとおり退屈の牢獄だと思うよ。
けれど、わたしみたいに荒唐無稽なエピソードが好きなひとには、宝箱でしょうね。

剛直で勇敢な騎士アマディスが、心の女性たるオリアナに献身的に仕えている。
彼女のお気に入りの色の服を身にまとい、行く先々で困難に立ち向かうけれど、
彼女のためとあれば水火をくぐることも辞さない――っていうアリガチな感じ。

当時のスペインで大いに流行ったみたいだけど、アリオスト『狂えるオルランド』[it]や『アーサー王と円卓の騎士』[gb]のほうが素敵におもしろいと思う。

59 :吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 08:05:10
先生方に質問です
この本は少年文学扱いされているじゃないですか
翻訳として大人向け=原文に忠実or簡略化されていないもの
はありますか?

60 :吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 12:00:34
?普通に文庫で出てるのは違うの?

61 :吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 20:13:31
>>59
岩波の児童文学文庫(とかって名前のやつ)は抄訳本
あと、白水社のも

62 :吾輩は名無しである:2006/05/27(土) 08:28:01
>>56


この本を読もうという酔狂なあなたに。

本書を産み出すには、それはそれは知恵を絞りました。それだけに、見目麗しく、品よく、
気高い子であってほしい、と願っております。
しかし、世の中は、儘ならぬものであります。鳶に鷹は産めないということです。
もともと痩せた土地、それを、無い知恵しぼって耕しても、穫れるものは高が知れています。
所詮。イスパニアのそこかしこに生える榛の木のように、がさつで、もの欲しげで、首が据わらず、
木を衒ったものしか生まれて来ないのでありましょう


さほど昔のことではない、ラマンチャ平原の、どこかであったか、さる村に郷士がいた。
端くれながら侍貴族。錆びてはいるが、しかるべき場所に先祖伝来の槍、時代物の盾、くたびれた痩馬をそなえ
何とか走れる猟犬をおいて、侍が用済みの世に、その典型であった。
昼は、ありあわせのものを鍋で煮込んで食った。肉は値のはる羊よりも牛が多め。夜はたいてい昼の残りをサラダにした。
土曜は肉をさけて臓物の卵あえ。金曜は、腹持ちのいい篇豆の煮込み。日曜は、普段の鍋に鳩などをくわえてご馳走にした。
いとも単調ながら、この食事に収入の四分の三が消え、

……(中略)……

この郷士、暇さえあれば、ほぼ年中暇であったが、騎士道小説を読み、日課のような狩猟も、
田畑の管理もほったらかし、読み耽って、現をぬかし、あげく、騎士道本を手に入れるために幾町部も人手に渡した。
この手の本とみれば片っ端から買い集めたのである。

(新潮社 荻内 訳)

いちお

63 :56:2006/05/28(日) 03:57:54
>>62 [新潮社の翻訳]
どうもありがとうございます!
ますます良スレになりましたね。
これでこのスレで3つの訳の比較ができます。

64 :1:2006/05/28(日) 08:04:12
>>62
乙です。岩波、筑摩と比べてなんか印象がちがいますね。
参考になります。

あと、いまさらながら原文をアップしてくれた人もありがとう。

65 :59:2006/05/28(日) 08:36:49
>>61dクス
>>62が気に入ったのでこれ買ってみようかな

66 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/06/03(土) 04:20:19
こうして三つの訳を並べてみると、会田訳はより逐語的、荻内訳はより意訳的、
牛島訳はその中庸を得ているってところなのかな。

たとえば、会田訳で「あらゆる物は己に似たものしか生まぬという」としている部分。
この会田訳は、ほぼ原文 (que en ella cada cosa engendra su semejante) に即した訳だね。
それを牛島訳では「蟹は甲羅に似せて穴を掘るという」とし、荻内訳では「鳶に鷹は産めないという」としている。
原文にはない表現を使いながらも、日本語として通りをよくする工夫なんだろうね。

ついでに、同じセンテンスにある、会田訳で「自然の法」としていることばについて。
牛島訳では、原文にある「自然の法 orden de naturaleza」を訳文に活かしている。
他方、荻内訳ではこれを「世の中」と言い替えてしまっている。
イスパニアの黄金時代は、自然界についての客観的な知識の糸口を掴み始めたルネサンスから、
理神論を経て18世紀的唯物論の時代にいたるまでの間に位置するわけで、
「自然の法」は「人間の法」「神の法」とならんで重要なキーワードだった。
荻内訳は全体として、短い句のたたみ重なりによって、音楽的な効果が出ている。
簡潔な翻訳を目指したんだろうけど、こういう方便は気になるところ。

67 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/06/03(土) 04:32:41
「翻訳者は裏切り者」と俚諺にもあるように、
原文にはない表現を上手く使いこなして訳しこむのはとても難しいだろうね。
もし翻訳がことばの語釈的な意味を伝えるだけでよいものなら
語学力さえあればよいわけで、
もしかしたらシグロ・デ・オーロ文学を専攻する優秀な院生の覚え書のなかに、
よりストイックな訳を見出せるかもしれない。

そんななかにあって、牛島訳の世界に生きるドン・キホーテとサンチョ・パンサの
やり取りはドラマティックであり、その粋な語り口は紛れもなく
彼らのものとなっている。
まあ、ひっきょう自分の惚れたものが一番しっくりくるということなんだろうけど、
劈頭の一文からして渡邊一夫のラブレーを髣髴とさせる調子の見事な翻訳に、
わたしは第一等の折り紙を付けたくなるよ。

68 :AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. :2006/06/03(土) 04:45:21
ところで、カフカの愛読者なら知ってると思うけど、彼の作品のなかに
ドン・キホーテに関する洒落た掌篇がある。ごく短いので以下に資料として引用するね。

サンチョ・パンサはとりたてて自慢にするでもなく、
何年もの間、夕方から夜にかけて騎士道小説や盗賊物語を読みふけり、
その結果、自分のなかの悪魔を
――のちにドン・キホーテの名を与えたものだが――
まんまとわが身から追い出した。
そやつはあてもなくバカげたことをしでかしたが、前もって定めておいた
――つまりサンチョ・パンサその人であるところの――
相手がいなかったので、だれの害ともならなかった。
自由人サンチョ・パンサはこともなげにドン・キホーテのお伴をする。
おそらく、ある種の責任感である。
そしてドン・キホーテが死の床につくまで、とびきり意味深いよろこびを味わった。
 (Kafka, F. Die Wahrheit über Sancho Pansa. 1917.;
  カフカ 「サンチョ・パンサをめぐる真実」『カフカ寓話集』 池内紀(訳). 岩波書店. 1998年.)

69 :吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 05:48:07
>>66-68
おー、勉強になります。
「自然の法」の一語にそんな歴史的背景があったとは。驚きました。
カフカの掌編の引用もありがとう。
「変身」しか読んだことないから知らなかった。今度書店で買ってみます。

>そやつはあてもなくバカげたことをしでかしたが、前もって定めておいた
>――つまりサンチョ・パンサその人であるところの――
>相手がいなかったので、だれの害ともならなかった。

ってとこがなんかいいな。

70 :吾輩は名無しである:2006/06/06(火) 14:00:21
新潮のって14700円もするのしか無いのか!?

71 :吾輩は名無しである:2006/06/07(水) 21:26:50
agetest

72 : :2006/07/04(火) 16:18:21


73 :吾輩は名無しである:2006/07/13(木) 09:39:35
あげ

74 :吾輩は名無しである:2006/07/13(木) 09:46:46
この物語の主な登場人物をあげてくれ!お願いします

75 :吾輩は名無しである:2006/07/25(火) 10:00:48
>>74

ドン・キホーテ (アロンソ・キハーノ)
サンチョ・パンサ
ドゥルシネーア・デル・トボーソ (ドン・キホーテの思い姫)
シデ・ハメーテ・ベネンヘーリ (アラビアの歴史家でドン・キホーテの真の作者という設定)

ニコラス親方 (床屋)
ペロ・ペレス(司祭)
サンソン・カラスコ (後編に出てくるサマランカ大学の予科学士)

テレサ・パンサ (サンチョの嫁)
サンチカ (サンチョの娘)

ヒネス・デ・パサモンテ
公爵夫妻

フェルナンド
ドロテーア
ルシンダ
カルデニオ

76 :吾輩は名無しである:2006/07/25(火) 17:25:01
けっこうおもしれえよな

77 :吾輩は名無しである:2006/07/25(火) 22:08:32
公爵夫妻ヒドス

78 :吾輩は名無しである:2006/07/26(水) 02:08:45
>>74
http://ja.wikipedia.org/wiki/ドン・キホーテ

79 :吾輩は名無しである:2006/07/26(水) 21:56:12
>>70
数年待てば新潮文庫ででそうだけどね

80 :吾輩は名無しである:2006/07/27(木) 23:44:31
>>79
買っちゃいましたw
背表紙以外に文字入れてないですね

81 :吾輩は名無しである:2006/08/21(月) 03:46:32
ボケ老人いじめちゃ駄目だよ

82 :吾輩は名無しである:2006/09/03(日) 00:09:51
調子が悪いのでちょっくら
霊水をつくって飲んでくるわ

83 :吾輩は名無しである:2006/09/04(月) 18:04:14
どうやって作るんだっけ
たしか油に何か混ぜて煮たんだよな

84 :吾輩は名無しである:2006/09/17(日) 19:56:30
夜中にドンキホーテ行ったら怖い人たちがいっぱいいました。・゚・(ノД`)・゚・。

85 :吾輩は名無しである:2006/09/18(月) 00:40:29


1.服を脱ぐ 2.たたむ 3.霊水を入れる  4.騎士に叙任されないうちに飲む
  ●ノ□              ●           .。、.,,。*●
  ノ■ヘ     ●■     <■> ▼        ,*゚;゙。■〜u
  /      □ ノノZ乙     つつ  ▲           / \

86 :吾輩は名無しである:2006/09/18(月) 14:03:29
読んでみようかな

87 :吾輩は名無しである:2006/09/25(月) 16:17:49
初めて読もうという人は会田訳は絶対にやめた方がいい。
それ以外にしなさい。会田訳は古語混じりだし僕は古語辞典引きながら読みましたよ。
一応全部読んだけど訳に慣れるまで時間がかかりました。
ちなみに読んだのは中央公論「世界の文学 セルバンテス」全体の三分の一を
削っている抄訳版だけど長かった。でも面白かったのでまた別の訳で読もうと思っています。
次は岩波の牛島訳かな。新潮版も是非読んでみたいです。

88 :吾輩は名無しである:2006/09/26(火) 20:21:43
岩波文庫の旧版、永田(+高橋)訳がいいよ。

89 :吾輩は名無しである:2006/09/28(木) 14:24:34
>>88 読みやすいんでしょうか?
だったら読んでみたいです。

90 :吾輩は名無しである:2006/09/29(金) 05:21:23
どなたか堀口大学訳を読んだ方いらっしゃいませんか?

ときどき立ち寄る古本屋で簡素な革装丁の堀口訳を見かけて
おっと思ったのですが、荷物になるのでそのときはパス、
次に行った時にはお店がありませんでした。これで某駅周辺の
古書店は、ほぼ全滅です。そんなことはどうでもいいですね。

ぱらっと見た感じではよさそうだったのですが、どうでしょうか、
感想を教えてください。

91 :吾輩は名無しである:2006/09/30(土) 23:25:08
>>89
俺でも読めるんだから
お前も読めるさ

92 :吾輩は名無しである:2006/10/01(日) 10:29:55
牛島訳と比べたらどっちがいい?
今度ドン・キホーテ読むとき旧版読んでみるわ

93 :吾輩は名無しである:2006/10/08(日) 00:01:23
ドン・キホーテの生涯戦績は何勝何敗何分けですか?

94 :吾輩は名無しである:2006/10/08(日) 05:24:21
>>93
ナボコフがドン・キホーテ講義で検証しているよ。

95 :吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 17:29:19
ナボコフによる分析だと20勝20敗。無血勝利・精神的勝利(言い負かしたり調停したり)も含まれる。

・前編での勝利(数字は章)
3 甲冑の見張り
4 アンドレスの主人
7 夢の中の戦い(ドン・ロルダン)
7 サンチョの説得
8 修道僧との戦い
8 ビスカヤ人の騎士
9 グリソストモの葬儀(牧人の説得)
19 騎士の葬列
21 マンブリーノの兜
22 漕刑囚の解放
35 夢の中の戦い(巨人)
37 武人の優越に関する演説(ナボコフは、これを最も重要な勝利だと考えている)
44 旅籠の客の説得
45 旅籠の庭での乱闘

なんだかいつもボコボコにされてる印象があるけど、思った以上に勝ってるね。
でも、ドン・キホーテ本人の視点からなら、一勝一敗ではないかな、とも思う。
騎士が生きること自体が勝利なんだから。

96 :吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 21:50:46
>>94-95
おお、どうもありがとう



97 :吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 23:35:25
おもしれえよな

98 :吾輩は名無しである:2006/10/17(火) 00:25:09
我が道理にすげなく当たる、道理なき道理にわが道理も弱り果て、
君が美しさを嘆き恨むもまた道理なれ。

……この超文章、なんだか深読みしちゃいそうになるなぁ。

99 :吾輩は名無しである:2006/10/21(土) 23:10:18
そんなにたいした量の本を読んできたわけじゃないけど
初めてもう一度読んでみたいと思った作品がこれだったな。
本読んで泣いたことがない俺が泣いちゃったんだから、これは名作だ

100 :吾輩は名無しである:2006/10/26(木) 00:01:10
セルバンテスの生涯がハタから見ると面白すぎる件について。

・医者の息子として生まれるが、当時の医者は儲からなかった。
・決闘相手に傷を負わせたため、スペインを離れるハメに。
・レパントの海戦で、戦自体はスペインが勝ったのに左手の自由を失う。
・さらに凱旋途中で回教徒の海賊船に襲われて捕虜となる。
 就職のための推薦状を持っていたのがアダになり、とても支払えない巨額の
 身代金を課せられる。四回にわたって脱走をくわだてるがことごとく失敗。
・カンパで身請けに成功して帰国するが、実家は借金地獄。
 宮廷で報酬を求めるが却下される。新大陸のアメリカでの官職を志願したがこれも却下。
・37歳で結婚。家族はセルバンテス・姉・妹・姪・妻・娘(私生児)の六人家族。稼ぎ手がまるでいない。
・牧人小説『ラ・ガラテーア』を出版するが不評。20〜30の戯曲を書いたが、いずれも評判はイマイチ。
・無敵艦隊の食糧徴発係の職を得て、単身セビーリャに移住するが、教会から食料を徴発したら
 破門を言い渡される。わずか二年後に無敵艦隊が英艦隊に撃破されて失職。
 新大陸で空席になっていた官職への任官を願いでたが却下される。
・なんとか滞納税金の徴収吏の職を得る。徴税した金を持ち歩くのは危険と考えて銀行に預けたら
 銀行が破産してしまい、借金のためにセビーリャの刑務所に入獄。
・ 『機知に富んだ郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』を出版、発売直後から大評判となる。
 が、版権を売り渡していたので、知名度が高まっても貧窮生活を余儀なくされる。
・レーモス伯爵がナポリ総督に任命された時、随員になろうと希望して手を尽くしたが選に漏れる。
・『機知に富んだ騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ 後篇』を出版した翌年に死去、享年68歳。
 最期まで貧窮していて、家族は葬式代を出せなかった。

101 :吾輩は名無しである:2006/10/26(木) 14:21:21
セルバンテスかわいそす。

102 :吾輩は名無しである:2006/10/26(木) 21:34:54
テラセルバンテス

103 :吾輩は名無しである:2006/10/28(土) 13:19:22
>>100
娘がニンフォマニアで、トラブった男を殺したらしい・・・・(事故あつかいで無罪)
っていうのはこの人だっけ?


104 :吾輩は名無しである:2006/10/31(火) 01:12:19
>>103
不倫&結婚は中年になってからだから、違うんじゃないかな?

105 :吾輩は名無しである:2006/11/06(月) 23:53:56
このスレ的にはどうよ?

テリー・ギリアム「ロスト・イン・ラ・マンチャ」
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=240891

> 「未来世紀ブラジル」「バロン」の鬼才テリー・ギリアム監督が長年暖めてきた企画が
>「The Man Who Killed Don Quixote(ドン・キホーテを殺した男)」。ところがこの映画は
>撮影6日目にして中断に追い込まれ、脚本は保険会社により差し押さえられてしまう。
>本作は、そんな世界が注目した大作のメイキングをつくるためにカメラを回していた
>クルーが図らずも見届けることとなった製作中断までの経緯を追った“アン・メイキング”
>ドキュメンタリーである。

勘違いした悪評も多いみたいだが、俺は吹いた。ある意味、これ以上ないドン・キホーテの映像化だ。
どんどん監督とクルーの間に温度差ができていくのがやるせない。

106 :吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 00:03:38
面白そう。今度の休みに観てみよ

107 :吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 00:11:31
ケーブルでちょっと見たけど、糞つまんなかったよ。
ただのドキュメンタリー。
でも、もう一度挑戦して欲しい。

108 :吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 00:41:45
>>105
これかなり気になってた。
絶対完成させてほしかった

109 :吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 00:53:42
>>107
むう、やっぱりクソゲー好きな自分が特殊なのか?
いつもの二枚目半じゃない、出番の少ない三枚目のジョニーデップも
なかなか新鮮だったが。

>>106
見たら絶対がっかりするけど、そのガッカリ感を楽しめる人なら超お勧め。

110 :吾輩は名無しである:2006/11/07(火) 06:46:13
ロストインラマンチャ映画館で見た俺が通りますよ。

淡々と進む映画そのものよりも、見舞われる不幸が
あまりにドラマティックで面白かったような記憶がなきにしも。
もしかすると普通に映画が完成するより面白いものが
見れたんじゃないか? という気さえする不思議。

>>109
むしろジョニーデップが打ち合わせのときも格好良くて困る。

111 :吾輩は名無しである:2006/11/24(金) 15:32:13
指名手配中の リカルド・アンドレス・グティエレス・ロマノ (31歳)
このためグティエレス大使の渋谷の自宅も家宅捜査を受けた 

コロンビア大使の馬鹿息子リカルド ↓

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/jikenbo/yoyogi/yoyogi.htm


112 :吾輩は名無しである:2006/11/24(金) 22:49:55
岩波の永田訳が
正編1〜3
後編1〜2
が売っていたので買ったけど
後編の3って訳者が代わったのな
後編の3が欲しい

113 :吾輩は名無しである:2006/11/25(土) 01:10:05
>>111
ああ、どっかで聞いた名前だと思ったら、
サンチョの嫁の名前(誤)だな。グティエレスって。

114 :sage:2006/12/28(木) 23:14:35
 ひまな読者よ、わしの知性が生んだ息子ともいうべきこの書物が、
人間の想像力の及ぶ限りの美しさ、けなげさ、器用さの備わったものであれかしと、
著者なるわしが当然念願したところであろうとは、わしの証言を待つまでもなく、
君は信じてくれるだろう。
ただ、わしも実は、万物は自分と類似したものしか産まないという、
自然の法則には抗【さか】らうわけには行かなかった。


 ラ・マンチャ県の或る村に、名前は思い出したくない或る村に、
さほど昔のことではないが、槍かけに槍、古風な楯、痩馬に、
足の速い猟犬まで揃えたm型どおりの郷士がひとり住んでいた。
羊肉よりは牛肉のちと余計に入った鍋料理、大ていの晩は辛【から】ソース、
土曜日にはベーコン添えた目玉焼、金曜日には扁豆【レンズまめ】、
日曜日には雛鳩くらいが余分につく、これだけで収入の四分の三が消えた。

……(中略)……

 ここで知って置かなければならないのは、われわれのこの郷士が、ひまさえあれば
(もっとも彼は年じゅう殆どひまだったが)大変な熱を入れて、
騎士物語を耽読したという事実だ。おかげで彼は狩猟のことも、
自分の資産の管理も殆ど忘れてしまった、果は物好きが狂気の沙汰にまで高じ、
立派な畑地を幾町歩も売り払って、騎士物語を買い集め、
手当たり次第に我が家へこれを持ち込んだ。
(新潮社   堀口大學 訳)

115 :sage:2006/12/28(木) 23:17:39
すまん。へんなところにmが入った。

誤:猟犬まで揃えたm型どおりの
正:猟犬まで揃えた型どおりの

116 :吾輩は名無しである:2006/12/28(木) 23:57:42
堀口訳、サンクスです

117 :吾輩は名無しである:2006/12/30(土) 02:15:18
あー遍歴の旅してーなあ

118 :吾輩は名無しである:2007/01/13(土) 01:35:10
あー古本や行ってもみつかんねーな

119 :吾輩は名無しである:2007/01/24(水) 22:47:24
ドストエフスキー『作家の日記』1877年9月(ちくま学芸文庫・小沼訳)

 人間の魂の最も深い、最も不思議な一面が、人の心の洞察者である偉大な詩人によって、
ここに見事にえぐり出されている。おお、これはまことに偉大な書物であり、今時そのへんで
書きなぐられているものとは訳がちがう。このような書物はせいぜい数百年に一冊の割合で
人類に送られるにすぎない。またこのようにえぐり出された人間の本質の最も奥深い一面は
この書物のどのページにも見出される。(中略)
 しかしながら人類の天才によって作られたあらゆる書物の中で、最も偉大で最ももの悲しい
この書物に親しむことは、その偉大な思想によって疑いもなく若い人たちの精神を高め、その
ハートにさまざまな疑問を投げかけ、いつの世にも絶えることのない愚かな中庸という偶像や、
独善的なうぬぼれと俗悪な分別くささを崇めたてまつることから、その頭をそらしてくれる助けと
なるに違いない。

120 :吾輩は名無しである:2007/01/27(土) 22:48:42
今、遍歴の騎士がモテる!

「玉ねぎが一つとチーズが少し、パンのかけらがいくつか……騎士の食い物じゃないな。」
「心得違いスキー、一月くらいはものを食わずにいるのが遍歴の騎士の誇りなのじゃよ?
 騎士は料理番など連れて行かないので、おそらく手近にある草を次々と食っていたに違いない。」
「分かった。今度から僕は肉とか魚とかを食うから、騎士のお前は草でも食ってろ。」
「知った風な口をきくな!」
「……でもそろそろ本気で草を食う自体になりそうだ。
こいつ、旅に出てから殴られる以外に何もしてないからなあ。」


121 :吾輩は名無しである:2007/02/08(木) 22:50:13
そろそろドン・キホーテが悲劇か喜劇か決めようぜ

122 :吾輩は名無しである:2007/02/19(月) 20:01:13
決まっているじゃないか

123 :吾輩は名無しである:2007/02/19(月) 20:36:59
喜劇のフリをした悲劇でしょ。

124 :吾輩は名無しである:2007/02/19(月) 21:59:41
「喜劇のフリした悲劇」のフリした喜劇

125 :吾輩は名無しである:2007/02/20(火) 17:35:10
ヘンタイという名の紳士だよ!

126 :吾輩は名無しである:2007/02/20(火) 22:16:19
前編は喜劇として、後編は悲劇として読んだ。

127 :吾輩は名無しである:2007/02/20(火) 23:06:25
くまきちくん・・・

128 :吾輩は名無しである:2007/02/22(木) 22:36:39
見事な推理だったよ>>121-126ちゃん
でも一つだけ見落としたことがあるよ

僕もまた 騎士道小説におどらされただけの
犠牲者の一人にすぎないってことさ……

129 :吾輩は名無しである:2007/04/01(日) 10:53:35
スレが下がったときはさりげなく上げるのが騎士のたしなみなのだ
覚えておくがよいぞ、サンチョ。

130 :吾輩は名無しである:2007/04/01(日) 11:01:42
いいスレだ

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