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◆ロマネスク・ファンタジー◆

1 :◆yO06Z/4s8A :2005/05/16(月) 21:16:10 ID:awxSJ6cX
独特の世界観をお楽しみ下さい。
定期的に連載予定です。暇な方、どうぞお付き合い下さいませ。m(__)m

尚、ご感想・ご要望などあれば何でも良いのでレスくれると嬉しいです♪o(^-^)o

では・・・

2 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/16(月) 21:19:02 ID:cIooD1id
ライトノベル板ではそうした創作系は受付けてない
創作文芸
http://book3.2ch.net/bun/


3 :†序章†:2005/05/16(月) 21:20:58 ID:ApD3xHkn
絶望的な状況の中、絢は慎の唇に自分の唇を重ね合わせた。甘い束の間のキス。
絢「無事に生き残れたら…またいつか…2人だけで…旅に出ようね…」
慎は無念の悔し涙を腕で拭うと、精一杯の笑顔を浮かべてみせた。
笑顔と泣き顔がごちゃ混ぜになった複雑な表情だった。
慎「あぁ…約束だ…!」
なんとか声を絞り出してみたものの、とてもしゃがれて声にならなかった。
慎の心の叫びは、絢にちゃんと届いたのだろうか。
慎「…絶対だ…っ」
慎は、この状況を打破するために、必死に頭の中で思考を巡らしていた。
物陰に隠れはしたものの、敵は数名、それぞれ銃とライフルを持っている。
中の1人はどうやら念動力者らしい、慎の体を吹き飛ばす程とは、かなりの術者だ。
暗闇の中の息詰まる攻防…生死を賭けた命賭けの白兵戦…
絢のテレパス通信が途絶えて通じない所をみると、味方の碕と珀は既に殺られたらしい。
彼らの生体反応は完全に消失してしまった。
増援の霞は道中敵のトラップに填まった模様、生死は不明だが、やけに到着が遅い。



4 :†序章†:2005/05/16(月) 21:21:37 ID:ApD3xHkn
慎「ふぅ…奴らが俺達の隠れ場所を探し当てるのも、時間の問題だ…ここはイチかバチか…」
絢「…ど…どうするの…?」
不安げに慎を見上げる絢の綺麗な瞳が潤んでいる。
慎の胸が切なさと不安で締め付けられる。
果たして生き残れるだろうか…今回の敵は今まで通り一筋縄で片づく相手じゃない。
良くて相討ち…悪くて無駄死に。
慎は、ギュッギュッと両手を握り締めると、ゆっくりと思念を集中させる。
…ピピピ…生体反応…近くに一体…遠方に三体…うち一体は念動力使い…バチバチ……
慎の思念が乱れる。集中しきれない。先ほど受けた足の指の痛みが引かない…。



5 :†死闘†:2005/05/16(月) 21:25:03 ID:ApD3xHkn
意を決して慎が突撃する!
「うぉぉおお!!」
アドレナリンバランスをコントロールする事で、右腕に血流を集める、筋力は倍加。
一撃必殺の右が炸裂すれば、並みの人間なら吹き飛ぶ、だが、相手は強化人間。勝てる保証は無い。
絢の生体サーチ狙いは扉の向こうで各強化人間を操っている念動者。
慎が物陰から飛び出すと同時に降り注ぐ銃弾の雨、をかいくぐって扉をタックルで吹き飛ばす。
バフン、噴煙が部屋中を満たし、慎は敵の所在を見失う。
慎「絢、どこだ!」
絢からのテレパス応答が無い。焦る慎の体が何らかの力で吹き飛ばされる!
慎「ぐはぁ!」
固いコンクリートの壁に叩きつけられ、床に崩れ落ちる慎。
直後、強化人間の一体が天井から降り注ぐ。「ドカッ!」
起き上がり間一髪かわし様に強化人間の体に右ミドルキックを叩き込む。
「ガキン!」
硬い金属音を伴い慎の右足が痺れる。
強化人間の胴タックルを受けて地面に倒れ込む慎。
「ガハァッ!」



6 :†死闘†:2005/05/16(月) 21:25:33 ID:ApD3xHkn
パウンドの嵐に慎は頭を相手の胸元にくっつけて凌ぐ、刹那、慎の左腕が捻れ、ロックが外れる。
慎の顔面に強化人間の右がヒット!「ぐしゃ!!」
「ぐぁあ!!」
絢はどうした?何で突然腕が捻じれる?何故、ただの右パンチがこんなに効くんだ?

慎の混乱した頭の中がパニックに陥る。とにかく脱出しない事には確実にヤられる!
「ダァあっ!」
鍛えた腹筋でブリッジ、強化人間を弾き飛ばす、そして強化した右腕で近距離から渾身のフック!
「バキャ!!」
慎の右拳が砕けると同時に、強化人間の側頭部を破壊、一体を撃破。
すかさず立ち上がると、念動者を探して辺りを見回す。
「いた…!」
煙杢の中に人影がほの見える、そこを狙って今度は左腕に血流を集める。
倍加した左腕を思いきり振りかざす!
振り抜いた左ストレートがヒットしようかという瞬間、またも慎の体が吹き飛ばされる。
「ガハァッ!!」
地面に仰向けのまま倒れ込む慎、相手の念動力には限りが無いのか?慎の額から汗が滴り落ちる。



7 :†死闘†:2005/05/16(月) 21:26:15 ID:ApD3xHkn
と、そこへ無防備な慎の脇腹に蹴りが入り、苦痛の余り慎の体がくの字に折れ曲がる。
アバラが2〜3本イかれたらしく、呼吸する度に凄まじい激痛が慎を襲う。
目の前には2体目の強化人間。そして、もう一体。更に、もう一体。3対1だ。



8 :†死闘†:2005/05/16(月) 21:28:22 ID:ApD3xHkn
「ふぉおぉお〜〜…」
強化人間Aのミドルで脇腹を痛めた慎は、呼吸を整える。
体内の鎮痛物質・エンドルフィンを生合成して、脇腹に集める慎、痛みは引いた。
「いくぞ…」
左腕に血流を集める。
「ズドン!」
強化人間Bに対して突進する慎の足がライフルで撃ち抜かれる。
「ぐぅっ」
そのまま振り抜いた左ストレートが強化人間Bの頭部を粉砕!
「バキャア!」
鈍い音と共に慎の左拳が破裂する。
「ズダダダ…」
強化人間Cがライフルを連射、慎の腹部を蜂の巣に撃ち抜く。
「ゴボォ…ッ」
口から血を吐き、崩れ落ち様に、胴廻し回転蹴りを放つ慎…ゴシャ…強化人間Cの頭部を粉砕。
奇跡の回転蹴りヒットで、慎の口元に笑みがこぼれる。が、事態は最悪な事に変わりはない。
残る敵は強化人間Aと念動者の2体。
「絢…」
這いつくばって呼吸を整える慎…彼に残された時間は僅かだ。
間伐入れず強化人間Aのサッカーボールキックが慎の頭を襲う…ガキッ!…両腕で辛くもブロック。
慎は腹部の出血を止めるために血小板を急速生成していた。出血が収まる。



9 :†死闘†:2005/05/16(月) 21:29:15 ID:ApD3xHkn
エンドルフィンを体内に多量に分泌したまま、慎の最後の攻撃が始まる。
「シッ!」
左ロー、右インハイ、「ヒュウッ!」
後ろ回し右ハイ…強化人間Aがことごとく捌く。近距離の息詰まる攻防戦。
「ガハァ…ッ!」
強化人間Aの膝蹴りが慎の腹部にヒット…再び開く傷口、溢れ出る多量の出血…
意識が遠くなる、慎はとっさにアドレナリンを脳内に大量分泌、襲い来る激痛に、我にかえる慎。
「うぉおぉお!」
再び左ロー、から右ハイ、敵のガードが上がる。
「せいッ!」
見逃さず、左ミドル、…ヒット!ぐらつく強化人間Aの顎が下がる一瞬の隙を、慎は逃さない。
慎の回転右肘が強化人間Aの顎を捉える、ゴッ…!! ヒット。
意識を失い倒れ込む強化人間。その頭部を蹴り上げ、完全破壊。残るは1人…念動力者のみ。

白々たる煙が消えゆき、視界が開ける…慎の目の前に、無残な光景が広がっていた…。



10 :†終宴†:2005/05/16(月) 21:33:35 ID:ApD3xHkn
念動者が右手をかざす。その手には…。
無残にも切断された絢の頭部がぶら下がっていた。
慎の全身が怒りに燃える。体中が沸騰したように熱くなる。
「ウオォオオォーーー!!!」
ゴウッ…!走り出す慎の体が激しい強風で吹き飛ばされる。
ドガッ…!コンクリートの硬い壁に叩きつけられる慎。ブチン…慎の中で何かが切れる音がした。
「グォァオォオオォ!!」
慎が吼える。遂に禁断の秘術がベールを脱ぐ。トランスコンバージョン。慎の全身が光に包まれる。
「ガァアアァアーーー!!!」
慎の背中から黒い羽が生え、額から角がニョキリと伸びる。
デビル化した慎の額に埋め込まれた赤い宝玉からレーザービームが発射される。
「ビィーーー……!」
念動者は絢の首を投げ捨てると、呪文を詠唱、念動者の全面に透明バリアーが張られる。
「パキャーーーン…」
バリアーが粉々に弾け飛ぶ。
慎の吠吼が止まない、魂のレーザービーム2発目が放射される。
「ビーーーー……!」
呪文の詠唱が間に合わない、念動者の胸部をレーザーが貫いた。
「…ブホッ…」
緑色の血を吐く念動者の元に羽ばたき降りるデビル慎。



11 :†終宴†:2005/05/16(月) 21:34:05 ID:ApD3xHkn
「恐怖を教えてやろう…」
慎の潰れたはずの手が再生、念動者の首を掴み、そのまま天高く持ち上げる。
「絢の味わった恐怖と痛みを知れ…っ!」
慎の爪が念動者の首にめり込む…ブシュウッ…念動者の首筋から緑色の血が吹き出る…
「絢は…こうして死んだんだぁーーっ!!」
慎の握力が最大級に達した時、念動者の首が潰れて頭部が弾け飛んだ。
…こうして魔の死闘は終わりを告げた。
戦闘跡地には、強化人間の死体4体、念動者の死体1体、そして絢の首無し死体と、
…変身の解けた慎の変わり果てた無残な屍が、まるで絢の首を抱くかのような形で転がっていた…。



12 :◆yO06Z/4s8A :2005/05/16(月) 21:39:58 ID:awxSJ6cX
>2
新スレが暫く立てられないので、後々そこへ引越し予定です。

今暫くご勘弁下さい。

13 :†予兆†:2005/05/16(月) 22:10:41 ID:ApD3xHkn
廃れた工場跡地に到着した霞の眼前には、惨状が広がっていた。
体内のホルモンをコントロールして肉体を強化できる慎や、テレパスを使う絢は死亡していた。
薄暗がりの建物内は、血の匂いと気味が悪いまでの静謐さで満たされていた。
霞は慎の変わり果てた死体を確認すると、一つ深い溜め息をついた。
彼女は密かに慎に想いを寄せており、彼が死んだ事実が未だに信じられずにいた。
「遅かった…か…」
低く呟き、呆然と辺りを見回す。敵とおぼしき強化人間の死体と、フードを目深に被った緑色の物体。
「第2隊全滅…か」
霞の目頭が熱くなり、涙が零れた。
既に第1隊も壊滅しており、残りの隊は、第3隊と霞だけになった事になる。
敵の数は未知数、こちらの本部を現在、第3隊が護衛しているハズである。



14 :†予兆†:2005/05/16(月) 22:11:05 ID:ApD3xHkn
霞にはサイキネティック能力がなく、無線機で本部と連絡を取り合っていた。
「第2隊…全滅の模様…これから帰還します。」
本部から慌ただしい口調の連絡が入る。
「生存者か?こちら本部、敵部隊の襲撃を受けている!一刻も早く加勢してくれ!」
「何!第3隊はどうしたのですか!?」
「加勢を求める!第3隊は壊滅した!こちら本部、敵の襲撃を受けている、直ちに加勢してくれ!」
「な…!!」
霞は絶句した。屈強な能力者を揃えた第3隊が壊滅…!?霞の全身が戦慄に震える。
「生存者は…いないのですか!?豪は?焔は?」
「分からん…!敵は数名、能力者だ!これまで経験した事のない未知の能力者だ…!」
本部の通信者の声が絶叫に変わる。
「至急加勢を…うわ…?やめろ…うぎゃあーーー!!」
電波が乱れ、ザーッと通信が途絶えた。後には不気味な静寂だけが残された。



15 :†激闘†:2005/05/16(月) 22:13:07 ID:ApD3xHkn
霞が、山奥に隠された本部へと、工場跡地から外へと一歩踏み出した瞬間だった。
「いやっはぁ!!」
小柄な男が屋根から降ってきた。
「チッ!」
男の飛び込み蹴りを間一髪、半身でかわす霞の前に、その男は両手両足を着けてフワリと着地。
5Mもの高さから飛び降りて平然としてる目の前の男は、紛れもなく能力者に違いなかった。
「天撃!」
右手を高々と突き上げて霞が叫ぶ、真っ暗な空から光の矢が現れ、一瞬にして小男を貫いた。
「うぎゃあーーー!!」
男がバリバリと感電しながら黒焦げになってゆく。勝負はついた。
「…たわいない…」
霞は小男を一瞥すると、長い黒髪を振りかざしその場を後にした。

本部付近の山奥に到着した霞は、見えない敵に遭遇していた。
「気旋…」

数個の気の塊が宙に現れ、霞の周囲をぐるぐる回り始める。霞は集中力を極限に高めていた。
一瞬でも油断すると確実にヤられる。霞は直感的に敵の強さを感じとっていた。
霞の背後の巨木がバキバキと音を立てて倒れてくる。



16 :†激闘†:2005/05/16(月) 22:13:34 ID:ApD3xHkn
「く…後ろか…!」
とっさにサイドステップで飛び退く霞の真横に巨木が倒れ込む。
ズゥゥン… 舞い散る砂埃に視界を奪われ、霞の動きが一瞬止まった。
「ザクッ…!」
霞の頬に深々と切り込みが入り、鮮血が舞い散った。
「痛ぅ…っ!」
霞が悲鳴を上げた直後、霞の眼前の宙空に無言の血しぶきが飛び散る。気旋のトラップ発動!
「そこかぁ!気弾!!」
霞が指差す宙空目がけて、周囲を取り巻いていた小さな空気の竜巻が一斉に襲いかかる。
「グギャあアアァーーー!!」
鋭利な空気の刃が敵の体を八つ裂きにする。
血しぶきが人の形を縁どり、鮮血にまみれた人影が現れ、そのまま地面に倒れ込んだ。

「ハァ、ハァ…光学迷彩…か…」
乱れた呼吸を整えると、霞は本部入り口へと足を運んだ。

【to be continued】



17 :†対複数戦†:2005/05/16(月) 22:16:07 ID:ApD3xHkn
本部の入り口には、見張り役として焔がいたはずだ。しかし、今は誰の姿も見えない。
慎重に歩を進める霞の頭上の木の上から、何者かが霞を監視していた。
木の上の監視人『妖術師か…1対1は分が悪い。複数で囲み、近接戦で一気に仕留めろ』
男A『了解!』
男B「…」(何故かベレー帽を目深に被っている)
男C『へへ…好みのタイプなんだがな…殺すにゃ惜しい女だぜ…』
既に、霞は敵に包囲されていた。4対1…絶望的な数字だ。
本部の堅牢な鉄製の扉の麓に、ゴツい体格の男の死体が一体転がっていた。
「焔…!」
見覚えのあるガッシリした姿の下に駆け寄る霞…彼女の注意力が途切れた一瞬だった…。
監視人『レディゴッ!』
監視人の念波を受け、一斉に男Aと男Cが霞に向かって襲いかかる。男Bは遅れ気味に動き出す。
ザザザ…草を掻き分ける音を感じて、霞は始めて異常を感じたが、既に遅かった。
異変を感じた霞が後ろを振り返る、霞の目が男Aの目とかち合った刹那…。男A「ひゃはッ♪」
霞「がはぁっ…!」



18 :†対複数戦†:2005/05/16(月) 22:16:29 ID:ApD3xHkn
腹部に、男Aの強烈なボディブローを受けて白目を剥く霞。男Bが倒れ込んだ霞の体に肩を入れる。
ドン…ッ!強烈なショルダーアタック。失神した霞の体が一瞬宙に浮く。
反り返ったまま、脳天から地面に倒れ込む霞の無防備な頭部目がけて男Cの強烈な蹴り…
「ブワァーーーッ……」瞬間、強い突風が発生、霞の体を直下から真上へと押し上げる。
ブォン…男Cの鋭い蹴りが、空を切る。
「ブァァーーー……」霞の体が凄い勢いで宙に浮上する。高さ6M付近の宙空でそのまま静止。
監視人『何事だ!?』
男C『分ッかんねー、コイツ、急に浮き上がりやがった!』
男B「…」
男A『防衛本能という奴ではないのか?』
男C『メンドクセーーーなぁオイ!とっととヤっちまおーぜ!!』
ダンッ…!男Cが素晴らしい跳躍力で霞の頭上近くまで飛び上がる。
男C「ひャっはァ〜ッ♪これで、ジ・エンドだァ〜!!」
監視人『待て、…早まるな!様子が変だ!!』
男Cが両手を組み、霞の顔面に渾身のハンマーパンチを振り下ろした瞬間…男Cの全身が捻れた!
「ゴキゴキャゴキャッ!!」
男C「ウギィャアあぁアーーー!!!」
ドサッ…男Cのグチャグチャに捻れた血まみれの体が乾いた音を立てて地面に落ちた。



19 :†反撃†:2005/05/16(月) 22:19:33 ID:ApD3xHkn
辺りがシーンと静まり返る…。男Aがゴクリ、と生唾を飲み込む。
監視人『生命反応消失…死んだ。』
男A『な、なにが…起きた?』
男B「…」
6Mもの高さを、仰向け状態のまま浮遊する霞の周囲を、気圧の渦が超高速で回転していた。
男B「…無意識に能力を解放して、自己を防衛している…」
男A「な…何だと?そんな事…出来る能力者がいるわけが…」
男B「目の前にいる」
監視人『迂闊に手を出すな…方法を考えて始末するんだ。』
宙に浮遊する霞の周囲を、超高速で振動する気圧の刃が強固に取り囲んでいる。
監視人『…レーザーを使え…』
男B「…」
男A『なるほどな…、俺の出番というわけだ。』
男Aが左手に巻かれた包帯を取ると、掌の中心に黒い小さな穴が開いていた。
彼の手の甲には照準機の様な異様な模様が描かれている。男Aが霞に向けて手をかざす。
男A「コォォォオオ…」
男Aの全身が眩しく発光、男の左手に流れて光が集まり、掌は一際輝きを増した。
男A『照準セット、誤差無し。…レーザーの充電…完了!』



20 :†反撃†:2005/05/16(月) 22:19:58 ID:ApD3xHkn
監視人『よし、心臓を狙って撃て!発射!!』
ズドン…!男Aの腹部が破裂、男Aは大量の血や臓器を噴出して倒れた。レーザー不発のまま絶命。
監視人『…っ!?』
男B「お前の負けだ。」
監視人「な…貴様、何者だ…!!」
テレパス応答が無い時点で気付くべきだった。男Bが偽物だという事に。
男B「答える義務など無い、どのみちお前はすぐ死ぬ」
キュィィン…監視人が望遠眼の倍率を最大限に上げる、男Bを拡大視、ピピピ…サーチ機能で分析。
監視人「貴様…豪か!!」
豪「遅い!」
次の瞬間、(木の幹を超高速で駆け上り、)監視人の眼前に豪の姿が現れる。
監視人「貴様…テレポーターか!!」
ドンッ…!監視人の腹部が破裂する。高い木の上から直滑降、頭から真っ逆さまに落ちる監視人。
グシャッ…!監視人の頭部が砕け散り、勝負がついた。
豪「テレポーション?違うな…超高速移動だ。瞬間移動など出来る奴はいないよ…」
豪の両肩には鋭利な角の着いたショルダーパッドが装着されており、
これと超高速移動術を併用する事で攻撃力を倍化させていた。
豪の超高速突進(ショルダーチャージ)が炸裂すれば、敵はひとたまりもない。
豪が敵のベレー帽をわざと目深に被ってたのは、敵に正体を見破られない為だった。



21 :†誓約†:2005/05/16(月) 22:20:59 ID:ApD3xHkn
霞の体が浮遊力を失い、地面に落下してきた。どうやら能力を使いきったらしい。
ガシッ…!豪が高速移動して、そのまま霞の体をガッシリとキャッチした。

豪「霞…良く頑張ってくれたな…」
気を失ったまま寝ている霞に優しく語りかける…豪の口元には微かな笑みが浮かんでいた。
豪「まだ、俺達は終わりじゃない…生き残ろう…戦って…勝とう…!」



22 :◆yO06Z/4s8A :2005/05/16(月) 22:22:18 ID:awxSJ6cX
とりあえず今回はここまでです。
ではまた明日お会いしましょう…ノシ

23 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/16(月) 22:36:22 ID:xdsH/wJU
あほか。勘弁してくださいで勘弁できるか。
ほか行け他へ。

そして二度と出てくるな。

24 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/16(月) 23:54:37 ID:imw9nKVA
結構おもしろいなコレ。
また続編書いてくれよw
>23みたい池沼はスルーで構わんぞw

25 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/16(月) 23:57:29 ID:zfXMWteA
>>24
お前も意地の悪い奴だなw

26 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 00:17:47 ID:czsvelMd
一通り読ませて頂きましたが、どうも文章力が足りないですな。
ボキャヴらリーも貧困、まだまだ修行が足りませんなぁ。
小説家になりたいつもりなら、やめた方がいいと思われ。
売れなきゃいつまでたっても貧乏暮らし、いい事ないよ。諦めれ。


でも、まぁ、なんだ・・・テンポはいいし、発想はおもろいとおもた。

27 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 00:22:00 ID:Q4L3EQA8
まあ、なんだ。なにがどうロマネスクなのやら、ということでFA?

28 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 00:50:37 ID:wfO1BFDV
ロマネスクどころか、グロテスクだろコレ?w

29 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 01:19:07 ID:eBXOveBn
そんな事ないよ。これは普通に面白い。正直作者がロマネスクを
意味分かってて使ってるのかだけは疑問だけど、戦闘の描写も
いい具合にハードだし、アクションシーンの文章そのものに
登場人物の心のにおいをしみつけている。つまりこれは常的に
二重構造の文章なんだ。かなり高度なテクだよ。

30 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 07:59:52 ID:89zUfHxU
創作文芸版逝けカス

31 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 22:18:18 ID:qbR3ojjK
なかなか面白かった。
でもスレ違いだから、ちゃんと別スレ立てて連載して下さいね。
楽しみに待ってるよ!(*^∇’*)


32 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/17(火) 22:22:52 ID:ABVgwDjH
あのー、質問なんですけど、ライトノベルの宣伝で見かける○○ファンタジーってやつの、違いがわかりません。
ロマネスクファンタジー
ハートフルファンタジー
ピカレスクファンタジー
ゴシックファンタジー
リリカルファンタジー
ノワールファンタジー
などなど・・・・・

みなさんはちゃんと分類して読んでいるんでしょーか?

33 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:06:26 ID:UpjzFVDj
新スレ完成!
移転しました!これからも応援宜しく!!!!!
  ↓

http://book3.2ch.net/test/read.cgi/bun/1116338791/



34 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:08:33 ID:GHFWe7Cc
>>33
まあ謝っとけ

35 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:10:27 ID:UpjzFVDj
ほい。m(_)m

36 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:13:28 ID:PEdtrSlP
>>35
絵文字で謝ったつもりになってもらっては困るのだが。オマエ
ごめんなさいとかすみませんとか知ってるのかと。普通に
見ていて悲しくなってきたぞ。

37 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:22:54 ID:GHFWe7Cc
しょうがない。気違いだからな。

38 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:39:13 ID:PEdtrSlP
俺はむしろ釣られたのか。orz

で、誰が削除依頼を出すのかしら。

39 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 00:45:09 ID:mJMWsZo+
>>38
いつもの人がもう出してるよw
ただし、こんなスレでもある程度のレスがつけば削除されない可能性もあるからな。
おまいらも即死させたかったらご親切にレスつけるのやめときなww

最後におれもなー(ゲラ

40 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 02:49:50 ID:XzpjJ1gu
こーゆー小説連載してるのって頭逝かれてるんじゃねーの?

41 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 04:08:20 ID:ayWNlK99
まぁ、まともな精神じゃないわな。

42 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 04:50:28 ID:tuGmRt7B
続編まだかな?

43 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 09:51:35 ID:RutYaPS3
>ロマネスクファンタジー
西洋伝記ファンタジー。日本伝記はジャパネスクと呼ばれる

>ハートフルファンタジー
性善説に基づくファンタジー。血を見せるのは厳禁

>ピカレスクファンタジー
悪漢がのし上がり幸せになったり不幸になるファンタジー

>ゴシックファンタジー
ゴシック体で書かれたファンタジー。類:明朝ファンタジー

>リリカルファンタジー
人と人の交流とそこに発する感情に重きを置くファンタジー

>ノワールファンタジー
人の悪い面が強調されたファンタジー

44 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/18(水) 10:49:05 ID:5+Uw2+Iy
>>ゴシックファンタジー
>ゴシック体で書かれたファンタジー。類:明朝ファンタジー

激ラロスw

45 :イラストに騙された名無しさん:2005/05/21(土) 00:37:05 ID:FcBWxJXu
あっちのスレでは続編希望の声が出てるみたいだが。
このストーリーって、いわばノワールファンタジーに当たるのかな?

46 :名無し物書き@推敲中?:2005/05/27(金) 23:46:58
最下層ハンター参上!!

また、他所の板から流れついたのか……。

それはそうと、
「私はマメ柴に恋をしたチャウチャウ……」
ってなフレーズは如何で消火?

あぁ、相変わらずセンスがねー。(ハァ……



47 :名無し物書き@推敲中?:2005/05/28(土) 06:53:55

    l'´ ̄`l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`l
    |   | u                |
    |   |     ヽ      /       | 
     |  :J |   ●  ヽ----/   ●  |
...   |   |         ヽ  /       | 
.    |   |           ヽ/       |
.     |   |                J   |  
..   |   |                      |
    |  \               __    ト、
   ミ    \  ,.ミ'´ ̄ ̄``    `ヽ、| |
((  ミ   ミ  \'         、    ヽ|          力
   ミ、  ミ    \           i.     ゙、           勹
   |   ミ、 ,'                l
    L.___|_ l                l {    -─- 、
      |    l    -、         ヽ   ,. '´       ヽ
     |     !       ヽ         ヽ ,.'        ,、  ヽ
    ./´ ̄`V      ,ヽ、          ,' ,'  ; ,.  ,: , ハ :, , i
    / 、  |      /  、`ー     ノ! ; : ; /_'/./_/  Li_l  !
   ./   i   |       /   ヽ   ヽ 〃 /  | ;:「 ____...    リjリ
   !.     !     /     ヽ   {{ / (`| il| __..   ` ̄lノ i Σ
   `ー‐ゝ、 '    /      ヽ___,.-‐'"⌒゙| !| °,,,  ,  ̄/,: ハ
       `ー--‐'     ,. -‐'"´     リi从_   、 '''ノ_:_ノ ヽ
   力          /"ー─------<二/  ´ヽ、-<r"/,ー、 丿
     勹      { 〈                )、 Y  `ゝ(_/_/./'
             } `ー----------─一--‐'´ ̄´


48 :名無し物書き@推敲中?:2005/05/28(土) 17:01:15
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 これを見ると今年の受験に落ちます。
これを今から1時間以内に3回他スレにコピペすれば100%、受かります。
貼らないと
落  ち  ま  す

49 :名無し物書き@推敲中?:2005/06/09(木) 00:15:54
ほしゅ

50 :橋の下:2005/06/10(金) 23:28:42

橋の下に竜が居る。

毎週街中の石造りの橋のたもとに浮かぶ死体。骸に集うは警官の群。
少年は知っている。橋の下の下水口、ずうるりと入る黒長いもの。
鱗だ。棘だ。角だ。目玉だ。あの黒い穴は竜の巣だ。
逡巡する少年の背中を押したのは、

金髪碧眼の美少年。

二人で入る闇の中。雫、水音、響き、騒めき。鼠に驚き転ぶ少年。笑い助ける美少年。
齧る乾パン。揺らめくランタン。待たしても見たあの印。此処は一体どの穴だ?
湿る側壁。粘る汚水。うねる水路。雷の如き声が応える。

汝等は既に腹の中。我の滋養に成り果てぬ。

狭くなる、締め付ける、痛くなる、蠕動し迫り来る狂気の闇の中で、

あざ笑う美少年。
汝は、我を『害悪の竜』と知っての事か?
振り向けば、
白金色にうねるモノ。裂け目の如く開く口蓋。闇に浮かぶ蒼い巨眼。瞬間、
走り抜ける蒼い火炎。

気が付けば、炭化した巨大両生類の頭。振り向けば夕闇の空。
怪物の頭は塵と砕ける。天を見上げた。ああ、早く夕餉に帰らねば。その赤紫の彼方より、

とけけけけけけとあざ笑う声。

51 :教会の中:2005/06/11(土) 00:42:10

告解室に男が二人。禿の親父と神父様。

親父が言う。昨日の夜は呑んでいた。だからあれは幻だろう。
川辺のベンチ。ほろ酔い気分で当る夜風。水面に踊る影二つ。小さな影と大きな影。
小さな影から人の声。麦藁帽子の案山子の様。大きな影はまるで羽虫。
眺める親父の肩上に、靴より長い鉤の爪。蟲の如き細面の竜。
眼を塞げ口を噤め破らば汝の血を抜くぞ。

何も語らぬ神父様。やがて語るは影の話。同じ光景、同じ言葉。同じ脅し。神父の告解。

云うたな。

告解室が軋み出す。親父の皮がぼろりと落ちる。この男も云うたのだ。
壁の向こうに伸びあがるは、羽虫の竜の薄い羽。

云うたならば、抜いてやろう。

告解室の壁が飛び、其処に有るのは、
奇妙な文様の大怪剣。貫かれるは竜の頭。何故だ。何故お前が其処に居る。

鍔広麦藁帽子の男。白髪、緑眼、麻の外套。突き立つ怪剣の上に立つは案山子の如し。
意趣返しだ、昨晩のお前の幻のな。

鞄を一振り。異装は鞄中に消ゆ。感謝する神父をよぎり、扉を抜け、
白髪の男は夕闇の雑踏へ。

52 :名無し物書き@推敲中?:2005/06/16(木) 15:33:04
>>50-51
面白い

53 :名無し物書き@推敲中?:2005/06/19(日) 17:08:59
age

54 :古城の庭:2005/06/26(日) 23:18:19

空から人が降って来る。喰い散らかされた人が降る。

刑事は古城の庭に立つ。
ぐるりと見回す男の視線。
城門。城壁。尖塔。石壁。枯蔦。窓枠。軒先。人影。
尖塔に立つ人影。長い金髪、ローマ人の様な白衣。
両腕を広げ天を仰ぐ。袖は白銀の翼膜となり─────────曇空に消えた。

幻か。化物か。あれが事件の元凶か。思わず走る刑事の脚。
朽ちた扉を抜け、崩れた階段を登り、屋根裏部屋に入り、窓を蹴破り、城の屋根へ。
其処に居たのは鍔広麦藁帽子の男。

何をしている。
─────高みにのさばる増長めを、引きずり降ろそうかと思いまして。

上空の轟音。青白く輝く天蓋。降りしきる蒼い炎の雨。
男の横の鞄が開く。取り出したるは人の背丈の大怪剣。柄に鋼縄が二本。
天に向い構え放つ。小さな轟音。垂れた鋼縄が二本揺れる。
─────皆々様、ご協力感謝致します。

楼上に、樹冠に、窓からも、城門からも、遥か彼方の山向こうまで、
犇めき合うのは異形共。大あり小あり、貴人や奇人や鬼神までも。
号令の元一斉に鋼縄を引く。張り詰める縄。抵抗する天蓋はやがて割れ、

堕ちて来たのは、黒鋼の巨竜。
古城の庭園に横たわり、その身に群れる異形共。ハンマー、バール、スパナ、鋸。
分解される巨竜の身体。やがて異形も巨竜も沈み行く。地の底深く、住処へと。
─────人の口の端に登るは結構。いずれ真に値わぬが故。

刑事の前に残るのは、まるで大地の痘痕の如き小塚。

55 :プロローグ:2005/06/27(月) 00:05:34

かの竜。

白金色の滑らかな皮膚。細く長くうねる身体。
触手ともつかぬ指。蝙蝠翼ともとれる掌。巨大な錨型の頭部には、蒼く睨む巨大な目玉。
吐くは燐光の如き蒼炎。闇に揺らめき、星空を飛び、竜の頭を消し炭に変え。
余人曰く、『害悪の竜』、『自在なる竜』、『竜喰い竜』。
その姿は枯れ枝の如く、はたまた亡霊の如く。

その名は『ゲレイル』


かの男。

鍔広麦藁帽子の男。白い髪、切れ長の緑眼。麻の外套にペンタグラム。
携えるのは大怪剣。人の背丈程の長さ。奇怪な文様。柄の端から鋼縄二本、短剣が連なる。
突き立てる大怪剣に立つ姿は面妖なる案山子の如し。
その怪剣を触れずに操り、軽々と投げ、はたまた乗りて宙を舞い。
職業、魔術師。大怪剣の銘は『レストリクター』

その名は『ハロルド』、氏は『レイニス』


1920年代、悪夢の狭間の安寧にまどろむ闇の国々。
鉄城が大洋を渡ろうが、鉄翼が峰上を越えようが、常に居るのはあちら側。
竜、魔術師、人、あちら側の方々、その他大勢。五綾の組紐の物語。

欧羅巴、その語の源が『暗き地』なれば────────────

56 :スロスロマン ◆BmAgfIyn7Y :2005/07/02(土) 21:06:43
ググッテみたらココが出てきたぜ♪
すろろろ〜〜〜〜〜ん♪
相変わらず小説書いてんのな。。。
スロ板じゃ読まれんわなw
あいつらスロットバカだからw
あ、俺もだw♪


57 :寒村の怪:2005/07/12(火) 00:24:54

彼方に広がる麦畑。木陰のバス停、ベンチに佇む少女が一人。

陽炎の向うに案山子の幻。ぼうと見つめるその傍らに、現れ出づるは鍔広麦藁帽子の男。


長患いの少女の姉。医者も牧師も夫も親も、異様な姿に見捨て行き。
腹に水腫。並ぶ潰瘍。それは何かの歯型の如く。
ようやく見つけた魔術師は、腹を眺め、水を抜き、問診し、薬を与え。
お前は医者か魔術師か。藪な医者なら貴様は要らぬ。怒る少女に追われる男。

木陰で一人佇む少女。眼に涙。
そこに鶏泥棒を追う老人。雄叫びがなりて立ち去り行く。幹の上から鶏の声。
金髪碧眼白衣の男。長髪の括り目が風にたなびく。少女の声が湧き出る刹那、塞ぐ掌。
逆様に釣り下がる男。遠のく老人の声。放すと同時に言葉の嵐。男も負けじと口合戦。
お前は何故此処に居る。声の詰まる少女の喉。口の端を上げる男。
邪魔をしたな。瞬きの間、樹を駆け上がり消える男。樹冠から吹き抜ける風。

迫る夕闇。土手に歩むは麦藁帽子。独り言の其の背中、夜空に浮かぶ巨大な瞳。
ことりと路傍に置去られるは、ペンタグラムの刻む石。

顕微鏡を覗く男。戸口に凭れ睨む少女。少女の不信に男は答える。
ならばおいとま致しましょう。荷物を纏め、窓を飛び降り、闇夜の森へと走り去り。

58 :寒村の怪:2005/07/17(日) 22:12:20
蟲の声。夜鷹の声。見守る少女。うなされる姉。夜鷹の声が一段と────
揺れる家屋。轟音。咆哮。明るい窓外に少女が見たのは、

御伽噺のかの毒竜。頭は狼の如く、胴は七面鳥如く、細鱗の肌に魚の鰭翼。
小川を挟み、土手にうねりて此方を睨む。顎を開き頚を伸ばし───届かぬ噛撃。

壁が有る。不可視の壁。土手にほつほつ立ち並ぶのは、ペンタグラムの刻む石。
竜が唸る。足掻く。吼える。叩く。火を噴く。地が震え、ことりと倒れるペンタグラム。
壁が消えた。伸び迫る毒竜の顎。喰われる─────

滴りの音。顔を上げる。窓枠一杯の毒竜の頭。其の眉間に、一筋の深い傷。
錆色の液体。目を剥き、毒竜は彼方を見据える。一声上げて飛び立つ毒竜。闇宙に溶けた。
呆ける少女。身を起こす姉。駆け寄る少女。姉の腹から、竜の歯型が消えていた。


漆黒の水面。月の光影。逆光に、鍔広麦藁帽子の影。其の姿は案山子の如し。
湖中の声。何故此処と断じたか。
湖上の声。かの腹水は沼の水。止水珪藻の混じる淡水。そんな物は此処しかない。
水面に突き立つ大怪剣。震える剣身。漆黒の波紋。

生霊憑きにて獲物狩り。ものぐさ竜よ、疾々出でよ。臆病者で無ければな。
ほざけ。 隆起する月影。飛沫。ぬらぬらと揺らめく長い頚。

大怪剣の突き立つは、怒れる毒竜の皺寄る眉間。

59 :寒村の怪:2005/07/24(日) 22:33:23
少女は走る。あれだ。あの男だ。あの男の仕業に違いない。
ひた走る夜道。暗い藪。其の中から、金髪碧眼白衣の男。止まらぬ、ぶつかる────
ひょいと身軽にかわす男。地べたに滑る少女の身体。

唸る火炎。しなる長尾。されど届かず、されど効かず。宙を舞う大怪剣。
大怪剣の柄に乗り闇夜を飛ぶは鍔広麦藁帽子の男。其の姿は奇怪な案山子の如し。
貴様魔術師、この我輩を弄するか。鰭翼を広げ飛び上がる竜。其の身体を剣が貫く。
弄しておらぬ、謀るのみぞ。汝等を屠るが我が命なれば────

共走る夜道。木々を縫う白衣。男の語る昔話。森を抜け、夜の麦畑。

竜が一匹。魔術師一人。害悪成すかの竜を、知略を絞り屠る魔術師。
其の身は焼き尽くし、骨は粉砕し、心臓は灰に変え、全てを母なる海へと流し。
されど竜は蘇る。一滴の血跡より、魔術師の身を蝕み、骨を曲げ、心臓を創り変え。
最後の手紙で息子を呼ぶ。竜に変じる魔術師に、高らかなる息子の言葉。
汝が名は『ゲレイル』。古に於ける恐怖の意。貴殿にこの名を与え給う。証はこの剣に刻む。
以来、竜は名に縛られ、魔術師の子孫は竜に縛られ。
                                      ────では、その竜は?
森端から飛び出す鍔広麦藁帽子の男。森の樹幹から伸びる長尾。
そのまま男に叩き付けられ、更に火の壁。森から出づるはかの毒竜。
馬鹿め。人が竜を屠ろうなどと千歳早いと思い知れ。こちらを向く毒竜の瞳。
白衣の男がいつからか消えた。少女の背後に一本の枯れ木。
喰らい損ねた女の血筋か。喰い足りぬが前菜なれば─────伸びる長頚。

叫ぶ少女。見開く瞳。刺害音。血飛沫。

60 :寒村の怪:2005/07/24(日) 23:32:57
停止した毒竜の頭。口蓋から生えた枯枝。頭上からとけけけけけけけけけけとあざ笑う声。
馬鹿め。臆病者が人を喰らうなど八百万早いと心臓に刻め。
頭上に揺らめく蒼い巨眼。錨型の頭部。月色の枯れ木の如き胴が揺らめく。

最も、心臓面の刻印は自ら認む事になろうがな。
麦畑の破壊痕から、宙返りして飛び出す魔術師。大怪剣の柄に乗る。
火炎蜥蜴の革糸刺繍、とろ火に敵わぬと思うたか。

白む空。揺らめく害悪の竜。慄く毒竜。立ち尽くす魔術師。
蒼い火炎。蒼い火の海。頭上に飛ぶ悪竜と魔術師。天を仰ぐ毒竜。────そして、

      天蓋より落ちる破竜の鉄槌。

力無く右足が折れ、崩折れる毒竜。貫かれた腹の下に魔術師と悪竜。
悪竜がとぐろを解き、魔術師が大怪剣を薙ぎ振るう。散る血飛沫。残らぬ血痕。
大怪剣の先に毒竜の心臓。汝が名は死者の剣に刻む。害悪の竜の名に於いて。
蒼い炎に包まれる心臓。ぼろりと崩れ、一握の灰となり、風に消ゆ。
暁の陽光。黒山の死骸。奇怪な案山子。蒼い眼の枯木。光が包むシルエット。
やがて広がるは荒らされた麦畑のみ。
闇夜の怪異は陽光に消えた。


駅に鍔広麦藁帽子の男。蒸気機関車が入ってくる。呼び止めるのは少女の声。
息堰切らせて何か云う。詫びを云おうと、礼を云おうと。噴射される蒸気。車掌の笛音。
お嬢さん、端境者に礼など要らぬ。事も無しなら、それでいい。
旋風。消える男。探す少女。汽車は既に彼方へと─────

黒煙立てる汽車の屋根上に、
ヒマそうな蒼い巨眼と、寝転ぶ鍔広麦藁帽子。

次に待てる怪異は何か。神も知らざる運命の由。

61 :名無し物書き@推敲中?:2005/08/04(木) 00:02:03
age

62 :末席の車窓:2005/08/07(日) 23:57:43
鞄を転がす掏りの男。辺りを見回す目線の先。ひょいと座席の向うに隠れた。

黒犬が居る。

駅のホームで掠めた鞄。業突く張りそな老人より、業突く張りな男の手へ。
やたらと重い。持てぬ、担げぬ、引きずるか。そんな時に最後尾から、黒犬一匹。
席に座って犬を眺める。紳士に目を向け、淑女鼻を鳴らし、そろりそろりと歩み来る。
犬と眼が合う其の刹那、

犬が笑った。
牙を剥き、口は裂け、瞳はまるで皿の如し、其の輝きは電灯の如し。

席を立ちて前車両へ。付いて来る。人込を抜け、車掌を追い越し。何れの誰も見咎めぬ。
見えておらぬか。と、止まる黒犬。客に顔向け鼻を鳴らす。頭を撫でた。飼主か?
再び犬が。一計を案じ降車口へ。犬が来た。重い鞄を振り上げて─────叩き落す。
落ちる黒犬。邪魔は消えた。はてさて座席に、とその目線に黒い影。
追ってくる。車窓の外を。車内を逃げる。前車両へ。未だ見える。最前列。後は機関部───

犬が消えた。連結部で倒れこむ。一息ついて気付くには─────鞄が無い。
お返しいただきますよ。見ると鍔広麦藁帽子の男。手には鞄。宙に投げる。
受け取るのはあの黒犬。男の横を過ぎる刹那、にんまりと笑う。眼を皿の様にしながら。
屋根へ上がりてとんぼ返り、爆発。黒犬は消え、後に残るは硫黄の臭い。


鍔広麦藁帽子の男が云う。

鞄の中身は人の寿命。魔王の鞄を掏ろうとは、あんたもよくよく運が悪い。

63 :名無し物書き@推敲中?:2005/08/08(月) 04:20:25
いいね、いい感じだね

64 :名無し物書き@推敲中?:2005/08/19(金) 17:03:02
age

65 :名無し物書き@推敲中?:2005/08/29(月) 00:54:14
sage

66 :黒煙の森:2005/09/05(月) 19:28:33

煙たなびく工場地帯。煙突を睨む少女が一人。


夜な夜な起こる殺人事件。燐光に焼かれる夜行人。
夜な夜な起こる火炎地獄。灰燼と化す集合住宅。
少女は叫ぶ。ワームの仕業だ。煙突を指す。其処に居るぞ。然れども余人には見得ぬ。
訴える声。判らぬか。煤煙を吸い恍惚とする長虫の姿が。硫黄の火を噴く化物が。
耳を貸すものは無く、好奇の眼か、避ける視線か。ならば。

私が殺す。あの長虫は私が殺す。我が家族の仇なのだから。

銃を手に取り、爆弾を握り締め、顔を覆い、密やかに工場の屋根の上へ。
煙突の森林。鉄骨の横枝。黒煙の樹冠。金網床の階段に蹲る。
昼なのに暗い空。揺らぐ日輪。そして目前に、鍔広麦藁帽子の人影。

何をしておいでですか?

応える少女。長虫を殺す為だ。お前こそ何者だ。
応える鍔広麦藁帽子。ワーム殺しを頼まれた、しがない魔術師に御座います。
叫ぶ少女。出て行け。あれを殺すのは私だ。あれは私の獲物だ。私の物だ。
近付く鍔広麦藁帽子。──────役不足、ですよ。

散弾銃もダイナマイトも、ワーム相手に役にも立たぬ。そのまま奴に挑もうが────
──────屍一つ、増えるのみ。

否定する少女。振りあがる銃口。其の喉元に、背丈程もの大怪剣。
お帰りなさい。無駄死にこそ忌むべきが故。

67 :名無し物書き@推敲中?:2005/09/16(金) 22:50:49
a

68 :名無し物書き@推敲中?:2005/10/01(土) 22:11:54
n

69 :名無し物書き@推敲中?:2005/10/16(日) 22:58:21
q

70 :名無し物書き@推敲中?:2005/11/03(木) 23:16:03
d

71 :名無し物書き@推敲中?:2005/11/16(水) 00:16:26


72 :名無し物書き@推敲中?:2005/11/29(火) 00:15:32


73 :名無し物書き@推敲中?:2005/12/30(金) 01:48:27
ll

74 :名無し物書き@推敲中?:2006/01/19(木) 01:52:34
k

75 :名無し物書き@推敲中?:2006/03/18(土) 14:07:06
Romanesque

76 :名無し物書き@推敲中?:2006/04/07(金) 17:23:59
ファンタジー映画が嫌いな人→→→→→→→→→→→
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/movie/1135752798/

77 :名無し物書き@推敲中?:2006/04/25(火) 03:15:16
er

78 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/11(木) 02:43:01
fm

79 :黒煙の森:2006/05/14(日) 02:14:34
なすすべも無き少女。只苦しみ嘆く少女。
無駄死にか。我が闘いは無駄死にか。全てを拒み、全てを奉げた我が道程は芥と同じか。
無駄ではない。無駄ではない。それでも無駄と云うならば──────

全てを此処で終わらせる。


酒場にて黒髭の男が語る。
あの娘は、ワームの住処を知っている。何で襲わないかって?
そりゃああんた怖いからさ!娘のあの格好だって、傾いて遊んでいるだけだ。


遊びではない。遊びではない。あの長虫は私が殺す。
古い古い建物の群。灰色の閉鎖炭鉱。密集団地の中心に、地の底までも巨大な縦穴。
階段を降り、鋼縄を伝い、立ち降りた空中広場で少女は叫ぶ。
────現れ出でよ我が仇。家族の最後の生き残り、お前の首級を上げに来た。
────疾く疾く出でよ長虫よ。怯えたか、臆したか────

────臆するは汝であろうが。我が古井戸の最後の守役。

80 :黒煙の森:2006/05/14(日) 03:25:01
穴は闇。全て闇。生々しい風に揺れる儚きランプ。
────ああ臆してはおらぬのか。ならば良かろう、お前は我を捕まえた。
────ならば次は、汝が鬼だな。

窓が揺れた。外を見る。廃炭鉱から巨大な爆炎。騒ぐ諸人。

電柱に立つ鍔広麦藁帽子の男。外套の中にかの少女。
爆炎を挟む電柱より────餌を寄越せ。娘を寄越せ。寄越さば汝も焼いてやろう。
男の外套より取り出したるは、奇妙な文様の大怪剣。
出来ぬ事を幾度も語るか、みずぼらしい長虫殿。
黒長い針剛毛。毒々しい紅斑紋。か細く長い脚の群。その姿は百足の如く、毛虫の如く。
深海魚の如き面が、黄緑色の火焔を溜める。

炎が飛ぶ。煙が走る。電線を伝い硫黄の煙を吐く姿は汽車の如し。
その鼻先には麦藁帽子の男。大怪剣の柄に乗り、その姿は面妖なる案山子の如し。

毒炎を飛び、当身を避け、顎を防ぎ────更に襲う百千の脚。
愚か者め、我が体が只長いだけと思うたか。
取り落とす少女の体。脚に弾かれ、大怪剣が宙を舞う。
   ──────少女の身体は、街末の森へ。

81 :黒煙の森:2006/05/20(土) 02:04:09
枯葉の山にて気付く少女。其処は森。木々と下生と、炭柱と礎石と─────苔むした古井戸。
──────この古井戸で仕舞いとは、何と気の利いた事であろうか。
醜き長虫が舞い降りる。古井戸の釣瓶に凭れ歯を剥き笑う。

其処は、長虫の封じられた古井戸。そして少女の家族の残影。
あの長虫を屠る為、倒す為、日々少女が暗い勇気を培いし箱庭。
────────消し炭にかの如く拘るとは、ヒトなる蟲は面妖な事よ。
千万の脚がうねり、礎石を弾く。炭柱を砕く。長虫の毒炎に舞い落ちる木々の枯葉。
カラカラと嘲笑う深海魚の如き面。

銃声。長虫の額に一筋の傷。怒りに燃える少女の涙。
──────良かろう、我が贄となりて死ね。


長虫の体躯が伸び、大顎の閉じる音。

82 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 02:11:48
で、どのへんがロマネスクなの?

83 :黒煙の森:2006/05/20(土) 02:46:07
少女の目前にひれ伏す長虫。長虫の鼻腔に刺さる爪。
偉そうに抜かすモノだな、臆病者のワーム殿。
見れば樹冠に白い人影。金髪碧眼白衣の男。とけけけけけけけけけと嘲笑う声。

喚く長虫に語る男。我の名は害悪の竜。かの戦より逃げおおせども、我が眼は汝を捕らえたり。
長滑金髪四天に伸びて、現れ出ずるは蒼き邪眼。恐顎に燃ゆるは燐光蒼炎。
炎が溢れ森を走り、

断たれ消し飛ぶ長虫の胴。

煙なびかせ逃げる長虫。廃工場の煙突に登り怯え見回す。
見れば向かいの煙突に、鍔広麦藁帽子の男。 なあに、身体は丈夫な方でな。
更なる向かいの煙突に、月色凶眼害悪の竜。 毛虫の肉は口に合わぬ、喰えぬ芥は灰となれ。
虚空に陣描く大怪剣。蒼炎揺らめく竜の顎。そして哀れな長虫は、

     千と刻まれ灰となる。

灰に突き立つ大怪剣。汝が名は死者の剣に刻む。害悪の竜の名に於いて。
哀れな灰は風に巻かれ、風は紅き夕日に消え。

84 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 03:07:08
少女は一人バス停に佇む。ベンチの向うに鍔広麦藁帽子の男。
─────何故、生れ育った街を離れる。
家も無く、家族も無く、友も無きこの街に、今更居れるはずもない。
─────それで汝は満足か。
それで、構わぬ。この街は、もう私の街ではない。

古びたバスが扉を開く。振り向きもせず乗り込む少女。扉が閉じ、出発する。

カーブを曲がる直前に、一瞬バス停を返り見る少女。只立ち尽くす錆びたバス停と、
     誰も居ないベンチが一つ。


次に待てる怪異は何か。神も知らざる運命の由。

85 :明るい家:2006/05/20(土) 03:50:55
夕食を摂り、用事を済ませ、寝巻きに着替え、寝台に伏す。然れども、外は明るい。
今夜も若者は眠れない。

若者の村での冬至の祭。
選ばれし者が、協会の丘で火の付いた円盤を空へ投げる。
其れは狭い村での栄光。美味い飯、いい女、何より宴会で上座の中心。
それはホンの出来心。少しうらやましくなって、翌夜の丑三つ時、祭の後のあの丘で、
一人で炎盤を投げてみた。

それ以来、何時になっても太陽がまた昇る。沈む夕日と登る朝日。
何処へ行っても同じ事。只余人に聞いた限りは─────太陽一つ、若者に付いて来ている。
若者だけが何時も昼。また登り、また登り。何時が昼か、何時が夜か。
やがて身体は疲れきり、精神は蝕まれ。そんな時、前庭に─────鍔広麦藁帽子の男。

庭のオークの樹に生える、ヤドリギを一本欲しいという。梯子を登りくれてやる。
鍔広麦藁帽子の男、枝を切り、繋いでしごき、見るまに出来るは大弓一つ。
丁度天中に太陽一つ。帽子の男が鞄を開き、入る筈も無い大怪剣を引きずり出す。
大怪剣を弓につがえ、天中の太陽へ引き絞る。

放たれる黒金の大矢。天空へ延びる鉄縄。暫らくして、太陽から轟音。
途端に太陽が陰り、闇が訪れ、星が現れ。鉄縄を引くと、天から何かが落ちてくる。
庭の畑に落ちてきたのは、真っ黒焦げのあの円盤。問う若者に応える男。

────太陽二つも投げるから、まがいものが出来るんですよ。
円盤は男が引き取るという。まがいものを始末するのは、本物に頼むのが道理との事。


翌々日の新聞に、水星軌道内に新たな星『バルカン』を発見との記事。

だがそれ以降、バルカンの輝きが望遠鏡に映った事は無いと云う。

86 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/20(土) 04:22:24
>>82
書いてるやつの脳内が

87 :畑の女王:2006/05/20(土) 05:04:15
畑を逃げる少女の前に、大きな女が舞い降りる。
魔女の様な鍔広帽子、チェックのケープに派手なスカート。帽子に付いた鈴が鳴る。

────麦の穂に、傷を付けたな
遥か彼方の案山子が問う。・・・汝が名は何か?
────我が名は黄色い肌のソフィ、木偶の坊は黙っておれ
話す内に消える少女。少女を追い、畑を跳ぶ大女。

麦藁山に隠れる少女に、突き立てられる三叉熊手。
────麦の穂の傷は、血をもて償え
また逃げる少女。また問う案山子。・・・何故お前は動き回れる?
────我が畑の守護者である故 ・・・何故お前が守護者なのか?
────そうであると決められたからだ
あちらで悲鳴。────掛かったな  にやりと笑う大女。

虎挟みに捕まる少女。────この畑の守護者として、汝が血をもって戒めとする
舞い降りる大女。謝る少女。ごめんなさい、ごめんなさい、私のせいで、そんなふうに。
────これが古より我が役目、何も変らぬ、さあ早々に
・・・嘘をつけ、汝に名と役目を与えたのは誰だ?

88 :畑の女王:2006/05/20(土) 05:05:18

案山子の言葉。大女の眼に浮かぶ、己を相手に古びた衣装で戯れる少女の笑顔。
『おばあちゃんが云ってたよ、畑を守ってるのはソフィーだって』


お前は誰だ。少女に問う。お前も誰だ。案山子に問う。何故案山子に言葉が有るか。
もしやお前が本当の畑荒らしか。畑を飛び、案山子を襲う大女。
案山子が笑う。邪眼が開き、口が裂け、燐光が迸り、燃えながら麦穂に落ちる大女。
────竜か 応える竜。・・・如何にも、黄色い麦藁の案山子女よ。
大女の影が燃落ち、後に残るは古びた衣装の古案山子。


既に夜。街灯りの方から少女を探す声。少女を一瞥しにやりと笑う奇怪な竜。

満月が出たと思いきや、怪竜の姿は夜空に溶けた。

89 :幕間:2006/05/22(月) 01:42:11
昼下がり。切妻屋根の並ぶ街、裏路地に娘が一人。石畳の裏路地に、足音二つ。
急いで歩む娘の背後、足音二つ、足音三つ、足音四つ。
駆け足になる娘の背後、足音五つ、足音六つ、足音七つ、 ・・・数え切れぬ足音の群れ。
恐ろしくて後ろが見れぬ。恐ろしくて前すら見えぬ。石に躓くその時に─────

飛び込む胸は金髪碧眼白衣の男。

男の睨みに消える足音。この裏路地は小鬼が沸く。通わぬ方が懸命ですな。
何度も頭を垂れる娘。どれ大通りに抜けるまで、私が後ろを送りましょう。
安堵し任せ歩む娘。後ろは見えぬが男が一人。他愛無き話、心休まる散歩道。
職を聞く娘。男は応えぬ。住まいを聞く娘。男は話さぬ。名を聞く娘。

男の吐息がうなじを過ぎる。──────我の名は、『害悪の竜』
その瞬間に、ちりんとばかり鉄鎖の鳴る音。
後の小路に残るのは、探し戸惑う娘のみ。


カフェの木陰に鍔広麦藁帽子の男。脇の鞄の隙間から、細く儚き鉄縄二本。
樹木の葉陰に隠れるは、裂顎邪眼害悪の竜。月色の竜の喉元に、鈍く輝く大怪剣。
何の真似だ魔術師よ。悪竜の顎が開く。剣が鳴くので引き戻したまで。睨み見上げる男の瞳。
家畜家禽は認めども、人は喰えぬと縛めた筈。ゆらりと煌く死者の剣。
縛めとは解けぬもの。解かばずれ、解かば崩れ。判るならば縛めよ。
カフェの木陰の葉陰から、不快といった鼻息一つ。

やがて男は立ち上がり、葉陰の気配は空中に消え。

次に待てる怪異は何か。神も知らざる運命の由。

90 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/22(月) 14:34:51
sage

91 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/24(水) 01:42:16
スイカ。 ばくばく
烏。
雀。ちゅんちゅん
↓メダカ。
好き。
嫌い。
ちんぽちんぽちんぽぬるぬる
まんこべとべと
クリトリスくりくり
挿入ズコズコ
中折れヒュルヒュル
復活ビンビン
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射精ドピュッピュッピュピュ
絶頂イクイクイクーーーっ
中出し
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92 :北の書架室:2006/05/24(水) 05:33:17

時は1532年、クリスマスの前の週。

ブリテンの国々の空に竜の群れ。いずれも北を目指し去る。
翌週ブリテン及びノルウェー海岸に、奇怪な死体が流れ着く。その数四百。
ある北端の孤島に住まう修道士曰く、竜が殺し合いでもしたのだとの事。
確かにクリスマスの前の週、北の海が薄青色に怪しく光ったとは船乗りの弁。
そして是以後、ブリテンより久しく竜の姿は消え去りぬ。


司書に本を差し出す少女。確認をする司書の男。見れば少女、手には杖。
もしや盲いておられますか。さよう、この方盲いて居られる。代りに応える執事の老人。
盲いていかに読まれるか。私が読んで差し上げるのです。代りに応える執事の老人。
差し出す本を受けとるは、少女で無しに大男。

しからばさらばと去る三人。その去り際に少女が呟く。

他人の心臓が欲しいと思ったことは、有りませぬか。

否める司書に少女が呟く。ならば重畳、ごきげん宜しゅう。
外は嵐。出てゆく三人。ごうと吹いたその後に、轍も無しに掻き消えた。

93 :ただの他人が3だけリライト。もうしないよ、めんどいから。:2006/05/24(水) 11:52:06
「……んっ。はぁ……」
 かすかに苦しみを浮かべた瞳をマコトに向けて、アヤは吐息を漏らす。それまでアヤの唇を塞いでいたマコトの口が離れたからだ。
「アヤ」
 マコトは、そんな彼女のしぐさが少しだけ場違いな気がして、思わず笑みをこぼしていた。
 この、絶望的な状況の中で。
 薄暗い廃墟に二人。闇の中を蠢く敵は三名。マコトが咄嗟に確認しただけでも銃とナイフを携帯していた。
 しかも敵の中にはサイキック、念動力者までいるようだ。あの時、マコトの体が突然予期せぬ方向へ飛ばされたのは他に理由が考えられない。
「マコト」
 感覚を、敵の気配に向けていたマコトへ、アヤが小声で話しかけた。
「ああ、ごめん」
「ううん。私こそ、足手まといなのに……」
「そんなこと、ない。絶対に」
 アヤのテレパスが味方の反応を感知できなくなってしばらく経った。恐らくサキとハクは……。
 カスミが増援を連れてくるまで。とマコトは考えていたが、どうやら希望的予想はパラレルワールドに移行したらしい。
 元々、未来予測などマコトにはムリな話だったのだが。

94 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/24(水) 14:48:53
スイカ。 ばくばく
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雀。ちゅんちゅん
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95 :真夜中の競馬:2006/05/25(木) 02:37:45
その馬は、嵐の馬。
夜の湖水に消えた牝馬。嵐の夜に帰った牝馬。その腹より生まれた牡馬。驚く程の暴れ馬。
長じて競馬の雄となる。嘶けば雨となり、嵐に乗って他馬を追い抜く。
年月は過ぎ、栄光は過ぎ去り、老馬が一頭。

夜な夜な厩舎を抜ける老馬。宵に消え、暁に帰り。痩せ衰えゆく老馬の身体。
老馬の後をつける牧童。老馬の手綱を引く者は、鍔広麦藁帽子の男。
野を越え、丘を過ぎ、見えるは紛う事無き競馬場。
灯が連なり、人に溢れ、開始間際の高揚感。其の只中に、あの老馬。

牧童が問う。此処に老馬を連れて如何するか。
鍔広麦藁帽子の男が応える。此処にて一世一代の、競馬に参加する所存です。
怒る牧童、かわす男。食い下がる牧童に、男が平然と言い放つ。

───────ならば貴方が騎手になられよ。乗り手が居らず困っていたのだ。


パドックに並ぶ馬。ある者は長い鞍。ある者は歩みがおかしく、ある者は派手な角飾り。
赤い馬がいると思えば、普通の馬も歩み行く。最後に出るはみずぼらしい老馬。
手綱を引き引き観客を見る。──────こんな夜更け、よくまあ集まる物好き共だ。

96 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/25(木) 03:04:02
スイカ。 ばくばく
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97 :真夜中の競馬:2006/05/25(木) 03:27:47
妙な拍子のファンファーレ。そして切られる狂騒の火蓋。

纏り走る馬の群れ。やがて群れが長く延び、バラけた所に、後ろで悲鳴。

宙を舞うのは騎手と馬。狂い暴れる角飾りの馬─────いや、あれは飾りではない。
一本角の白馬が暴れる。其の矛先は長鞍の馬─────鞍に見えた物が羽ばたく。
群れを飛び越す翼の天馬。負けじと群れを飛び出すは、雷纏う八脚の馬。
其れを追うのはかの赤き馬。紅玉の如き汗血を流し、血煙の如き鬣を引く。
全てを抜き去り先頭に立つは、普通に見えたあの栗毛。
歓声が馬の名を呼ぶ。──────────ベイヤールよ。今年もお前だ。
歓客達の姿は、既に異形。


遥か後方の老馬と牧童。倒れた馬を縫い進み、遥か彼方に怪馬の群。
息の切れ切れふらつく老馬。それでも進む老馬の脚。止まれ止めよと手綱を引く。
何故止まらぬ。何故───────
空耳一つ。                       ──────彼が、そう望んだが故。
いかに身が衰えようが、彼の瞳は嵐の王。悟る牧童、鞭を打つ。嘶き一つ、天に湧く黒雲の渦。

突如の嵐。降りしきる雨。只中を走り抜ける影。到着前の長い直線。
角をかわし翼を過ぎ八脚を除け血煙を抜け栗毛の横に並ぶ者、嵐を纏う痩せた水馬。
更に嘶く暴風の馬。更に早まるベイヤールの脚。泥煙舞い、ゴールに突っ込む二つの馬体。

98 :真夜中の競馬:2006/05/25(木) 03:54:16
ゴールと共に倒れる馬体。横を過ぎる後続の馬。老馬に駆け寄る泥まみれの牧童。
牧童の袖を食む老馬。倒れた老馬を囲むのは、老馬に抜かれたあの怪馬達。
ベイヤールが頭を垂れ、労るように鼻を擦る。白髭の異形が結果を現す。

一位はかの馬、嵐の王!!

高らかなる歓声。乱れ飛ぶ花吹雪。全てを映した老馬の瞳は、やがてゆっくり閉じられる。


かの馬に頼まれたのだ。このままゆるりと死ぬよりも、勝負の中で死にたいと。
霧の海岸。砂浜に筏。其の上には、老馬の亡骸と勝利の花輪。
牧童と鍔広麦藁帽子の男が、海へと押し出す。沖へ、霧の彼方へ。彼の故郷へ。
霧の向うに巨大な影。鯨の如き巨大な馬。

霧に筏が消えた後、影もゆっくり姿を消した。

99 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/25(木) 11:15:30
スイカ。 ばくばく
烏。
雀。ちゅんちゅん
↓メダカ。
好き。
嫌い。
ちんぽちんぽちんぽぬるぬる
まんこべとべと
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射精ドピュッピュッピュピュ
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100 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/25(木) 23:46:37
>>99
保守乙

101 :名無し物書き@推敲中?:2006/05/27(土) 18:57:03
sage

102 :名無し物書き@推敲中?:2006/06/01(木) 23:34:59


103 :名無し物書き@推敲中?:2006/06/03(土) 05:23:26
おまいら、SOUND HORIZONの影響とか受けすぎww

104 :名無し物書き@推敲中?:2006/06/03(土) 13:09:37
つーか、どこがロマネスクだってのかきこんでるのはたぶん御一方だから。
ま、その御仁が影響受けてんのなら、きょくに違わず安っぽい影響だ。

105 :名無し物書き@推敲中?:2006/06/19(月) 23:34:29
h

106 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/05(水) 03:55:31
m

107 :◆yO06Z/4s8A :2006/07/12(水) 00:58:33
随分ご無沙汰しました。
保守されている方、感謝します。

108 :◆yO06Z/4s8A :2006/07/12(水) 01:02:02

スロットサロン
【魔王の】今日ボロ負けした奴集合part127【迷宮】
で現在活動中です。
興味があったら見に来て下さい。この一年で大分、文体とか変わりました。

109 :◆yO06Z/4s8A :2006/07/12(水) 01:03:08
というか、このHN使うの何ヶ月ぶりだろう…

110 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 08:13:52
各種投稿サイト続々投下開始!

111 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 08:15:33
各サイトで高評価が得られればこの路線でこのまま大賞を狙う

112 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 08:16:14
俺の文体は誰にも真似は出来ない!

113 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 08:17:22
ハードボイルド路線でこのまま強行突破だ

114 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 08:19:23
場合に応じて変化球も随時織り交ぜていく予定
俺の文体は3種類ある 3通りの狙い方がある 攻撃手法は自由自在だ

115 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 22:54:22
2ちゃん引退です
有難う御座いました。

116 :名無し物書き@推敲中?:2006/07/12(水) 22:55:52
これだけレスが一つも無いというのは、
単純に考えて、
全く誰も読んでいないという事でしょう。時間の無駄でした。【以上】

117 :名無し物書き@推敲中?:2006/08/15(火) 22:58:25
ざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこざこ

118 :名無し物書き@推敲中?:2006/09/21(木) 19:21:09
好きなときに好きなだけ残飯をブタ殴りして誰からも文句が出ない
2ちゃんねるは最高だねェ、関口君
やめられないよ
 
 

119 :名無し物書き@推敲中?:2006/12/25(月) 13:40:59
>>116
密かに呼んでる人間が必ずいる。早く戻ってこいよ!!

120 :名無し物書き@推敲中?:2006/12/25(月) 15:07:53
すごいリズムよくて、綺麗な文体の人が連作してるな。
テキストファイルにコピペして、パソの中のお気に入りに保管しちゃったよん。

121 :名無し物書き@推敲中?:2006/12/26(火) 02:06:41
おーい、短編連作してた人。
もうここに来る事はないだろうが、一言だけいわせてくれ。
お前の小説に惚れた。

122 :名無し物書き@推敲中?:2007/01/13(土) 00:02:17
ロマネスクファンタジーって具体的にどんなのだ?

123 :名無し物書き@推敲中?:2007/01/13(土) 00:15:40
>>119-121
『ゲレイル』と『ハロルド』の連作なら自分で御座いますが(証明できるもの無し)?
今はvip派生の外部サイトで変な怪獣小説書いてる。

こっちは再開の見込み無しです。スマン

124 :名無し物書き@推敲中?:2007/01/13(土) 00:29:08
>>123
>『ゲレイル』と『ハロルド』の連作なら自分

体言止めがしつこい!

125 :121:2007/01/13(土) 00:49:34
>>123
怪獣かよ! なんでまた……w
ぐぐって読みに行くからキーワードを教えて下さいこの野郎。

126 :名無し物書き@推敲中?:2007/01/13(土) 00:57:21
>>122
ロマネスクの時代を舞台にしたファンタジーって思うんだが、
スレ読む限りアングラ勘違いゴス系のノリのようだ。

127 :121:2007/01/13(土) 01:02:10
くっ……お互い放置プレイが好きそうですな。
ヒントだけでもいいので教えて下さいお願いしますこん畜生。

128 :名無し物書き@推敲中?:2007/01/13(土) 01:22:12
>>127
ヒント・vipの投稿サイト、Q
文体及び内容がむちゃくちゃ違うから失望の可能性有り、正直おすすめできない

>>124申し訳ありませんが仕様でございます本当にry)
>>122だって乗っ取ったんだものこのスレ。

129 :121:2007/01/13(土) 01:32:55
>>128
ありがとうございます本当にry)

130 :121:2007/01/13(土) 01:49:04
こんだけ徘徊してて、ネット小説に惚れたのなんて
今回含めてたった二回しかねえや。
128みたいな奴がもっと自分のサイト持ちになってくれりゃいいのに。

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